山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

2007~13年の6年間でマルイ系の何が変わったのか?


先日新宿マルイに行くと通販誌、MEN'S VOIの2013年秋号が出ていました。(デジタルカタログはこちら

今日会社で眺めていると、気になった事があったので会社にある一番古いMEN'S VOI、2007年秋号と中間地点として2011年秋号を引っ張り出して、それぞれのテイストを比較してみました。

で、今回は結論から言ってしまいますが2007年はいわゆるマルイ系全盛。そこから徐々にベーシック化が進み2011年はベーシック全盛

そして今は徐々にマルイ系が進んでおり2013年はマルイ系回帰の兆しありという流れが感じられました。

 

具体的にどういう事か。実際に各号を見て行きましょう。まずは2007年。こちらが2007年秋号の表紙です。 

ロックな瑛太さん!時代を感じますねぇ。今、瑛太さんでイメージ検索をかけるとこんなナチュラルな感じですが、6年前はこんな格好もしていた(させられていた?w)ようです。内容を見ていくとまず驚くのが靴。 
 いや~、コテコテですねぇ。アルフレッドバニスターに代表される一世を風靡したロングノーズと過剰とも思える程の装飾的なデザインのレザーシューズ。
他にも
 
 
ミリタリーやライダースジャケットをベースとしたジップやポケットを多様したハードめのデザインとダークなカラーリング、細身のシルエット。この辺りがマルイ系と聞いて多くの人がイメージ感じではないでしょうか。
Elasticさんが書かれた丸井系とはという記事は2005年なので各ブランドのイメージも2007年とはあまり違いはありませんね。

 

ここから4年。次は2011年の秋です。
 表紙からして全然違いますねぇ。メインテーマが「秋の大人スタイルアレンジ術」。中を覗いてみると
かなりアダルトな感じ。2007年は明らかに10代後半~20代がターゲットでした。2011年は30代~がターゲットでしょうか。モデルの年齢も全然違いますね。2007年はこってりデザインばかりだったシューズページは 
 
 スーパーベーシック。量販店で西村雅彦さんが宣伝しているような 機能ビジネスシューズも並んでいます。
また、雑貨のページがあったりと、若者向けのファッションよりもかなりライフスタイルを重視した内容になっています。

 

さて、最後が2013年秋。
表紙は20代前半が中心と思われるモデルさん達。巻頭にはモノに焦点を当てたハイエイジにも対応したベーシックアイテム特集があるものの、
 コーディネイト紹介ページでは明らかにエイジが低く、そしてファッション性が高くなっています。

いわゆるマルイ系を彷彿とさせるアイテムもちらほら。↓こちらのページでは左ページ左上のちょっとハードなライダースジャケットや右ページ左のシワ加工のシャツ、

↓こちらの右ページ右上のバイカーパンツなどのようにいわゆるマルイ系に近いテイストの商品が登場してきています。

 

 そして極めつけはこちら。 

シワ加工にかなり装飾的なひも使いのショートブーツ。まるで2007年からタイムスリップしてきたかのようです。このデザインのアイテムを1ページ丸々使って載せているという事はマルイとしてははこのアイテムは売れるという確信があるイチオシアイテムなのでしょう。

明らかに2011年からデザイン性が高くなっている2013年。この流れが2013年で終わるとはなかなか考えづらいのであと数年は続く、つまり、今から数年はメンズファッション、少なくともマルイ系はどんどんデザイン性が高くなっていく思われます。

今はリラックスしたナチュラルな服を着ている瑛太さんも数年後にはスタッズバリバリのライダースジャケットを着ているかもしれませんね。