目次:
- 世界有数の古本の街、神保町
- 海外で人気が高まる日本のファッション誌
- ツイッターでおすすめされた有名カレー店
- 行列店の平日ランチタイムの待ち時間は?
- また並んででも食べたい!
- ダメージありの特価品が安いヴィンテージ神保町店
- accessコーナーがある!ブンケンロックサイド
- 神保町随一のファッション系を揃える小宮山書店
- 古本屋の店頭にあるワゴンの秘密
- アートギャラリー併設のボヘミアンズギルド
- ファッション系古本屋の代名詞マグニフ
- 偶然見つけた源喜堂書店
- 個店系セレクトショップのようなこだわりが感じられる東京堂書店
- 本日の戦利品
- 神保町ディグはまだまだ続けます
10年以上住んでいるにもかかわらず、まだまだ知らない場所ばかりの東京を、僕なりにディグ(掘り起こし)っていく新企画【トーキョーディグ】。これまでの記事はこちらです。
世界有数の古本の街、神保町
さて、今回の【トーキョーディグ】には、服屋さんは1つも登場しません。
ですが、ファッションと非常に繋がりが深いお店をご紹介していきます。
僕は3年ほど前から、90年代を中心とした昔のファッション誌の収集を始め、当ブログ【ファッションアーカイブ】でご紹介しています。
収集にはメルカリやヤフオクも利用しますが、これまでで最も数多く購入した場所は神保町の古本屋だと思います。
久し振りに神保町に行ったら、僕が生まれる前後の1977~81年のPOPEYEがお安くなってたのでまとめ買い!
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2021年9月10日
徐々にブログでご紹介していきますねー。 pic.twitter.com/HdqBnmmD1o
ファッション誌の収集を始めるまで、東京に住んでいながら神保町は数えるほどしか訪れたことがありませんでした。
ですが、神保町にアクセスしやすいというだけで、東京に住む価値があると思えるほど、現在はその魅力にハマっています。
それもその筈。
神田古書店街とも呼ばれる神保町一帯の古本屋集積地は、世界でも有数の規模とのこと。
お店の数が膨大なので、ディグってもディグっても終わりが見えないくらい、ディグり甲斐があります。
海外で人気が高まる日本のファッション誌
以前から、フルーツやチューンといった日本のストリートスナップ誌が海外でも人気であることは知られていたと思います。
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最近はスナップ誌に加え、90年代を始めとしたファッション誌を掲載するインスタアカウントが増え、多くのフォロワーを集めています。
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こちらは僕のファッション誌紹介専門のインスタアカウント。
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実は、ファッション誌を海外に紹介するための英語のブログも以前から運営していました。
インスタにもブログにも、海外の方から熱いコメントをいただくなど、海外での日本のファッション誌が人気を集めていることを強く実感しています。
そんな日本のファッション誌が世界で一番揃っているのは間違いなく神保町でしょう。
ということで、今回は神保町のファッション系に強い古本屋を中心にご紹介します。
この記事でご紹介するお店は、こちらのグーグルマップに掲載しています。
ツイッターでおすすめされた有名カレー店
いつも、この【トーキョーディグ】には、朝4歳次男を保育園に送っていき、その足で出掛けています。
ですが、この日は朝から9歳長女と6歳長男の授業参観に行ってからでした。
今日は小学校の参観に。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年6月10日
2週間くらい設定されている参観期間なら、いつ行ってもいいので楽です。
1年生の教室に貼られていた親へのメッセージカード、6歳長男の「ありがと」の対象には、「いつもごはんをつくって」る、僕は全く含まれておらず… pic.twitter.com/5zoLd9CFhX
3時間目の途中まで小学校にいたので、神保町に向かう電車の中では既にお腹がペコペコ。
お昼はどこで食べようか、とツイートすると、おすすめのリプライをいただきました。
ボンディでカレーおすすめです✨
— tomatrader (@tomatrader) 2022年6月10日
ボンディは神保町が本店の超有名カレー店。神保町だけでなく、芝浦や大手町など他にも8つの店舗を構えています。
以前から僕も行きたいと思っていたのですが、常に行列だということを聞いていたので、なかなか足が向かずにいました。
行ってたまたま行列だった、ということならまだ我慢できるんですが、最初から行列に並ばなきゃいけないと知っていると、どうも行く意欲が湧きません。
ですが、この日は金曜日。
ランチタイムとはいえ平日ならばそれほど並ばないだろうと思い、ボンディに向かいました。
行列店の平日ランチタイムの待ち時間は?
神保町の地下鉄A6出口を出て、靖国通りを西に向かうと、ビルにボンディの看板が見えます。
ですが、この靖国通り沿いにある入り口からは入れません。ボンディの入り口は同じビルの南側にあります。
それがこちら。建物の外側から、ボンディの看板の奥に3、4人が並んでいるのが見えました。
もしかして、これならほとんど待たずに食べられるのでは!と思い、列に加わってからわかったのが、2階にあるボンディに向かう階段にも行列が続いていたこと…。ちなみに、この階段の壁に「待ち時間はこちらよりおよそ25〜30分」という張り紙があります。
並んでいると、テキパキとしていながらも丁寧な接客の店員さんがメニューを渡してくれます。
ですが、僕は既に電車の中でボンディの一番の名物である「ビーフカレー」をお願いすると決めていました。
階段を登りきると、待ち時間が15〜20分を知らせる張り紙が。
2階に上がると椅子が備えられています。
結局、行列に加わってから20分程度で入店できました。食べ物屋さんで行列に並ぶのってあまり経験がないのですが、これくらいならそれほどストレスにはなりませんね。
また並んででも食べたい!
BGMはロック系。僕の前にはエルヴィス・プレスリー(ですよね?)の写真。
まず、運ばれてきたのは付け合わせのじゃがいも&バター。サラダみたいにこれを先に食べたほうがいいのかな?と一瞬迷ったのですが、とりあえずカレーの到着を待つことにしました。
そして、少し遅れて運ばれてきたのがこちらの「ビーフカレー(中辛)」(1,500円)。
ひとりで外食するときは麺類が多いので、お店でカレーを食べるのも久し振り。
つまり、長い間カレーは自分で作ったのしか食べてなかったんですが、当然のことながら家庭のカレーとはレベルが違います。
特に美味しかったのが牛肉。
めちゃくちゃ美味しいです。
スプーンで掬ったときはちゃんと形を保っているのに、口に入れて噛むと驚くくらい柔らかい歯触り。そして、口の中に広がる味。
もちろんお肉だけでなく、ルーも非常に美味。
今、この記事を書いていて気付いたんですが、テーブルには福神漬けなどの瓶も備えられています。この写真を撮ったのは、カレーが運ばれてくるのを待っている間。なので、食べる前から福神漬けの存在を認識していたはずなのに、運ばれてきたカレーを食べ始めると、その味に夢中になって福神漬けを入れるのを完全に忘れてしまっていました。
僕は辛い料理はあまり得意ではなく、ちょっとでも辛さを感じると食べるのに大量の水分を必要とするのですが、今回オーダーした中辛はちょうどよいくらいの辛さで、お冷を何度もおかわりすることもありませんでした。
最初に運ばれてきたじゃがいもにはルーを付けたり、バターを付けたりとアレンジをしていただきました。
行列店は伊達じゃないですね。
「並んで食べる価値がある」とかよく言いますが、ボンディのビーフカレーの味は確かに、今度同じくらい並んででも食べたいと思えるくらいの美味しさでした。
またこのビーフカレーを味わいたいとは思いますが、他のメニューも気になるので、次回訪問するときはとても迷うでしょうね。
あと、今回お腹がかなり空いていた僕でも、食べ終わるとお腹がパンパンになりました。
少食な方は事前にご飯少なめなどにしておいて方が良さそうです。
ダメージありの特価品が安いヴィンテージ神保町店
さて、食べたらその分のカロリーは消費しないといけません。
まず向かったのは、同じ靖国通り沿いにある古本屋、ヴィンテージ神保町店。
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1階の入り口には映画のポスターが所狭しと貼られています。
ファッション系の商品があるのは2階。
1階入り口の横にある階段を登ります。
登った先にあるこちらが2階の入り口。入ってすぐ左手がファッション系です。
メンズはPOPEYEやメンズノンノ、ホットドッグプレス、メンズクラブなどのファッション誌が中心。床にはページ抜けなどのダメージがある商品が特価品として並べられています。僕はコンディションにこだわりはなく、読めたらいいというスタンスなので、この特価品コーナーにはよくお世話になっています。
accessコーナーがある!ブンケンロックサイド
ヴィンテージを出て靖国通りを東に。次に訪れたのは、文献書院ブンケンロックサイドです。
こちらも入り口入って左手に、ファッション系の雑誌が並んでいます。
📕ブンケンロックサイド
— ✝️山田玲子✝️ロックな古本屋ブンケンロックサイド✝️黒服メタラー (@brs_rei) 2022年6月14日
入って左側にカット🔹スイッチ🔹ブルータス🔹ポパイ🔹フリー&イージー🔹ホットドッグプレス🔹ファイン🔹ブーン🔹平凡パンチの昭和の雑誌の棚があります。
資料探しにもぜひ!!
🚇地下鉄神保町駅徒歩1分#Rock #ファッション #アイドル #サブカル #古本 #神保町 pic.twitter.com/tHLliu9M3U
が、それよりも圧巻なのが音楽系。
📚ロッキング・オン棚入れ終わりました🤗
— ✝️山田玲子✝️ロックな古本屋ブンケンロックサイド✝️黒服メタラー (@brs_rei) 2022年6月6日
ブンケンロックサイド
🚇地下鉄神保町駅徒歩1分
通販➡https://t.co/tIJbf3h0WG#Rock #Heavymetal #Punk #Newwave #ロッキングオン #古本 #古本屋 #神保町 pic.twitter.com/sxtQW7YitD
僕が中学時代に大好きだった(今も好きで先日のメルカリマガジンのインタビューでもお話しました)、accessのコーナーがあるのには驚き。
他にX JAPANなどのヴィジュアル系や、アイドル系の雑誌や書籍、グッズなどの品揃えも充実しています。
神保町随一のファッション系を揃える小宮山書店
靖国通りを更に東へ。僕的に神保町の本命である小宮山書店です。
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海外の業界人も注目する、ラフォーレ原宿にある有力セレクトショップGR8のショップ内にあるアートブックショップのキュレーションも手掛けています。
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アートフェアを開催するなど、アート系に非常に強い書店ですが、1階入ってすぐにあるファッション系の書籍や雑誌の品揃えは神保町随一。
左手の棚には、コムデギャルソン、ヨウジヤマモト、マルタン・マルジェラ、ヴィヴィアン・ウエストウッドなどの人気のデザイナーズブランドに関する書籍が、レア物を含め数多く陳列されています。
フルーツやチューンといった、海外でも人気の90s、00sのストリートスナップ誌も多数取り揃えています。
古本屋の店頭にあるワゴンの秘密
上掲のヴィンテージやブンケンロックサイドもそうですが、神保町の古本屋の多くはお店の前に特価品のワゴンが並んでいます。
神保町の古本屋の多くは専門分野があります。大抵の場合、ワゴンに並んでいるのはその専門分野に関わりが薄い内容の本だったり、近年もので付加価値が付いていない本です。
ですが、小宮山書店では定期的にワゴンの商品が入れ替えられており、普段はなかなか手が出ない雑誌がセール価格になっていることがよくあります。上段のハイファッションや中段のオリーブのような、人気雑誌がセール対象になることがあるので、運が良ければかなりの掘り出し物をに出会えることもあります。
先日当ブログ【ファッションアーカイブ】で7回にわたってご紹介した、ヘルムート・ラングのインタビューが掲載されている1992年の流行通信をディグったのも、この小宮山書店のワゴンでした。
昨日の神保町古本ディグの戦果。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年2月19日
まずはファッションアート系に強い小宮山書店で1992年の流行通信。
ヘルムート・ラング特集。
そう言えばヘルムート・ラングのインタビューって読んだ事ない気がするので楽しみです。 pic.twitter.com/tJshWYnw5p
今回、「おおっ」と思ったのが、2000年のファッションニュース。コレクションの写真ばかりが掲載されている雑誌なのですが、表紙になっているのが僕の大好きなロンドンのデザイナー、フセイン・チャラヤンの伝説的な2000AWコレクション。
YouTubeに動画がアップされているので、是非ご覧下さい。
小宮山書店の店舗の脇道を入ったところには、ガレージセールコーナーもあります。こちらでは写真集やアートブックなどがお買い得価格で販売されています。
アートギャラリー併設のボヘミアンズギルド
靖国通りから一本南の通り、神田すずらん通りにあるのが、ボヘミアンズギルド。
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アートギャラリーを併設しており、古本の品揃えもアート系が中心ですが、ファッション系も少数ながら扱われています。
ファッション系古本屋の代名詞マグニフ
同じ神田すずらん通りにあるのが、東京のファッション系古本屋の代名詞的存在であるマグニフ。黄色い店舗が目立っています。
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お店の奥にずらりと並ぶメンズクラブをはじめとしたトラッド系の雑誌、書籍の品揃えが特に充実しています。
また、古本だけでなくこれまで当ブログでもご紹介した「'80sガールズファッションブック」や「AMETORA」などのファッション、カルチャー系の新刊本も取り扱っています。
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偶然見つけた源喜堂書店
神保町には古本屋だけでなく、新刊本を扱う書店も数多く存在しています。
その中でも、神保町のランドマーク的存在で、僕も神保町を訪れたときは必ず足を運んでいたのが三省堂書店。
ですが、現在は改装工事中。
改装中の仮店舗が靖国通りを東に進んだ小川町の方でオープンしていることを知ったので、そこに向かう道中で今回偶然見つけたのがこちらの源喜堂書店。
ボヘミアンズギルド同様、アート系がメインですが、ファッション系も写真集などの書籍を中心に数多く揃っています。
洋書も多いのですが、それぞれの背表紙にタイトルと何語で書かれているのかが大きく手書きで示されているので、非常に見やすいのが特徴。
今回僕が訪れたときは、初見のア・ベイシング・エイプの写真集を発見。
流石に高価で手が出ませんでしたが、見応えはかなりありそうでした。
個店系セレクトショップのようなこだわりが感じられる東京堂書店
さて、新刊本のチェックに利用していた三省堂書店が改装中で、仮店舗がちと微妙だったので、代替になる書店はないかなーと探して見つけたのがこちらの東京堂書店神田神保町店。
と言っても、三省堂書店とは書店としてのキャラクターはかなり違います。
三省堂書店の魅力はとにかく広大な店舗。
そして、1階には各フロアの人気ランキングコーナーがあるなど、今のトレンドを知るのに非常に重宝する書店でした。
服屋に例えると、ビームスやユナイテッドアローズなどの大手セレクトショップという感じ。
それに対し、東京堂書店は店主のこだわりが反映された、個店系セレクトショップのような雰囲気。
スタッフからの提案が明確に打ち出されており、他の書店ではなかなか見かけない個性的な書籍が目立つ場所に置いてあり、知らなかった本との新たな出会いが楽しめるという特徴があります。
とはいえ、こだわりが強すぎる訳でもなく、3フロアと広い店内には人気の書籍も揃っており、非常にバランスが取れていると感じました。
また、店内にはカフェも併設されており、長居も楽しめるようになっています。
毎月10日はPaper Back Cafe全品10%オフを実施いたします!!!
— 東京堂書店@神保町 (@books_tokyodo) 2022年6月9日
新メニュー商品も現在販売中ですので、是非ご利用くださいませ。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
東京堂書店 / Paper Back Cafe pic.twitter.com/cyvf47VwzZ
本日の戦利品
この日、僕が手に入れたのがこの一冊。ヴィンテージ神保町店でディグった、POPEYE1993年9月15日号のです。特集は「普通ファッションの極意」。
僕の著書「結局、男の服は普通がいい」の大きなテーマだった「普通の服」。
今も「普通の服」とは何かをずっと考え続けていますし、近いうちに「普通」をテーマにした新たな企画を考えているので、その参考にもしたいと思い、購入しました。
まだ内容にはしっかりと目を通してはいませんが、ざっと見ただけでもかなり面白そうです。
神保町ディグはまだまだ続けます
今回は7つの書店をご紹介しましたが、記事が想定以上に長くなってしまったので、カットしたお店もありますし、僕がまだ出会えていない素敵な書店もまだまだ存在しているでしょうから、今後もディグを続けてまたネタが貯まったらこの【トーキョーディグ】でご紹介します。
また、神保町にはファッション系だけでなく、様々な専門分野を持った古本屋が他にも無数にあります。
こちら↓のサイトではジャンル別に古本屋が探せるようになっているので、参考にしてみて下さい。