1980年生まれで高校生のときに本格的にファッションに興味を持ち始めた僕にとって、90年代ファッションは自分のルーツ。
これまで、90年代ファッションについての記事もいくつか書いてきました。
もちろん90年代のファッション誌も大好きです。ネットで拾った画像や、当時購入して未だに所有しているもの、友人に譲ってもらったもの、メルカリやヤフオクで購入したものなどをツイッターでご紹介したりしています。
1996年のホットドッグプレス。新作スニーカーランキングが見事に谷間の世代感。いや、僕は好きですけどね笑 pic.twitter.com/Fv7l7hLwHy
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年5月15日
1996年ホットドッグプレス。ノモマックス! pic.twitter.com/l6Ofk0oG3J
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年5月23日
99年のPOPEYEでMDの広告に出ている旧DA PUMPさんを発見。 pic.twitter.com/U7yc3P4Mol
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2019年1月7日
そんな中、90年代のファッション誌を扱う不定期オープンの古本屋さん、TUNELESS MELODYのイベントが開催されることをインスタグラムで知り、お邪魔してきました。本当に膨大な量の90sファッション誌の数々に圧倒されました。
吟味に吟味を重ね、3冊購入。
Boon2冊にメンノン1冊をゲット!内容はまた折を見てご紹介します! pic.twitter.com/ByigT28hM8
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年10月23日
とあるお仕事が一段落したので、先週@tunelessmelody でゲットした90sファッション誌でヒップホップやスケーターのお勉強します! pic.twitter.com/zm4zSjG7Ok
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年10月27日
店主さんともお話しましたが、90sファッション誌はこれからますます手に入りづらくなっていくでしょう。当時の雰囲気を伝える史料的価値の高い90年代ファッション誌のアーカイブも兼ねて、当ブログでご紹介していこうと思います。
ゾノ×オザケン
今回ご紹介するのは1996年11月号のBoon。表紙はサッカー選手、前園真聖とミュージシャンの小沢健二。(敬称略、以下同)
表紙。右ページはカップヌードルの広告。
巻頭特集は前園真聖と小沢健二の対談。
ナイキのテニスアパレルの広告。増田健太郎。
YouTubeにレッスン動画がたくさんアップされていました。
読者プレゼント。リーバイスのヴィンテージGジャン”ファースト”や501XX。
4ページにわたる読者プレゼント。ナイキの新作スニーカー。
NTT広告。大仁田厚さん。変造テレホンカード。
ウィルソンのアパレル広告。僕は当時軟式テニス部だったんですが、友達がこんな感じのウェア着てました。僕のウェアは当時憧れていたゴラン・イワニセビッチが着用していたセルジオ・タッキーニ。
右ページ、リーボック(スポーツショップ)広告。シャキール・オニールモデル、マイケル・チャンモデル。
HIP-HOPスタイル創生宣言
メインの特集、「96秋冬スタイル完成本」。
冒頭は「HIP-HOPスタイル創生宣言」。ラッパーMURO、ZEBBRA、DJ KEN-BO、ダンサーEJOE。
日本のヒップホップシーンのエポックとなった1996年の「さんぴんキャンプ」後についての4氏の対談とメッセージ。
ヒップホップシーンの「重要参考人」。
Boonの名物ストリートスナップ企画、カッコマン。こちらはヒップホップイベント「鬼だまり」でのスナップ。当時のリアルなヒップホップファッションがわかる貴重な史料です。
ここからは提案ページ。「OLDスクールからNEWスクール、そしてNEXTスクールへ」。アウトドア、スポーツ、ハイテックの3スタイル。
ヒップホップスタイルの5つのキーワード。ナイロン、アーミー、オーバーオール、レザー、ベスト。
ブランドをDJ・ラッパー系とダンサー系に分類して紹介。リーバイスシルバータブ、スプリーム、GAP、アバクロ、エディー・バウアー、オールドネイビー、コロンビア、ティンバーランドなどはDJ・ラッパー系。スプリームは現在のシュプリーム。英語表記はもちろん今と同じですが、90年代はスプリームと表記することが多かったようです。
ステューシー、ディーゼル、DKNY、(スイムウェアの)スピードはダンサー系。面白いですね。
「いま、再びPOLOの時代である。DJ、ラッパー、ダンサーを問わず、誰にも愛される別格のステイタス」。
ヒップホップレーベル、アーティストTシャツ。
スニーカーは「ホワイト」くくり。ナイキがメイン。
ブーツ系。「王者ティンバーがストリート復権」。
ニューヨークのヒップホップショップ情報。ヒップホップ特集はここで終わり。
ポスト・アイリッシュセッターはクラークス・ワラビーに決定!!
こちらかはスニーカー特集。冒頭はナイキのランニングシューズ。目玉はエアマックス95黒レザーモデル。アメリカのスポーツショップ、フットロッカー別注モデル。エアバーストⅡもフットロッカー別注。
その他のナイキ。バスケットボール、クロストレーニング、スケートボーディング、ACG、テニス。
ナイキ以外のスニーカー。ノースウェイブの冬モデルなど。
続いてブーツ特集。「BOOTEESはスエード症候群」。「ポスト・アイリッシュセッターはクラークス・ワラビーに決定!!」。レッドウィングのアイリッシュセッター人気が落ち着いた頃だったのでしょう。で、その次にプッシュされたのがクラークスのワラビーということです。
クラークスの歴史と代表モデルのワラビーとデザートブーツ。
パトリック、ヴァンズ、エアウォーク。
「日本ショップ別注」のカンペール。カンペールも人気でしたね。
有力ショップがレコメンドするブーツ。ネペンテス、ロイヤルフラッシュなど。
CCレモンのヒップホップ色の強いグラフィックの広告。こういったところで、当時ヒップホップがどれだけ人気だったことが伺えます。
カッコマン
ストリートスナップ企画、カッコマン。バッグ特集。マウンテンスミス、グレゴリー、吉田カバン、裏原ブランドなど。
ポロスポーツ、ノースフェイスなど。
あおりのアングルも時代を感じさせます。
「カッコマンたちが狙っているバッグ」。MEIは当時僕も高校の通学用にバックパックを愛用していました。左ページはヘインズ広告。マイケル・ジョーダン。
「N.Yクラブカッコマンのお部屋拝見」。「センスアップは、まず日常生活からだぞ」。
ワーク古着がカッコマンの新ユニフォーム
古着のワークウェア特集。「オーバーオール、ツナギがStreetに復権!」。「ワーク古着がカッコマンの新ユニフォーム」。30s〜60sをヴィンテージとしているみたいですね。
ブランド紹介。リー、カーハート、ヘッドライト、ヘラクレス。
ツナギ、ペインターパンツ。
各ブランドのタグやボタンの変遷。
ミリタリーワークウェア。AXIAの広告。ともさかりえ。「MD超人気」。
右ページ、ビッグジョンのブランド、ジーエルハート広告。「紗理奈が選ぶめちゃモテ!アイテム」。左ページ、リーボック(スポーツショップ)広告。マイケル・チャンモデル。欲しい。
アサヒコーポレーションのブランドBRAT。「’96〜’97年のシューズはスクエアトウが主流。それもヨーロッパ調のラウンドスクエアトウが断然にいい」。
ヴァンズ広告。ベーシックとボーダーシューズ。
ディティール。
ベーシック。
ボーダーシューズ。
ラングラー広告。「オイルまみれの顔をした、新品。ラングラーオイルウォッシュジーンズ」。
「サイバータイトラー解体新書」。要はテプラですね。左下みたなコンポは当時必須アイテムでしたね。大阪の日本橋に買いに行ったなぁ…。
ウールリッチ広告。
スポーツ・ギアに物欲照準
モノクロページ。「スポーツ・ギアに物欲照準」。パナソニックのポータブルCD・カセットプレイヤー、ショックウェーブとGショック。
音楽プレイヤーのデザインが多彩。
Gショック。
「3センサー搭載機種がハイテク時計の最終型」。メッカの方角がわかる「イスラミック プレイヤーコンパス」なんて機能を搭載したGショックもあったんですね。
「スケボー&スノーボード通信講座」。「ヒーローはキミだ人気をひとりじめ!!」。
「キミのお宝売ります買います」。後のメルカリである。
「ニキビ顔じゃモテないぞ!」。
靴のチヨダ別注プロケッズ
東京靴流通センターによる「’96/’97年秋冬プロケッズスタイル」。靴のチヨダ別注カラーも。
ザ・マッド・カプセル・マーケッツインタビュー。
映画「エディー」
「シューズの機能性とは何か?HI-TECにしか分からない!」。
スケッチャーズ広告。シャツにVネックニットのこんな雰囲気のスケーター、当時いたんでしょうか。
「スケッチャーズ最速着こなし」。いかにも私服風に見せているのではなく、「試着してもらった」と明記しているのに好感。
プレンティタフスポーツ、ロット広告。
ACミランも人気でしたね。
ボリス・ベッカー。
ホーキンス広告。木村拓哉。アシックス広告。
美顔ケーキ。
エアバーストⅡをメンバー全員で履き回してるSPEED
Body & Soulでデビュー直後のSPEEDインタビュー。hiroがメイン。「エアバーストⅡをメンバー全員で履き回してる」。
「ワ〜イ!伸びた、伸びた!!ヤッホー!伸長法」。「伸長は足から伸ばすDNAシステムがベスト!!」。
「新人タレント募集」。
「新ロゴで勝負のbitch」。「少女に銃というセンセーショナルなロゴもリニューアル」。
「人気者ゆえの宿命か、ぞくぞくとニセものに荒らされているbitch。そこで、おなじみのロゴをリニューアルと言う勇気のある決断で勝負に出た」。…そんな経緯でしたっけ?
LEVI'S完全体1890年モデルを発掘
ヴィンテージジーンズ特集。「1890年初代501」。
「LEVI'S完全体1890年モデルを発掘」。
「101未見モデル」。
氷室京介インタビュー。
「スギーズカッコマン」。「ヒッコリー・ツナギがバイカーの新定番アイテム」。
連載「ともさかりえの超オッケ→っすよ♡」。
スチャダラパーインタビュー。
バッドボーイ広告。
BMX&インラインスケート情報。
ここらへんになると、雑誌も終盤でショップ広告ページが増えてきます。
メールオーダー。
グラント・ヒルインタビュー。
ライトオン広告。エアマックス96着用。かなりストリート色強いですね。
ショップ広告ページ。「10速報!月」。
「今、注目のアイテムをGetしろ!」。左ページはメールオーダー。
スニーカーのステップ広告。大学生のときに一瞬だけバイトしていました笑。
テレフォンショッピング。エアマックス96は26,000円前後、アップテンポは20,000円前後が相場だったみたいですね。
「ボクの顔は毎日サウナに浴(はい)ります」。
「シルバーで魅せて、いきがってみる」。
ニューバランスのクロストレーニングシューズ、MX860。
当時はB-BOYショップだった、サカゼン。
ジッパー広告。コージクガにミハラヤスヒロ。
次号予告。なんと次号は伝説のエアジョーダン1着用の広末涼子号。
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裏表紙はGショック。
続く…続けば…
いかがだったでしょうか。オジサン世代には懐かしく思え、若い人には当時の雰囲気を知り、新しい発見をしてもらえたらいいのですが。
僕は当時のヒップホップなどの知識はほとんどないので、YouTubeの動画などを見ながら色々学べたと思います。
90年代のファッション誌はまだまだストックがたくさんあるので、続編をお届けできたらと思っていますが…通常のブログの倍くらい時間がかかるので、続けられれば笑
この記事があなたのお役に立てれば幸いです!