先日公開した、Tシャツのタックインに関するこちらの記事。
42歳の僕がTシャツタックインを始めたということで、仮に2022年をTシャツタックイン元年に設定しました。
今日の服装。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年8月4日
90s田中オムに90sプリュス。
街で見慣れてしまったせいか、Tシャツはタックインしたほうがすんなり馴染む気分になってきました。あくまでも自分的には。 pic.twitter.com/zVsBYHkxiu
記事にも書きましたが、こんなあいまいな基準での設定は半分冗談です。
とはいえ、このTシャツタックアウト→タックインが転換点がいつなのかははっきりとさせておきべきだと思ったので、ちゃんとした基準を設けるために、僕自身で調査することにしました。
下北沢でストリートリサーチ決行
僕は以前勤務していたファッション企画会社で、ストリートリサーチを長年担当していました。
ストリートリサーチには様々な形態があったのですが、最も主流だったのがストリートスナップを毎月300枚撮影し、それを分析するというもの。
といっても、僕個人でそんなリサーチをするのはちと大変なので、今回は現在の流行の発信地のひとつ、下北沢の駅前で若者100人のうち、何人がTシャツをタックインしており、何人がタックアウトしているのかを数える、という方法にしてみました。
対象にしたのは20代の男女。と言っても、ひとりひとりに年齢を聞いたのではなく、僕が「多分20代だろうなー」と思った人。
で、Tシャツ一枚をトップスに着ている人のみに絞りました。なので、例えばTシャツの上にシャツなんかを羽織っている人は対象にしていません。
Tシャツタックイン率39%
ということで下北沢に赴き、駅前を歩く若者たちを見ながら、スマートフォンに入れたカウンターアプリをポチポチすること数十分。
下北沢駅前でTシャツタックイン率をガチ調査!
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年8月20日
トップスがTシャツ一枚の若者(目測で20代)100人のうち、タックイン、タックアウトがそれぞれ何人かをカウントしてみました。
結果はタックイン率が約4割。
過半数には至りませんでしが、「今の若者の普通」と呼べる割合ではないかと思います。 pic.twitter.com/knE9SbIj6b
2022年夏の若者のTシャツタックイン率は39%という結果になりました。
リサーチをしたからこその新たな発見
以前から街を歩くときは、どんな場所でどんな人がどんな服を着ているのか、可能な限り観察するようにしています。
ですが、今回のようにはっきりと目的を持ってリサーチすると、新たな発見がいくつかありました。
1:体育会系はタックアウト率100%
今回のリサーチでは、カウント対象者のファッション感度を限定しませんでした。
つまり、ファッションに興味があると思われる人も、そうでもない人もカウントの対象にしたということです。
若者の中で、結構多かったのがガタイの良い体育会系と思われる男の子。
体育会系っぽいと言えど、スポーツウェアを着ているのではなく、普通のTシャツにチノショーツなどが主流でしたが、そういった男の子は100%Tシャツをタックアウトしていました。
2:ファッション感度が高い=タックインという訳ではない
Tシャツタックアウト=ファッション感度が低い、という訳でもありませんでした。
Tシャツタックアウトをしているファッション感度が高い若者もたくさんいました。
3:タックインしている人はそれなりにファッション感度が高い
とはいえ、Tシャツタックインしている若者は押しなべてファッション感度は高い模様。
逆に言えば、現時点ではTシャツタックインをしているファッション感度が低い若者はほぼいなかった、ということです。
Tシャツタックインはもう「普通」の着こなし?
約4割がタックインしているということは、既に若者の間でTシャツタックインは珍しい着こなしではないと、数字の面では言えそうです。
ですが、Tシャツタックインはまだファッション感度の高い層にほぼ限定されているので、「普通」の着こなしと呼ぶにはまだ時期尚早に思えます。
おそらく今後、Tシャツタックインはファッション感度の低い層や、30代以上の年齢層にも広がっていくでしょう。
そうなっていくと、現在Tシャツタックインをしているファッション感度の高い若者はTシャツタックインをやめてしまうのか。
それとも、Tシャツタックインは「普通」の着こなしとしてファッション感度の高低と問わずに定着していくのか。
これからもまた機会があれば、再度調査をしてみようと思っています。