山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

10年前のファッションが最もダサく、20年前のファッションが最も新鮮に感じる説。

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昨日の記事でご紹介したこちらのツイート。

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このツイートを目にしたとき、僕はこう思いました。

題して、 「10年前のファッションが最もダサく、20年前のファッションが最も新鮮に感じる説」です。 

 

10年前原宿のビームスの店頭を飾っていた裾裏チェック柄パンツ

まず、思い出したのがこちら↓の過去記事。詳しくは記事を見ていただきたいのですが、現在ツイッターで「ダサい」と袋叩きにされている裾裏チェック柄パンツなどは、10年前は原宿のビームスの店頭を飾っていたのでした。

 また、ツイッターではこんなご意見も。

 

リバイバルするのは20年〜25年前のファッション

僕的には、だいたい20年〜25年前のファッションがリバイバルして人気を集めるという印象です。今は90年代のファッションがリバイバルしています。

例えば、こちらの記事でご紹介しているノースウェイブは1996年頃に流行ったので、ちょうど25年前ですね。

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そこから10年後、2006年のファッションは今の感覚だと一番「ナシ」な部類ではないでしょうか。エディ・スリマンによるディオール・オム。ピッタピタの細身のスキニーパンツをベースにした攻撃的なロックファッション

 ちなみに↑のようなファッションがマスに拡大し、2009年はユニクロでも展開されるようになっています。

僕も当ブログの過去記事から、同時代のビジュアルを探してみました。

CHOKi CHOKiの画像はこの記事からピックアップしました。

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 2007年を起点に探るファッションの「アリ」「ナシ」

過去記事を漁っていて個人的に最も「ナシ」だと感じたのがマルイの通販カタログ、メンズヴォイの2007年秋号です。 

 

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ここらへんのシューズなんかは、2021年の感覚だと一番メインストリームから遠いファッションではないでしょうか。

ですが…最近ご紹介しているPPFMに代表される、海外で評価されているオールドマルイ系はおそらくこの年代が中心なんですよね。
 

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ま、今回論じている「アリ」「ナシ」はあくまでも日本のメインストリームの感覚、という意味合いでお願いします。

 

 

2021年の今でも見かける2011年のスタイル

2007年を起点として、同じメンズヴォイで比較してみましょう。2007年から4年後の2011年の秋号です。
表紙の「大人スタイル」からも伺えますが、かなりアダルトで落ち着いたファッションに変化しており、メンズヴォイはターゲットの年齢層を引き上げたようです。
右ページのベーシックなトラッドスタイルは5年経っても10年経っても古臭さは感じません。パンツは細そう&今の感覚だとカーゴパンツを合わせることは少なそうですが。左ページのコーディネートはパンツやシューズのシルエットに時代を感じます。
ジャケパン自体はいつの時代も変わりませんが、全体的なシルエット、そしてストールの巻き方やレイヤードの仕方には時代性が出ますね。
とはいえ、2011年のこの感じの服装は今も街で見かけることがあります

 

ファッショナブルだとは言えないが違和感は少ない2013年

 更に時が下って2013年秋号
やはりシルエットは今の感覚からするとかなり細身です。

 

 

ですが…この辺りの服装の人も今見かけることがありますね。8年前は今見てもファッショナブル!とは流石に言えませんが、めちゃくちゃ違和感ある、というレベルでもなさそうです。

 

2021年の今だと最先端な2006年の髪型

では、2007年よりも前になるとどうなるでしょうか?こちらはネットで拾った2006年秋号です。

表紙の玉木宏さん、スタッズの付いたベストにゴツいベルト、ハードな加工のジーンズ、そして胸元の存在感のあるアクセサリーなど、服装は2007年と同じレベルのありえなさですが、僕が注目したのは髪型。

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こういったウルフヘアっぽい髪型や、メッシュのカラーリングって今のオシャレな若者で結構見るんですよね。特に、下北沢あたりで。

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ツイッターで調べてみたら、オシャレな女の子も今ウルフヘアは多いみたいです。

また、↑のようなロック系以外の服装はネクストトレンドとしてぽつぽつ見られるようになっている気がします。

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こういった雰囲気を打ち出している古着屋さんもありますね。

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ちなみに画像はこちらの中国?の玉木宏さんのファンの方のサイトからいただきました。言葉はわからないんですが、玉木宏さんが大好きな事が十分伝わってきました笑

男大十八變 @ fayfay小沙龍 :: 痞客邦 ::

 

普通にオシャレなのも見つかる2004年

更にさかのぼります。こちらは2004年秋号。鋭い目つきの松田龍平さん。

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ん?…それほど違和感はないような…

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ライダースジャケットのディテールやストライプの柄などはちょっと気になりますが…

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このコーディネートなんかは今見ても全く違和感がない、というか普通にオシャレですね。

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これもまぁ違和感はないでしょう。

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ですが、こういう男っぽいファッションは最近のトレンドではないので、時代を強く感じてしまいますね。

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ちなみに画像はこちらから拝借しました。

www.nana-nana.net

 

22年前の1999年は今見ると新鮮!

更に遡ります。こちらはペイペイフリマで見つけた22年前、1999年春号

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paypayfleamarket.yahoo.co.jp

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女優の小西真奈美さんがモデルとして登場しています。

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カラーレンズのサングラスなど、90年代を強く感じるアイテム。ですが、全体的な雰囲気は今の感覚でもほとんど違和感はないと思います。

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というか、今だと完全に新鮮で「アリ」な雰囲気ではないでしょうか。少なくとも僕にとってはこういったクールな印象のロンTの重ね着にストライプ柄のボンテージパンツ、そしてオールスターというコーディネートはかなり新鮮に感じます。

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説、立証?

まぁ、この「アリ」「ナシ」の感覚は人によって違うでしょうから、異論は沢山あるでしょう。特に、90年代については僕個人の懐かしさ補正もかなり効いている筈ですし。

  ですが、今回見た中で2007年が今の感覚では最も「ナシ」だということについては支持を得られるだろうと思っています。

 ということで、 「10年前のファッションが最もダサく、20年前のファッションが最も新鮮に感じる説」はある程度立証されたかな、と思います。

とはいえ、まだまだサンプル数は少ないと感じていますので、今後もこういった検証は続けていくつもりです。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです!