90年代のファッション誌を中心に、昔のファッション誌のアーカイブを兼ねてご紹介する企画、ファッションアーカイブ。
これまでの記事はこちらから。
今回ご紹介するのはsmart1998年4月20日号です。
これまでファッションアーカイブでご紹介してきた同じ1998年の雑誌はこんな感じです。
ヘルムート・ラングの真骨頂
ヴィヴィアン・ウエストウッドやビューティービースト、20471120などのアヴァンギャルドなブランドを中心に、デザイナーズブランドの人気が今からは想像できないくらい高い時代でした。
表紙は鈴木一真さん。ラフ・シモンズ、ヘルムート・ラングジーンズ、コムデギャルソンシャツなどのデザイナーズブランドが目立ちます。
見開きはリーバイス広告。
スズキの原付きの広告。
イネドオムの広告。フランドルが展開していた今はなき丸井系ブランドです。
巻頭特集は「3大人気ブランド徹底大研究」。まずはラフ・シモンズ。
ノースリーブのカットソーも当時人気でした。
真っ黒でかなりモードな雰囲気。
ラフ・シモンズのクレジットには当時の人気セレクトショップだったザ・マンアクアガールラブド(アクアガールのメンズショップ)や、インポーターのONE DAYの名前が並びます。
テーラードジャケットのハリのある素材はいかにもラフ・シモンズという印象。
続いて、ヘルムート・ラングジーンズ。
リーバイスのサードタイプのGジャンがベースになっているブルゾン。こういった本来無骨なワークウェアやミリタリーウェアにちょこっとアレンジをして、洗練されたデザインに生まれ変わらせる手法はヘルムート・ラングの真骨頂です。
シンプル。だけど、ミニマル過ぎる訳ではありません。
いかにもワークシャツ、という象徴的な要素は残しつつ、洗練された印象に仕上げられたこちらのシャツも秀逸の出来栄えだと思います。
今気づきましたが、ヘルムートではなくヘルムトという表記ですね。
「シンプルなアイテムをちょっとしたアクセントでかっこよくみせるのがラングっぽい」。
こういうモノトーンモードミリタリー、今見ても新鮮です。現在アーカイブが高値で売買されているのも納得できます。
どのアイテムも非常に完成度が高いですね。
スケーターが着るコムデギャルソンシャツ
そして、最後がコムデギャルソンシャツ。デザイナーは川久保玲。他のコムデギャルソンの商品は基本的に日本製で、海外で購入する場合はかなりの高額になってしまいます。コムデギャルソンシャツはフランス製で、海外の顧客が買いやすいようにと始まったラインです。なので、コムデギャルソンシャツを日本で買おうとすると超高額笑。
インナーはコムデギャルソンシャツではなく、香水ラインのコムデギャルソンパルファムの名作、スノーイングTシャツ。当時もプレミア価格になっていました。
スケーターがギャルソンシャツを着ているビジュアル、格好良いですね。
面白いのはクレジット。当時のsmartの編集長が「コムデギャルソンはsmartに商品を貸出してくれなかった」とコメントしていた記事を以前読んだことがあるのですが、このページのコムデギャルソンシャツの商品も提供元はコムデギャルソン社ではなく、現在のRAGTAGのようなブランド古着屋さんだと思われます。
僕的にかなり90sな今宿麻美さん×ヒステリックグラマー
「迷彩スタイル完全制覇」。
ビューティービーストのデジタル迷彩パンツ。
最近海外インスタマーケットでも人気のミクストアップコンフュージョン。
今宿麻美さん×ヒステリックグラマーの組み合わせって僕的にかなり90sを感じる組み合わせです。
「迷彩アイテム完全アイテム100」。
こちらでもピックアップされているビューティービーストのデジタル迷彩。ちなみに、「2」はオルソ(also)と読みます。ビューティービーストのセカンドラインでしたっけ。
こちらはミルクボーイ。
ミリタリーパンツにシャツ。
こちらもオルソビューティービースト。
グッズ。
今も存続しているイギリスのブランド、マハリシ。
迷彩柄のコンバースオールスター。これも今やヴィンテージアイテムと呼ばれる存在になっていますね。
山下隆生さんオススメ写真集
モノクロページは「写真集の現在」。
様々な人のオススメ写真集が掲載されています。
ビューティービーストのデザイナー、山下隆生さんのオススメはこちら。ピックアップされている永井豪さんのデビルマンとのコラボもしていましたが、それはこの後でしたっけね?
青山ブックセンターや書泉グランデなどの書店のオススメも。
late90sのファッションのカリスマ、亀石三兄弟の亀石剣一郎さん。
ボアダムスのアイさんのインタビュー。
「クールなLAスタイル」というファッションページ。
スタイリングは熊谷隆志さん。
かなりの情報量の多さ。
赤の色使いなんかに90sを感じますね。
「L.A.テイスト」という括りの「クールアイテム図鑑」。モトクロスやスケートブランドをはじめ、デザイナーズブランドまで幅広くラインナップです。
プーマのスケートシューズとか、今見るとかなり新鮮ですね。
ヒロミチナカノのライセンスブランド、ヒロミチバイヒロミチナカノの広告。
「人気ブランド研究」のページは丸井系ブランドの広告のようです。
ここらへんはヘルムート・ラングの影響が強そうなデザイン。
ルパート。
こちらも丸井系ブランド、バルビッシュの広告。
僕も持ってた魚喃キリコ
黒田美礼さんグラビア。調べてみると、1996年度のフジテレビビジュアルクイーンだそうです。右ページからはとじ込み特集の「ストリート小物スーパーカタログ」。
ご丁寧に「原宿・神宮前 3月上旬」という撮影場所、時期まで明記されたストリートスナップ「あなたのカバンの中身を見せて下さい!」。
魚喃キリコ(「なななんきりこ」と読むのを今知りました)さんの漫画、流行ってましたね。
僕も↓持ってました。
映画化もされています。
W<の鞄の中には雑誌フルーツ。
CDプレイヤーや手帳。
やはり携帯電話が目立ちます。
スーパーラバーズも流行ってましたね。
「ストリート小物カタログ」。
ジッポも今は持っている人少ないでしょうねぇ。
携帯電話ケース。当時は色々出てました。
サバイバルグッズ…ナイフとか。
「気になるあの人のカバンの中身を拝見!!」
亀石剣一郎さんは携帯電話のボディを透明にカスタム。
音楽プレイヤーやカメラなど。今はこれらが全部スマートフォン一台で事足りるようになりました。
亀石剣一郎さんもやっていた携帯電話のカスタムボディ。
バラエティグッズと黒谷美礼さんグラビア続き。
オゾンロックス広告。
海外インスタマーケットで人気のジャパニーズデザイナーズブランド
「新個性派ブランド大集結」。
シンイチロウアラカワ。
最近はバイクウェア、グッズ、店舗内装など幅広く活動されているようです。
View this post on Instagram
View this post on Instagram
View this post on Instagram
今よりもかなりモード色の強いケイタマルヤマ。
リュウイチロウシマザキも海外インスタマーケットでたまに見かけます。「ハードコアな病人」というテーマがあったんですね。
シンヤノモト、プリドポテ。
アヴァンギャルドな作風のミクストアップコンフュージョンも海外インスタマーケットで人気です。
カプセルというこのブランド、当時確か僕も着ていた気がするんですよね…ガーゼ素材っぽい、パンクな雰囲気のシャツだったような…当然もう手元にはありません。
鈴木一真さんインタビュー。
「ファッションニュース」。
Tシャツ主体のブランド、「オーバーザストライプス」。後に槇原敬之さんのツアーTシャツも手掛けていました。
lipの時計は欲しかったんですが、高くて手が出ませんでした。
丸井系ブランド、ABX。
こちらも丸井系の括りですかね?L.D.B.。
フランス留学中にパリの店舗に行ったことがあるような…。
流行りで終わらなかった「注目株のアレキサンダー・マックイーン」
モノクロのカルチャー系ページ。
左ページは読者間のファッションアイテム売買や友達募集ページ。
「注目株のアレキサンダー・マックイーン」は「流行りで終わる」ことはありませんでしたね。
ショップインデックス。
パソコン版たまごっちなんてあったんですね…
ストリートではクリストファー・ネメス人気高し
ストリートお洒落革命。
ヘルムート・ラングジーンズのアウターにミハラヤスヒロのシューズ。90sモード系はどうしてもアヴァンギャルドなブランドが注目されがちですが、こういう雰囲気もこの時代特有ですね。
このスニーカー、どこのでしょう…
クリストファー・ネメス、20471120、ベリーボタン。ここらへんは合わせている人多かったですね。
チェック柄のフレアパンツはオゾンコミュニティ。
アンダーカバーのブルゾンにニット。
クリストファー・ネメス、人気ですね。
僕も当時はワックスを付けて、ツンツンなヘアスタイルでした笑
卓矢エンジェル。
丸井系でしょうか?僕は初見のウィルキィ・ロドリゲス。
smartの名物グラビアページ、ちんかめ。次のページにはがっつりヌードだったので、割愛しました。
スチャダラパーインタビュー。
音楽ページ。
「こだわりマイルーム」。ゲームクリエイター、飯野賢治さんが率いるWARPのスタッフのお部屋紹介。
飯野賢治さんのお部屋も紹介。
バンタンデザイン専門学校広告。
CUTiEやspringのロゴ入りグッズ、ちょっと欲しいですね。
現井浦新さんの連載。
「ミルクボーイ新作総額50万円プレゼント」。
左ページ、クラークスのナタリーかと思いきや、ダブルHというブランド。
裏表紙。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです!