90年代のファッション誌を中心に、昔のファッション誌のアーカイブを兼ねてご紹介する企画、ファッションアーカイブ。
これまでの記事はこちらから。
前回に引き続き、ポパイ1977年11月10日号のご紹介です。
モノクロ音楽ページ続き。”ロックがこの退屈をブッ飛ばしてくれれば、それでいい”ってよく考えると興味深いキャッチコピーですね。当時の若者はそんなに退屈だったんでしょうか。
”原田真人のロサンジェルス超特急”。映画「がんばれ!ベアーズ特訓中」について。
スラップ・ショットというアイスホッケーの映画に出てくるスラングについて。
”片岡義男のアメリカノロジー”。
”弾き手の生理や情感、そしてハワイ野風や陽ざし、月の明かり、波の音など、すべての感覚が、深く、きめこまかく、ひとつに溶けあわされ、聴く人の体に鳥肌を立てさせる”と、紹介されているスラック・キー・ギターとは、具体的には以下のようなことだそうです。
ハワイアン・ミュージックでよく使われるが、ギターの種類や形式ではなく、そのチューニングと奏法の総称である。基本的にオープン・チューニングであり、その組み合わせは奏者によって無数に存在するといってもいい
YouTubeにも多数の音源がアップされています。いいすね。
パイオニアのオーディオ広告。
たこ八郎インタビュー。
黎明期のポパイ。既に”1号から10号までは在庫切れ”。
”ポパイは時代をファイルした貴重な資料であり、青春の記録です”は、ごもっともですね。
右ページ、アメリカ屋靴店広告。
”履きつぶされてこそ幸せ、とブーツたちは言う。”良いキャッチコピーですね。
ウルヴァリンじゃなくて、ウォルバリン。ビブラムソールのブーツが24,500円。
似たようなモデルを探してみると、倍額の50,300円でした…
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ハーマンは1879年創業のアメリカのシューズメイカーで、第一次世界大戦のときのアメリカ軍にブーツを納入していたそうです。
本場西海岸の70年代のリアルなスケータースタイル
左ページからはスケートボード特集。
カリフォルニアにオープンしたばかりのスケートボード・ワールドのレポートです。
ということで、これが本場西海岸の70年代のリアルなスケータースタイル。
イエローやオレンジといった原色のTシャツ、かなり短いショートパンツorジーンズ、レッド、ネイビーのライン入りソックス、そして足元はやっぱりヴァンズ。レッド×ネイビー、レッド、ネイビー。ナイキ、コンバースもいますね。
ちなみに、この18年後の1995年のリアルな西海岸のスケータースタイルはこちらの記事で。
他にスケーターに関する記事はこちら。
次はモンスターノートンという、改造バイクのスピードコンテスト。
VANの株式会社ヴァンジャケットが展開していた、SCENE。なかなか刺激的な写真。
ファッションページ。”スポーツ小僧だったらスタジアム・ジャンパーを着てしまおう”。カリフォルニアのスケーター同様、原色がメイン。
ショップの筆頭に”原宿ビームス”が。ストーミー、そしてシップスの前身であるミウラ&サンズの名前も。
映画に学ぶトレンチコートの着こなし
”トレンチ・コート物語”。
トレンチコートはバーバリーのものと、サンヨー・ベーカー(三陽商会)のもの。バーバリーのトレンチコートは95,000円。
現在のバーバリーのトレンチコートは297,000円…まぁ、今のバーバリーはラグジュアリーブランドにキャラ変している、って理由もありますが。
文中で触れられているのが、ハンフリー・ボガート主演の映画「マルタの鷹」と
「大いなる眠り」。
どうでもいいんですが、「大いなる眠り」のこの壁紙、神戸にある実家の洋間のと、全く同じような気します…
”トレンチ・コートを立派に着こなせる男になりたいものだ。”
こちらでも、映画「ピンクパンサー」や
「静かなる男」での着用例が紹介されています。
映画をちゃんと観るのがベストでしょうが、YouTubeにアップされている動画を見るだけでも、ファッションの参考になると思います。
こちらのトレンチコートはメンズビギ。菊池武夫さんが手掛けていた時代でしょう。
次回に続きます。