昨日の記事でご紹介したこちらのツイート。
鬼ダサ過ぎて死んでしまう。何で当時の自分はこれが可愛いと思ってたんだろう。良いダサさもあるけど、これは完全に悪いダサさだよ。20年経ってもこの流行がもう一度来るとは思えない。 pic.twitter.com/J6dm1bv7Z6
— りおちゃん (@rio_chan_oppi) 2021年1月15日
このツイートを目にしたとき、僕はこう思いました。
RT 共感のリプライがめちゃくちゃ多いのが興味深いです。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2021年1月15日
もしかしたら、10年前くらいに流行っていたファッションが、振り返ってみると最もダサく感じてしまうのかも。
後でメンズでも検証してみよ。
題して、 「10年前のファッションが最もダサく、20年前のファッションが最も新鮮に感じる説」です。
仮説。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2021年1月15日
10年前のファッションが今一番ダサく感じ、
20年前のファッションが今一番新鮮に感じる。
…どうすかね?説立証までの材料がまだ足りないかな。
10年前原宿のビームスの店頭を飾っていた裾裏チェック柄パンツ
まず、思い出したのがこちら↓の過去記事。詳しくは記事を見ていただきたいのですが、現在ツイッターで「ダサい」と袋叩きにされている裾裏チェック柄パンツなどは、10年前は原宿のビームスの店頭を飾っていたのでした。
そういやこの記事で取り上げた裾裏チェック柄パンツが原宿のビームスのショーウィンドウを飾っていたのが2009年、約10年前でしたね。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) January 15, 2021
なぜ「ダサい服」が売られ続けるのか? - 山田耕史のファッションブログ https://t.co/eKiUh6KgvQ
また、ツイッターではこんなご意見も。
ファッションに限らず、カルチャー全般は直前の世代の否定とさらに前の世代の模倣を繰り返すものだと思います!(個人的には15年周期くらいかな、と感じます) https://t.co/c59zhNjaOq
— yama (@fukunokioku) 2021年1月16日
確かにスニーカーやレッドウイングの流れを見てると20年前ですかね。
— パーネン👞元靴屋の服靴ブログ (@hiro_pa911) 2021年1月16日
そうなるとそろそろティンバーランド10061なんかも…
B-BOY復権か? https://t.co/k8UZ73h2c7
@yamada0221 明確に立証した論文は読んだことはないですけど、その説自体はだいぶ前から言われてますね。加えて、自分が10代の頃に好きだったものを大人になって懐かしみ再現できるようになるのがそのくらいの年齢……ということもあるようです。
— 齋藤 (@saito_d) January 16, 2021
ちなみに音楽ってどうなんですか?リバイバルの周期みたいなのってあります?
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) January 16, 2021
ほぼ一緒で約20年周期ですよ。とはいえ「リバイバル」されるようになったのは80年代以降くらいで、それまではどんどん新しいものが生まれてたんですよ。そこも服装と同じですね。なのでこの先リバイバルという事象自体がどれだけ有り得るのかも疑問です。リバイバルのリバイバルとかになるんで。
— 齋藤 (@saito_d) 2021年1月16日
自分が再現、って要素は大きそうですね。 https://t.co/S3HJzFChhw
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2021年1月16日
自分のルーツ、原体験の影響は強いですから、意図のありなしに関わらず自分の青春時代の服の要素は入ってしまうでしょうね。 https://t.co/RWOpVrELlu
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2021年1月16日
リバイバルするのは20年〜25年前のファッション
僕的には、だいたい20年〜25年前のファッションがリバイバルして人気を集めるという印象です。今は90年代のファッションがリバイバルしています。
例えば、こちらの記事でご紹介しているノースウェイブは1996年頃に流行ったので、ちょうど25年前ですね。
そこから10年後、2006年のファッションは今の感覚だと一番「ナシ」な部類ではないでしょうか。エディ・スリマンによるディオール・オム。ピッタピタの細身のスキニーパンツをベースにした攻撃的なロックファッション
メンズファッションだと、15年前はまだエディ・スリマン無双のスキニー大正義時代。これはまだ本格的にリバイバルはしてませんね。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2021年1月16日
メンズファッション20年、もしくは25年くらいのサイクルでしょうか。 https://t.co/VW7GXZPOXa pic.twitter.com/qnU8V0sjSk
ちなみに↑のようなファッションがマスに拡大し、2009年はユニクロでも展開されるようになっています。
昔のブログを見てたら2009年ユニクロ秋冬のルックが出てきた。
— オレクロ@OLDQLO (@OLEQLO) 2021年1月18日
やっぱり10年前くらいのスタイルが1番ナシなのかもしれない。 pic.twitter.com/1FCkgdTpst
僕も当ブログの過去記事から、同時代のビジュアルを探してみました。
この記事でご紹介しているCHOKi CHOKi表紙画像をざっと見た限りでは、2007年〜8年あたりが2021年の今の感覚から一番遠いのではないかと。 pic.twitter.com/UwDlyQU7IW
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2021年1月15日
CHOKi CHOKiの画像はこの記事からピックアップしました。
2007年を起点に探るファッションの「アリ」「ナシ」
過去記事を漁っていて個人的に最も「ナシ」だと感じたのがマルイの通販カタログ、メンズヴォイの2007年秋号です。
ここらへんのシューズなんかは、2021年の感覚だと一番メインストリームから遠いファッションではないでしょうか。
2021年の今でも見かける2011年のスタイル
ですが…この辺りの服装の人も今見かけることがありますね。8年前は今見てもファッショナブル!とは流石に言えませんが、めちゃくちゃ違和感ある、というレベルでもなさそうです。
2021年の今だと最先端な2006年の髪型
では、2007年よりも前になるとどうなるでしょうか?こちらはネットで拾った2006年秋号です。
表紙の玉木宏さん、スタッズの付いたベストにゴツいベルト、ハードな加工のジーンズ、そして胸元の存在感のあるアクセサリーなど、服装は2007年と同じレベルのありえなさですが、僕が注目したのは髪型。
こういったウルフヘアっぽい髪型や、メッシュのカラーリングって今のオシャレな若者で結構見るんですよね。特に、下北沢あたりで。
ツイッターで調べてみたら、オシャレな女の子も今ウルフヘアは多いみたいです。
ホワイトベージュのバレイヤージュウルフ🐺ぶーやん感でていい感じ✨
— 長沼彰憲∞ ウルフヘア ショート ボブ ハイトーンカラー (@Aki_uw_crew) 2021年1月23日
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.#ショートウルフ #ミディアムウルフ #ウルフショート #ケアブリーチ #uverworld #bish #アイナジエンド #インナーカラー #ミニウルフ #ネオウルフ #マッシュウルフ #ロングウルフ #superbeaver #渋谷龍太 pic.twitter.com/9TqXs4Tpmd
また、↑のようなロック系以外の服装はネクストトレンドとしてぽつぽつ見られるようになっている気がします。
こういった雰囲気を打ち出している古着屋さんもありますね。
ちなみに画像はこちらの中国?の玉木宏さんのファンの方のサイトからいただきました。言葉はわからないんですが、玉木宏さんが大好きな事が十分伝わってきました笑
普通にオシャレなのも見つかる2004年
更にさかのぼります。こちらは2004年秋号。鋭い目つきの松田龍平さん。
ん?…それほど違和感はないような…
ライダースジャケットのディテールやストライプの柄などはちょっと気になりますが…
このコーディネートなんかは今見ても全く違和感がない、というか普通にオシャレですね。
これもまぁ違和感はないでしょう。
ですが、こういう男っぽいファッションは最近のトレンドではないので、時代を強く感じてしまいますね。
ちなみに画像はこちらから拝借しました。
22年前の1999年は今見ると新鮮!
更に遡ります。こちらはペイペイフリマで見つけた22年前、1999年春号。
女優の小西真奈美さんがモデルとして登場しています。
カラーレンズのサングラスなど、90年代を強く感じるアイテム。ですが、全体的な雰囲気は今の感覚でもほとんど違和感はないと思います。
というか、今だと完全に新鮮で「アリ」な雰囲気ではないでしょうか。少なくとも僕にとってはこういったクールな印象のロンTの重ね着にストライプ柄のボンテージパンツ、そしてオールスターというコーディネートはかなり新鮮に感じます。
説、立証?
まぁ、この「アリ」「ナシ」の感覚は人によって違うでしょうから、異論は沢山あるでしょう。特に、90年代については僕個人の懐かしさ補正もかなり効いている筈ですし。
ですが、今回見た中で2007年が今の感覚では最も「ナシ」だということについては支持を得られるだろうと思っています。
ということで、 「10年前のファッションが最もダサく、20年前のファッションが最も新鮮に感じる説」はある程度立証されたかな、と思います。
とはいえ、まだまだサンプル数は少ないと感じていますので、今後もこういった検証は続けていくつもりです。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです!