山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

大人は知らない。90年代のファッション誌を熟読する女の子たち。

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ツイッターで雑誌の売上が激減しているという話題を見かけました。

今や、美容室でもファッション誌ではなくタブレットを渡される時代だそうです。

僕も愛用しているdマガジンは月額400円。

magazine.dmkt-sp.jp

他にも楽天マガジンは月額380円など、雑誌1冊分以下の価格で膨大な雑誌がスマートフォンやタブレットで手軽に読めるようになっています。

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雑誌は完全にオワコン、という雰囲気があるようですが、僕は現在雑誌は若者の間で隠れたブームになっており、今後は復権の可能性も十分あると思っています。

 

響く人には響いている90sファッション誌

最近、当ブログで力を入れているのが90年代のファッション誌のアーカイブする企画、【90sアーカイブ】。www.yamadakoji.com

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一連の記事のPV数は正直そんなに高いとは言えないのですが、先日はツイッターで「古着女子」の片石貴展さんからリプライをいただくなど、響く人には確実に響いている実感があります。

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追記:

現在はファッション誌のアーカイブを元に、より深掘りした読み応えのある記事をnoteで公開しています。

note.com

また、先日横浜仲町台の洋品店Euphonicaを訪れ、店主の井本さんとお話していたのですが、井本さんによるとEuphonicaに沢山揃えてある昔のファッション誌に興味を示す若者が増えているそうです。

しかも、ファッション誌に興味を示す若者はファッション感度だけでなく、知的好奇心も非常に旺盛だという傾向があるそうです。

 

百貨店で90年代の雑誌に群がるオシャレな女の子たち

僕も以前お邪魔して90年代のファッション誌を購入した古本屋さん、TUNELESS MELODY。

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TUNELESS MELODYと80〜90年代の古着を中心に扱う古着屋さんanytee、90年代を感じさせるイラストレーター好都さんによるポップアップショップ、NEO東京夜市が梅田阪急で開催されました。

関西以外の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、梅田阪急は伊勢丹新宿のような、ファッションのイメージが非常に強い百貨店です。名だたるラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドを取り扱っています。大学生時代の僕がコムデギャルソンを始めとしたデザイナーズブランドを一番購入していたのも梅田阪急でした。

↑の記事からの引用です。

百貨店という綺麗なフロアで、カオスなマーケットを作りたかったのですが、90年代の雑誌を人だかりができて立ち読みする風景や、ヴィンテージのポスターが天井から吊るされるなど、撮りたい絵が実現できました。

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90年代の雑誌に群がるオシャレな女の子たち。椅子に座って熟読する女の子も。こんな光景を見ると、雑誌に力がないなんて到底思えません

 
 
 
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若者が90年代ファッション誌に惹かれる理由

梅田阪急でのNEO東京夜市は非常に象徴的な例ですが、最近は他にも90年代や00年代のファッション誌をテーマにしたイベントが開催されています。↓こちらは今年の1月に渋谷のツタヤでのイベント。

 先月は渋谷パルコで00年代の東京カルチャーを代表する雑誌、リラックスのイベントが開催されていました。

井本さんによると、若者は90年代の雑誌からポジティブなパワーを感じているのだそうです。確かに、【90sアーカイブ】で当時の雑誌を見ていると、ファッションを楽しんでいる空気感が伝わってきます。

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また、僕の大好きなメンズモード誌、MRは音楽や書籍などのカルチャーページの充実度の高さなど、クオリティの面でも若者に評価されているそうです。デザイナーのインタビューなんかは僕も熟読していました。

個人的に、MRの素晴らしさは絶対に後世に伝えたいと思っているので、MRは必ず何かしらの方法でアーカイブ化するつもりです。

 

ファッション誌にはまだ可能性が残っている

以前、若者の間で古着がブームになっていることをご紹介しましたが、この事実を取り上げているファッション誌や業界紙はほぼ皆無です。

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古着と同じように、若者のファッション誌に対する熱は確実に高まっていると感じています。

以前と比べるとファッション誌の数はかなり少なくなりましたが、ファッション誌にはまだまだ可能性が残っていると思うのでお金を払っても読みたくなる雑誌が増えることを期待しています。

 この記事があなたのお役に立てれば幸いです!