山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

古着人気が2023年は全国的ブームになる可能性。

もう2年も前になる、2020年10月に下北沢で開催された、古着イベント

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僕はオシャレな若者たちの大行列を見て、古着ブームが到来していたことを確信しました。

 

終わりが見えない古着人気

翌年の2021年には、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの殿堂とも言えるイセタンメンズに、高円寺の有名古着店サファリが常設店として出店。

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同じ2021年に、古着ブームが全国ネットの情報番組で取り上げられました。

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このようにファッションのムーブメントが大手メディアに取り上げられる頃には既に感度の高い層は離れており、徐々に衰退していくというのがこれまでの定石でしたが、どうやら2022年の今も、古着は人気を保ったままのようです。

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既に古着屋が数多く存在している下北沢や原宿でまだ古着屋の新規出店が続いているのが、その証拠でしょう。

 

郊外に拡大する古着屋

最近では更に、東京の郊外でも古着屋の出店が増えています

例えば、↓のツイートの府中駅前の「くるる」はそれほどファッションに力を入れている施設ではなく、これまであったのはABCマートやライトオンくらいでした。

こちらは更に郊外の東村山市にあるイオンモール。全国津々浦々にあるイオンモールと同じように、H&MやGU、グローバルワークなどの低価格ファッションブランドばかりですが、ここに新規出店したスピンズではオリジナルが中心ながら、古着も1~2割くらい取り扱っていました。

また、仙台や福岡などの地方都市にも古着屋の出店が進んでいるようです。

駅に隣接したファッションビルだけでなく、商店街にも増えています

 

オシャレとはほぼ無縁だった場所にも

そんな古着屋新規出店ブームは、僕の故郷の神戸にも押し寄せています。

当然、昔から神戸には古着屋は沢山ありましたが、そのほとんどが繁華街である元町や三宮周辺に集中していました。

ですが最近は、住宅地近くにあるショッピングセンターのような、ファッショナブルとは言えない場所にも古着屋が新規出店しているのです。

↑の場所は、本当に実家から近い場所なのでよく知っているのですが、何もない場所です笑。ファッション関係で言えば、以前ユニクロがあったくらい。

↓の場所も実家から近いのですが、似たような感じのところです。この辺りはトレファク、セカストなどのリユースショップもほとんどありませんでした。つまり、オシャレとはほぼ無縁だった場所に古着屋さんが新規出店しているのです。

 

マス層に拡大する古着人気

僕がこの土地で生まれ育ったからよくわかるのですが、これまでこの地域で古着を買おうとすると、わざわざ元町や三宮の古着屋に行くしかありませんでした。

なので、古着を買っていたのはある程度ファッション感度が高い層だったと思われます。

ですが、これからは家の近くで古着が買えるようになるのです。

上掲のショッピングセンターにある古着屋は、もちろん感度の高い層も行くとは思いますが、メインはファッション感度の低い層や、中高生になるのではと予想しています。

そうすると、今後は古着人気がマス層にまで拡大することはほぼ間違いないでしょう。

 

右肩上がりのリユース市場

中古・リユースビジネスに関する総合ニュースサイト、リサイクル通信の試算によると、国内のリユース市場は右肩上がりで、2022年には3兆円に、2025年には3兆5千億円まで伸びると試算されています。

www.nikkei.com

 

2023年が全国的な古着ブームの年になる 

先日取材を受けましたが、ヴィンテージ古着の定義はどんどん広がり、人気の古着の価格は高騰し続けています

僕が頻繁に訪れている下北沢や原宿では、今の所ファッション感度が高い層の間でも古着人気はまだ衰えていないように見えます。

それに加え、僕の故郷と同じように、他の地方都市でも古着屋さんが多数新規出店しているとなると、想像もつかない数のマス層が古着に触れるようになるのでしょう。

そうすると、2023年が全国的な古着ブームの年になる、という可能性も十分あると思います。