90年代のファッション誌を中心に、昔のファッション誌のアーカイブを兼ねてご紹介する企画、ファッションアーカイブ。
既に2回ご紹介しているPOPEYE2008年1月号の続きです。(文中敬称略)
やはり人気のディオール・オム
今号はストリートスナップ特集。前回はアイテム着用率などをご紹介しましたが、モノクロページでは他にもデータが多数掲載されています。
各都市の人気ブランドで目立つのはやはりディオール・オム。N.ハリウッドやジョンローレンスサリバンなどのドメスティックブランドも健闘しています。
面白いのは、他の都市では全く登場していない古着が大阪で1位ということ。
”おしゃれだと思う男性芸能人”、1位はオダギリジョー。2位はキムタク。
”おしゃれだと思う女性芸能人”1位は木村カエラ。
細すぎるスキニーパンツ、気持ち悪くない?
男女を問わずファッション誌によくある、異性の座談会的記事。こちらは”女のコの本音座談会 好感が持てるスタイルとは?”。
これまでご紹介してきたように、大人気で着用率も非常に高いスキニーパンツが”苦手”だそうです。
”あんまり細すぎるとスパッツみたいで、ちょっと気持ち悪くない?(笑)”と、かなりの酷評っぷり。
また、”最近、普段着でネクタイしている人が多い”ことに対しても”ネクタイはスーツのときくらいでいいと思う””ハットとかサングラスとかって、身につければいいって感じの人が多い気がしない?”と、トレンドアイテムは軒並み不評。
で、”やっぱりパンツはシンプルなのがいいよ。一番好きなのはスラックスをはいてる人””彼氏に求めるのはシンプルな着こなしと清潔感!””程よく爽やかでこぎれいな格好が一番じゃないかな!”と、シンプルな服装が評価を集めています。こういったって、男女を問わずだいたいこんな感じの着地点が多い気がしますね。元々結論ありきのような気がしないでもないですが…
カップルスナップ。後にメンズノンノとかでもよく登場する方も見えますね。
スタッフトーク。
トヨタタイアップページ。
こういうコンセプトカーのデザインって13年前にも関わらず未来感があるのが面白いですね。
スナップでも人気だった、ゴールドのスニーカー。
コンバースタイアップページ。
まだ垢抜けない印象のユニクロ
ユニクロのロンドン旗艦店オープンの入学。
商品のデザインやスタイリングまだ垢抜けない印象。今のユニクロの方が断然ファッション性が高いですね。13年前という時代の要素だけでなく、やはりユニクロのデザイン性がこの頃よりも格段に上がっているのだと思います。
NTTドコモ広告。僕も携帯はドコモでしたが、ここに登場しているのは使ってませんでした。当時使っていたのはモトローラだったかな?
宮藤官九郎もぴたぴたスキニーパンツをブーツイン。
シャア専用ケータイ。
今もファンが多いインフォバー。今見ても良いデザインだと思います。
ライトオンのブランド、フラッシュリポート。当時はフラッシュリポートのオンリーショップが多かったんですね。
こうやってフラッシュリポートで打ち出されているということは、ショート丈のPコートはかなり当時かなりマスに浸透していたアイテムだということがわかります。
鈴木おさむ連載。
書籍、音楽。BOOM BOOM SATELLITESインタビュー。
マルイ系はショート丈ウールアウター全盛
マルイのオンラインストア、マルイウェブチャネルページ。当時のマルイ系の雰囲気がよくわかります。
やはりダッフルコートもショート丈。ファーやレザーパイピングなどの押し出しの強いデザインが目立ちます。
レザーブルゾンに存在感のあるバックルのベルト。
グレーボディのダウンジャケットの裏地はパープル。マルチカラーストライプ柄のマフラーも一世を風靡しましたねぇ。
有楽町マルイがオープンしたのもこの頃でしたか。D&Gやブラックバレット、シェラックなどの押し出しの強いブランドが筆頭。
懐かしの時しらずが復活してます
ストリートスナップを撮影した各都市のショップ情報。取り扱いブランドで当時の雰囲気がわかりますね。仙台、横浜。
京都、名古屋。
ユナイテッドアローズが手掛けていたセレクトショップ、時しらず。ストリートブランドとデザイナーズブランドをミックスした、先鋭的な提案が人気でした。
2010年にショップはクローズ。
ですが、今年、川崎市の新丸子に「tokishirazu」として復活しています。
インスタグラムアカウントもスタートしています。
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大阪、福岡。
トーキングアバウトジアブストラクション。スウェットにジーンズを転写プリントするなど、面白い挑戦をしていたブランド。
現在は海外インスタマーケットでも人気です。
堀江のクレオパトラ。留学前に大阪の服飾専門学校に1年間だけ通っていましたが、近くにあったこのお店はちょくちょく寄っていました。
ロックなルメール
祐真朋樹連載ページ。やはりワークウエアは時代性が出にくいですね。
カトゥーン田口淳之介。ランバンやジョンローレンスサリバンなどの人気デザイナーズブランドが中心のスタイリング。
右ページスタッズ柄のカーディガンは、現在Uniqlo Uを手掛けるクリストフ・ルメールのブランド、ルメールのもの。今はゆったりとしたシルエットと優しい色使いですが、ディオール・オム的ロックスタイルが人気だった当時は、ルメールもこのようなロックな雰囲気。
ニットページ。柄、柄、柄。
そう言えば、フェアアイル柄が人気でした。
Vネックの多色使いアーガイル柄ニットは今の感覚からかなり遠いアイテムなのでは。
コムデギャルソンのクリスマス限定アイテム。
ラメプリントのTシャツは記憶にあります。
攻めたデザインのナイキの時計
ナノ・ユニバース☓G-SHOCK。
服に比べ、G-SHOCKは時代性があまり感じられない気がしますね。
”アクセウォッチ大集合!”という、時計をアクセサリー的に使う提案
ゴールドのG-SHOCK、クリスタルのスカルなど、ここらへんの過剰なデザインには流石に時代性が出ます。
個人的に非常に懐かしかったのが、こちらのナイキ。当時、ナイキは非常に攻めたデザインの時計を沢山出してたんですよね。僕はここらへんのデザインが非常に好きで、当時似たようなモデルを愛用していました。
小物ページ。
長い長いロングマフラー。僕も昔ロングマフラーを持っていたんですが、街中で暑くて取ったときに収納に非常に困るんですよね笑。
ストリートスナップでも沢山登場していましたが、やはりDAIGO的レザーグローブは人気だったんですね…。
ボストンバッグもメッセンジャーバッグもレザー素材ばかり。
ジュエリーもロック感があるのが中心。
ワンオクインタビュー。
ギターはPOPEYEの表紙も飾ってたモデルだったんですね。
ベテランスタイリスト、馬場圭介が手掛けるブランド、GB。
香水。
ラフ・シモンズが手掛けていたジル・サンダーの香水。
マグロのリキュール漬け、美味しそう笑
アイテムピックアップ。
キャノンのIXY。このデザイン、いいですよね。800万画素。
マルイ系の代表格、コムサ。
この90sのジル・サンダーやヘルムート・ラングを思わせるミニマムなスタイルは結構好きなんですが、復権しませんかねぇ。
佐藤可士和連載。
福田沙紀という名前、なんか見覚えがあるなと思ったら、
先日ご紹介したSTREET JACK 2010年10月号のコンバースの広告にも登場していました。
エディの終わり、トムの始まりは2008年
次号予告。
ディオール・オム的ロックスタイルの次のメンズファッションムーブメントの索引役となるトム・ブラウンの名前が登場。
”新アメリカン・トラッド”が主役になります。ということは、2008年がトム・ブラウン的アメトラトレンドへの転換期と言えるでしょう。
裏表紙はD&G。
まだ手持ちにはありませんが、2008年、2009年あたりの雑誌も入手して、トム・ブラウン的アメトラがどのように広がって行ったのかも検証したいですね。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです!