最近様々なメディアで目にすることが多くなっている、Y2Kファッション。
今から約20年前の2000年頃に流行したファッションを指す言葉で、パリス・ヒルトンに代表されるセレブファッションがその代表格。
https://www.pinterest.jp/pin/793055815641329863/
当ブログでも、この頃人気を集めていたディーゼルのジーンズについて以前ご紹介しました。
現時点ではY2Kは大ブームとはなっていません。
一部のファッション感度が高い層が反応しているくらいの印象です。
90s→Y2K→00s
ファッションは常に新陳代謝を繰り返します。
Y2Kの前に話題になっていたファッションと言えば、90年代。
90年代に一世を風靡した、ストリートブランドやデザイナーズブランド、ミュージシャンの着こなしは、当ブログでもご紹介しました。
つまり、最近のトレンドはかなりざっくりとですが、90年代→2000年頃という流れになっています。
となると、Y2Kの次に注目を集めるのは、2000年代のファッションではないでしょうか。
リアルなファッションがわかるストリートスナップ
このような前置きのもと、僕が今回ご紹介したいのは、2004年8月号のメンズノンノです。
この号の特集は、「ワールドストリートスナップグランプリ’04」。
ロンドン、パリの他、日本の各都市のストリートスナップが数多く掲載されています。
ストリートスナップの良い点は、ストリートのリアルなファッションがわかること。
今回は、ポストY2Kファッションと言えそうな00sファッションがどんなものだったのかを、2004年のストリートスナップから紐解いてみます。
まずは長瀬哲郎さん、本間良二さん、橋本淳さんのスタイリスト3人による、「ワールドベスト3」。
ざっと眺めて気になったのがダメージジーンズが非常に多いこと。
目立つレギュラーシルエットのダメージジーンズ
ストリートスナップは都市別に掲載されています。
2004年の段階では、スキニージーンズはまだ少数。こちらの黒のスキニージーンズを穿いている彼はディオールオムのキャンペーンモデルを務めているということもあり、特殊な例でしょう。
着用数が多いのは、レギュラー〜やや太めのシルエットのダメージジーンズ。
ダメージジーンズに合わせるのはゴツいベルト
そして、そのダメージジーンズにはゴツいデザインのベルトを合わせるというのが当時のセオリーだったようです。
ベルトが見えるということは、トップスの丈が短いか、トップスをタックインしているかのどちらかですが、どうやら当時のトップスの丈が短かった模様。
左の彼のTシャツのシルエットなんかは、かなりコンパクト。
この彼のシャツのシルエットもかなりコンパクト。見頃もアームホールもかなり細く、丈も短く、ベルトがばっちりと見えています。
ベルトはゴツいデザインのものだけでなく、このようなシンプルなガチャベルトも多かったようです。余ったベルトの先は垂らして、存在感をアピールしているのが特徴的。
ゴツメのバックル。
ポロシャツの丈がかなり短いですね。ちょっと背伸びをしたらおへそが見えてしまうでしょうね。
スタッズベルト。
左の彼は、2つ穴ベルト。
パリでも続々、ダメージジーンズ×ゴツベルト
続いて、パリのストリートスナップ。
ダメージはありませんが、色落ちしたジーンズにステンシル風のデザインが入った存在感のあるベルトを合わせています。
膝が大きく破れ、長い裾もズタズタのジーンズ。ベルトはチェーン付き?それともウォレットチェーンでしょうか。
インナーに着たトラックジャケットの丈も短め。
左の彼は、ジーンズの2枚穿き。かなりダメージのあるジーンズの下に、濃紺のジーンズを着用しています。で、バックルに個性のあるベルト。
右の彼はリーバイスのロゴがバックルになったベルト。
今の感覚からすると、これだけジーンズが多く着用されていることが非常に新鮮に思えます。
ざっくりとですが、ジーンズの着用率は8割くらい。今の日本と比べると相当高いでしょう。
とにかく、ジーンズ。そんな時代だったようです。
00sファッション研究はまだまだ続きます
さて、今回はロンドンとパリのストリートスナップの中からジーンズとベルトをピックアップしましたが、まだ他にもご紹介したいポイントは数多くあります。
2022年の今の感覚からすると、18年前のファッションは非常に新鮮。
今後も当ブログで随時ご紹介していきますので、お楽しみに。