僕は服飾専門学校でデザインとパターンを学んだので、一通りの服は自分で作れます。
ですが、パターンを引いて服をつくる、ということはここ数年はほとんどありません。
服を作らなくなった僕がミシンを使う数少ない機会
最近の僕が一番ミシンで縫う機会が多いのが、子供のたちの服や持ち物に付けるワッペンや名札。
5歳長男はこだわりが強く、新しい服をなかなか着てくれません。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2020年12月3日
アウターが小さくなったので新調するのも難航し、条件としてワッペンを付けることに。
僕が専門学校入学時に買った10万円オーバーの職業用ミシン。最近はこーゆー時にしか稼働してません笑 pic.twitter.com/80qPVa9mY6
そして、それに次いで多いのが、服のリペアです。
自分の服だけでなく、妻や義父のジーンズ、子供たちが破ってしまった服なんかもリペアしています。
あ、まだ発揮する機会ありました。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年4月3日
9歳長女から、お尻が破れたユニクロのデニムショーツのリペアを依頼されたので対応。 pic.twitter.com/WdtFXQK1R5
ニットのつくりについて専門的な知識がないので、かなり強引かつ雑ではありますが、なんとかリペアは完了。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年2月1日
明朝、9歳長女にはどう評価されるでしょうか… pic.twitter.com/wY0eKypdZZ
ミシンを押入れから引っ張り出すまでは「面倒だなぁ…」と思っているんですが、縫い始めてみるとなんだかんだで結構楽しいんですよね。 pic.twitter.com/r4lmsy6QiE
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2021年12月17日
ちょっとしたダメージで服の価値は大幅に下がる
このように、これまでは自分や周りの人が着用して生まれたダメージをリペアすることにミシンを使っていました。
が、先日初めて挑戦したのが、ダメージがある服を購入してそれをリペアして着用するということ。
メルカリで購入したTシャツのダメージをリペアしました。
#メルカリディグ でずっと探しているんだけど、なかなか見つからないパリもの。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年4月4日
デザインが非常に良いカレッジTはダメージありで格安でした。
袖の縫い目がほつれてただけなので、ミシンで裏側から縫っておしまい。
所要時間10秒。
糸の色がボディと違いますが、見えないので問題ないでしょう。 pic.twitter.com/z4IsR0Vv4i
メルカリに限らず、古着屋さんやリユースショップなどでもそうですが、服にはダメージがあると価格が大幅に安くなります。
つまり、製品としての価値が極端に下がるということです。
以前当ブログで、酷い黄ばみでジャンク扱いになっていたコムデギャルソンのシャツのことをご紹介しました。
このシャツと同じように、ちょっとしたほつれや破れだけで価値がないと判断されている服は山のようにあります。
20年間僕が使っているミシン
とはいえ、家庭でミシンを使って縫製するというハードルは非常に高いと思います。
はっきり言って、僕ですら基本的には面倒なので、ミシンは極力使いたくはありません笑。
ですが、ふと、もっと簡単で便利なミシンができれば、誰しもが気軽にリペアができるようになるのでは?と思いました。
そもそも。僕が現在使っているミシンは、服飾専門学校に入学したときに、学校で購入した職業用ミシンです。
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直線しか縫えないんですが、パワーがあって重ねたデニム生地などでも難なく縫える、プロ用のミシンです。
僕が大学を卒業して、服飾専門学校入学したのは2003年。
当時、使っていたノートパソコンはまだIBMが製造していたThinkPad。
https://www.pinterest.jp/pin/429601251958322311/
この記事を書いている今、僕はMacBookを膝の上に乗せているのですが、当時のノートパソコンだと、重い&排熱で暑くて同じようには使えないでしょう(デザインはめちゃくちゃ格好良いんですけどね)。
スマートフォンなんてモノは存在しておらず、僕が持っていたのはガラケーでした。
調べてみると、カメラが付いたガラケーが登場したのが2000年のことだそうです。
この20年でパソコンやスマートフォンは相当進化しました。
20年前の僕が、今僕が使っているスマートフォンを見たら「めっちゃ未来やん」なんて言ってしまうでしょう。
この20年間でミシンはほとんど進化していなかった
で。
2022年の今職業用ミシンは20年前と比べるとどれくらい進化しているのか、と思ってAmazonで「職業用ミシン」で検索してみると、引っかかったのがこのモデル。
…これ、20年前から僕が使っているのとほぼ同じデザインと仕様。
つまり、この20年間、ミシンはほとんど進化していなかったのです。
家庭用ミシンについても調べてみましたが、同様でした。
もちろん、全く進化していないという訳ではないのでしょう。
ですが、「これは新しい!画期的!」と思えるような進化は、僕には見つけられませんでした。
捨てられてしまう服を少なくするために
アンケートによると、服を捨てるきっかけとして一番多いのが、ほつれ等の痛みだったようです。
洋服を捨てるタイミング、「ほつれ等の痛みが気になってきたとき」が37.7%で1位。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年1月18日
やっぱり家庭で手軽にミシンが使えるようになったら、結構変わってくると思うんですよねぇ。なんとかならないかなぁー。 https://t.co/cy4jm7LsXq
ということは、ほつれや痛みが簡単に直すことができれば、捨てられてしまう服も少なくなるのではないでしょうか。
お直し屋さんに出すのもひとつの手です。
↑の記事でもご紹介していますが、やはりプロのリペアの技術力は非常に高く、仕上がりも脱帽モノのクオリティでした。
ですが、上掲のメルカリのTシャツのように、簡単に直せるにも関わらず、捨てられてしまう服もたくさんあると思います。
もっと簡単で気軽に使えるミシンが開発されれば、もっと服が大切にされるんじゃないかと思うんですが、もうミシンって進化できないんでしょうか?
グーグルとかアップルとかが本腰を入れて開発してくれたら、なんとかなりませんかね?笑