【普通の古着】とは気軽に手に入れられる古着のことです。
僕がファッションに興味を持ち始めた90年代中盤は、ヴィンテージの古着が人気でしたが、僕は当時からヴィンテージにはあまり価値が感じられずにいました。
高校時代の僕がよく通っていたのは、家の近所にあった小さな古着屋さん。
住宅街にあったそのお店には、手頃な価格の古着が並んでおり、気軽に古着を楽しむことができました。
そういった経験もあってか、僕は今も手頃な価格の古着が好きです。
とはいえ、価格が手頃であれば、どんな古着でもいいという訳ではありません。
僕が書籍「結局、男の服は普通がいい」で提案している「普通服」のように、シンプルでベーシックなデザインのものが中心。
そして、古着ならではの面白さがあることは必須条件です。
【普通の古着】では、ヴィンテージやレアという価値観ではない、僕なりの古着の楽しみ方をご紹介していきます。
ゴツい生地のワークショーツ
今回は【普通の古着】で初めてのパンツのご紹介です。
ダック地のワークショーツです。
このパンツの特徴は、なんと言っても生地のゴツさ。
ダック地と呼ばれるコットン素材の生地は、分厚くて頑丈。まさに労働のためのパンツという雰囲気。
ワークパンツの代表的存在であるディッキーズの874に用いられている生地とは、同じワークパンツと言えど全く印象が違います。
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僕のこちらのワークショーツはもちろん古着なので、ある程度使い込まれており、生地も柔らかくなっています。
が、それでも他の手持ちの短パンと比べると、圧倒的な生地のゴツさを誇ります。
ゴツい生地のメリット
生地がゴツいのは、当然リアルワークシーンで簡単に破れないようにするためです。
https://www.pinterest.jp/pin/326722147941593313/
ボタンなどの付属物もゴツく、ステッチも3重がメイン。
生地が重なるこの股下の部分なんかは、普通のミシン針だとすぐに折れてしまうでしょう。
僕的にはこの生地のゴツさが活きるのは、子どもたちとの外遊び。
特に、普通のパンツだとダメージを心配して躊躇してしまいそうな長い滑り台なんかも、なんの気兼ねもなく滑れます。
ゴツい生地のデメリット
週末は基本的に公園などでの外遊び。
最近はキャンプも本格的に始めた僕なら、このワークショーツはヘビーローテションしているかと思われそうですが、違います。
このゴツい生地にはデメリットもあります。
それは、暑いこと。
短パンではありますが、生地が厚い分、暑いのです。
また、生地が厚いので、重さもなかなかのもの。
僕は基本的に軽くて動きやすい服が好きなので、穿く機会はそれほど多くありません。
暑いショートパンツを僕がこの夏よく穿く理由
ですが、僕はこのワークショーツをこの夏よく穿いています。
その理由は、この膝を隠すくらいの丈と、ゆったりとしたシルエットがちょうど今の気分だから。
また、ワークショーツらしい、かなづちを引っ掛けるためのハンマーループや多数備えられたポケットなど、ディテールが沢山あるのもいいなぁと思っています。
僕の日常生活では、こういったリアルワークシーン向けのディテールはまず使いません。完全に飾りですが、やっぱりこうやってディテールが沢山ある服には惹かれてしまいます。
リアルワークウエア古着ならではの楽しみ方
このようなワークショーツはカーハートの専売特許ではありません。
ここ数年はカーハートは人気なので、古着屋に行くとカーハートを目にすることが多いと思いますが、例えば前述のディッキーズなどワークブランドからも、似たようなワークショーツは数多く展開されています。
古着 ディッキーズ Dickies Relaxed Fit ダック地 ペインター
古着 ディッキーズ Dickies ダック地ペインターショーツ ハーフパンツ
また、カーハートやディッキーズ以外のマイナーなブランドでも同じようなアイテムは見つかります。
こういったリアルワークウエアの古着はペンキ汚れなどのダメージがあったり、企業や工場の刺繍やワッペンが施されていたり、所有者の名前がペンで書いてあったりと、個体によって違いが色々あるので、そういったポイントで選ぶのも楽しいと思います。