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イマドキの若者は短パンを穿かない!
思えば、こちらの記事が全ての発端でした。
「今の若者にとってパタゴニアはダサいブランド」。
パタゴニアはクールなブランドであると信じていたおじさん世代の度肝を抜く、ジェネレーションギャップ。
このジェネレーションギャップをネタにした↓の記事は、当ブログ過去イチのバズを記録しました。
↑の記事でもご紹介していますが、ファッション業界の専門紙である繊研新聞のコラムでは、それに加えて新たなジェネレーションギャップが明らかにされました。
ここ数年、若い世代の客が夏場に短パンを買わなくなった。ムダ毛が気になるとか、短パンをはくこと自体がスタイルとしてクールではないとか、色々理由があるらしい。
(強調引用者)
イマドキの若者は短パンを穿かない!
パタゴニアは着ない43歳おじさんの僕でも、短パンは穿きます。
ということで、6月初旬に下北沢で若者の短パン率を調査しました。このときの若者の短パン率は4%。
そして、この結果やツイッターでの議論を元に執筆したのがこちらの記事です。
7月の真夏日に短パンをガチ調査
すると、この「若者とおじさんの短パン着用率」のネタでラジオに出演することになりました。
#ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2023年6月27日
今朝のこの時間は『若者とおじさんの短パン着用率、Tシャツのタックイン率』に注目👀
ファッションアナリストの #山田耕史 さん(@yamada0221)をスタジオにお迎えしてお話を伺いました🗣️✨#radiko はコチラから📻https://t.co/rPFxAuzu12 pic.twitter.com/JnlLZPjuCj
放送でも話題になりましたが、僕が下北沢短パン率調査をしたのは、最高気温が30度だったと言えど、6月の初旬。
まだ、真夏とは言えない季節です。
ならば、下北沢短パン率調査2023年度版を真夏日に調査してみましょう。
ということで、調査場所は、今日本で一番お洒落な若者が集まると言われる、古着の街下北沢の駅前。
そして、今回調査したのは2023年7月7日。この日の最高気温は35度で真夏日でした。日差しも非常に強く、あまりの暑さに僕は調査中に日陰に退避したくらいでした。
若者短パン&Tシャツタックイン率調査@下北沢2023、始めます。
— 山田耕史 文芸雑誌「群像」7月号にエッセイ「コムデギャルソンと川久保玲」掲載中 (@yamada0221) July 7, 2023
今の気温は35度!暑いです! pic.twitter.com/mlmZM3bha6
10〜20代(推定)の男の子100人の短パン/長ズボン、Tシャツタックイン/タックアウトの数を計測して、出たのがこちらの数字です。
下北沢短パン&Tシャツタックイン計測終了!
— 山田耕史 文芸雑誌「群像」7月号にエッセイ「コムデギャルソンと川久保玲」掲載中 (@yamada0221) July 7, 2023
対象は10〜20代(推定)の、トップスがTシャツ一枚の男の子のです。
真夏の暑さの今日、長ズボン率はなんと90%!
そして、Tシャツタックイン率は25%!
来週のブログで詳しく分析してみます。https://t.co/2T6tiBjpDQ pic.twitter.com/q2ZvFfoHhA
短パンタックアウトは1人。
短パンタックインは9人。
長ズボンタックインは24人。
長ズボンタックアウトは66人。
つまり、真夏日にも関わらず短パンを穿く若者は10人に1人。
真夏日の暑さでも90%の若者は長ズボンを穿くということがわかりました。
ちなみに、前回の調査でも今回の調査でも、運動部など、スポーツウェアとして短パンを着用していると思われる人は調査の対象外としています。
下北沢のおじさんの短パン率は39%
そして今回はそれに引き続いて、40代以上(推定)のおじさんの100人の短パン/長ズボン、Tシャツタックイン/タックアウトの数も計測してみました。
ついでに同じ下北沢で40代以上(推定)のおじさんの短パン&Tシャツタックイン率も調べてみました。
— 山田耕史 文芸雑誌「群像」7月号にエッセイ「コムデギャルソンと川久保玲」掲載中 (@yamada0221) July 10, 2023
短パン率はなんと39%。
タックインおじさんはオシャレの街下北沢と言えど、ゼロでした。 pic.twitter.com/RIliRGH1mt
短パンタックアウトは0人。
短パンタックインは39人。
長ズボンタックインは0人。
長ズボンタックアウトは61人。
お洒落な街、下北沢と言えど、おじさんのTシャツタックインはゼロでしたが、Tシャツタックインについてはまた近い内に別の記事で取り上げようと思っています。
それよりも今回は短パン率。
下北沢のおじさんの短パン率は39%。
つまり、10%だった若者の短パン率の約4倍だったのです。
ムダ毛が気になるイマドキの若者
先日、20代中盤の男の子とお話する機会がありました。
良いチャンスだと思い短パンについて聞いてみると、こんな答が返ってきました。
・短パンは基本的に穿かない
・ファッションにそんなに積極的ではなく、ムダ毛の処理をしていないので、それを見せるのは恥ずかしい
上掲の繊研新聞の記事で挙げられているのと同じく、「ムダ毛」は今の若者にとって大きな問題のようです。
これは僕の推測ですが、今、短パンを穿いている若者は、ムダ毛の処理をしたファッション感度の高い層、あるいはムダ毛のことを全く気にしない、ファッションに興味がない層に二分されるのではないでしょうか?
ムダ毛を気にするおじさんは少数
今回、下北沢でおじさんの短パン率を計測していると、面白いことが判明しました。
Tシャツタックイン率はゼロだったものの、さすがに下北沢だとファッション感度の高いおじさんも少なくありませんでした。
ですが僕が見た限り、ファッション感度の高いおじさんは、ファッション感度が低いおじさんよりも短パン率が高いように思えました。
過去記事でも触れた通り、短パンをファッションアイテムと認識しているおじさんが多いことがその理由でしょう。
それに加え、おじさんの短パン率が高い要因として、ムダ毛を気にするおじさんがかなり少数であることも挙げられると思います。
僕自身、自分のすね毛を処理したいと思ったことはありません。
暑さ対策&川遊び用で選んだのに、雨が止まなかった今日の服装。
— 山田耕史 文芸雑誌「群像」7月号にエッセイ「コムデギャルソンと川久保玲」掲載中 (@yamada0221) 2023年7月8日
ラルフのリネンシャツに、ワークマン×山田耕史「超軽量リペアテックショートパンツ」、メレルのチョップロックシャンダル。 pic.twitter.com/gJEha7oyrQ
また、僕のおじさん世代の知人の中で、すね毛を処理している人はほぼゼロだと思います。というか、多分ゼロの筈です。
世代間のファッション観の違い
まとめましょう。
今回の調査で判明した、おじさんの短パン率が若者の4倍である理由を、僕は以下の2点だと考えます。
・おじさんにとって短パンはファッションアイテムである
・おじさんは短パンから見えるムダ毛を気にしない
ムダ毛処理もファッションのひとつだと考えると、やはり世代間のファッション観の違いが短パン着用率に出ていると僕は思うのですが、いかがでしょうか。
異論、反論ある方は、是非ツイッターでぶつけていただけたらと思います。
この調査、例えば今20代の若者がおじさんになる20年後にまた実施して、比較検討してみたいですね。
その頃僕は、60代。
このブログはどうなっているでしょうね笑。