もう2年も前になる、2020年10月に下北沢で開催された、古着イベント。
僕はオシャレな若者たちの大行列を見て、古着ブームが到来していたことを確信しました。
凄い!入場待ちの行列ができてる! pic.twitter.com/55zy8Ioa8C
— 山田耕史 「結局、男の服は普通がいい」 (@yamada0221) 2020年10月31日
終わりが見えない古着人気
翌年の2021年には、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの殿堂とも言えるイセタンメンズに、高円寺の有名古着店サファリが常設店として出店。
同じ2021年に、古着ブームが全国ネットの情報番組で取り上げられました。
このようにファッションのムーブメントが大手メディアに取り上げられる頃には既に感度の高い層は離れており、徐々に衰退していくというのがこれまでの定石でしたが、どうやら2022年の今も、古着は人気を保ったままのようです。
既に古着屋が数多く存在している下北沢や原宿でまだ古着屋の新規出店が続いているのが、その証拠でしょう。
まだまだ続く、下北沢の古着屋さんニューオープン。 https://t.co/HYqwnJkiaH
— 山田耕史 「結局、男の服は普通がいい」 (@yamada0221) 2022年12月22日
ツイートするの忘れてた。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年10月24日
先日訪れた原宿竹下通りに、新しく古着屋さんができていました。
古着卸のヤマヒサの古着屋業態ですね。 pic.twitter.com/gBxfYhV6cD
郊外に拡大する古着屋
最近では更に、東京の郊外でも古着屋の出店が増えています。
例えば、↓のツイートの府中駅前の「くるる」はそれほどファッションに力を入れている施設ではなく、これまであったのはABCマートやライトオンくらいでした。
府中駅前の「くるる」というショッピングセンター。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年11月1日
割と庶民的な雰囲気で、ファッションのイメージもあまりないところなんですが、新しく古着屋さんができていてびっくり。
ららぽーとにも古着を扱うお店が増えていますし、全国のショッピングセンターで古着屋さんが増えているのかもしれないですね。 pic.twitter.com/G19UC2rvXC
調布パルコに古着屋さんができるそうで。 pic.twitter.com/UjckFMeDJS
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年9月14日
こちらは更に郊外の東村山市にあるイオンモール。全国津々浦々にあるイオンモールと同じように、H&MやGU、グローバルワークなどの低価格ファッションブランドばかりですが、ここに新規出店したスピンズではオリジナルが中心ながら、古着も1~2割くらい取り扱っていました。
新しくできてたSPINNS、古着も扱ってました。全体の1〜2割くらい。 pic.twitter.com/CPo7jgT2Iz
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年12月4日
また、仙台や福岡などの地方都市にも古着屋の出店が進んでいるようです。
「仙台に古着店の出店増加」 :: リサイクル通信 https://t.co/wszxwkYzbC
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年10月4日
デザートスノーが福岡出店。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年12月12日
下北沢での古着屋さんの出店ラッシュは一段落しましたが、最近は地方でかなり増えているみたいですね。 pic.twitter.com/g8nelpP4Hk
西海岸も京都に来てる。
— K編集長@古着屋情報サイトF-STREET (@kzm_fst) 2022年12月10日
激戦区。 pic.twitter.com/iBlUhEnpN7
駅に隣接したファッションビルだけでなく、商店街にも増えています。
商店街にも増える古着屋さん。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年11月23日
【専門店】古着小売が無人店舗を展開 多店化目指し高収益狙う | 繊研新聞 https://t.co/3QMYEfZKut
オシャレとはほぼ無縁だった場所にも
そんな古着屋新規出店ブームは、僕の故郷の神戸にも押し寄せています。
当然、昔から神戸には古着屋は沢山ありましたが、そのほとんどが繁華街である元町や三宮周辺に集中していました。
ですが最近は、住宅地近くにあるショッピングセンターのような、ファッショナブルとは言えない場所にも古着屋が新規出店しているのです。
僕の故郷にも古着ブームが到来してる!笑
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年6月1日
垂水区・名谷ICすぐのマクドナルド近くに『古着屋 西海岸』っていうお店ができてる。メンズは米国メイン・レディースは国内メイン | 神戸ジャーナル https://t.co/LM8cF5nNsx
↑の場所は、本当に実家から近い場所なのでよく知っているのですが、何もない場所です笑。ファッション関係で言えば、以前ユニクロがあったくらい。
↓の場所も実家から近いのですが、似たような感じのところです。この辺りはトレファク、セカストなどのリユースショップもほとんどありませんでした。つまり、オシャレとはほぼ無縁だった場所に古着屋さんが新規出店しているのです。
学園都市に古着屋が!
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年11月5日
古着屋感なんて全くなかった場所なんですよ。
古着人気は地方にも広がってますねぇ。
本物のアメリカ古着をリーズナブルな価格で買える、古着屋『RUSHOUT』の新店舗が神戸にOPEN! | ORICON NEWS https://t.co/FUs485M6ED @oriconから
マス層に拡大する古着人気
僕がこの土地で生まれ育ったからよくわかるのですが、これまでこの地域で古着を買おうとすると、わざわざ元町や三宮の古着屋に行くしかありませんでした。
なので、古着を買っていたのはある程度ファッション感度が高い層だったと思われます。
ですが、これからは家の近くで古着が買えるようになるのです。
上掲のショッピングセンターにある古着屋は、もちろん感度の高い層も行くとは思いますが、メインはファッション感度の低い層や、中高生になるのではと予想しています。
そうすると、今後は古着人気がマス層にまで拡大することはほぼ間違いないでしょう。
右肩上がりのリユース市場
中古・リユースビジネスに関する総合ニュースサイト、リサイクル通信の試算によると、国内のリユース市場は右肩上がりで、2022年には3兆円に、2025年には3兆5千億円まで伸びると試算されています。
「26年に古着市場は10兆円規模に倍増し、30年にH&M(ヘネス・アンド・マウリッツ)やZARA、急成長中のSHEIN(シーイン)などファストファッションの2倍を超える」
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年11月16日
そんなに伸びますかー。 https://t.co/NatH5U85UC
2023年が全国的な古着ブームの年になる
先日取材を受けましたが、ヴィンテージ古着の定義はどんどん広がり、人気の古着の価格は高騰し続けています。
アニメやJ-POPの古着Tシャツについて、取材を受けました。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年11月4日
ウェブでも公開されています。
『もののけ姫』は20万円超え、『GLAY』は6万円!アニメやJ-POPの古着Tシャツが超高騰中!次にくるのは“ヴィンテージユニクロ”か | 週刊女性PRIME https://t.co/rBcUJ6oss8 pic.twitter.com/tl3Bhlo0Po
古着人気は書籍まで!
— 山田耕史 「結局、男の服は普通がいい」 (@yamada0221) 2022年12月26日
ムック本まで高騰してるなんて、知らんかった! pic.twitter.com/FeSKoNHqqk
僕が頻繁に訪れている下北沢や原宿では、今の所ファッション感度が高い層の間でも古着人気はまだ衰えていないように見えます。
それに加え、僕の故郷と同じように、他の地方都市でも古着屋さんが多数新規出店しているとなると、想像もつかない数のマス層が古着に触れるようになるのでしょう。
そうすると、2023年が全国的な古着ブームの年になる、という可能性も十分あると思います。