山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

”無敵のリアルブランド”グッドイナフの新作紹介。【メンズノンノ1999年12月号】

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90年代のファッション誌を中心に、昔のファッション誌のアーカイブを兼ねてご紹介する企画、ファッションアーカイブ。

これまでの記事はこちらから。

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前々回、前回に引き続きメンズノンノ1999年12月号のご紹介です。

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エディ・スリマン時代のサンローラン

ナイキACG広告。 

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イラストのタッチが時代を感じさせます。エアクレステッドビュートというモデル。ゴアテックス素材が用いられているようです。格好良いですね。

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ゴルチエ・オム・オブジェ。オンワード樫山のライセンスブランドです。

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サンローラン広告。後にディオール・オムでメンズファッションに大きな影響を与えるエディ・スリマンが手掛けていました。

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クリーニングというブランド…うーん、こんなのあったっけ…ほんの少しだけ覚えているような覚えていないような…こういう一般名詞のブランドだと、ググってもなかなか情報が見つけられないんですよね…

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右ページは現在長谷川昭雄さんのディレクションで展開されているノーティカ。

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京セラの携帯電話広告。「初めてのフリップ」だそうです。

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左ページ、ハルタ広告。

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大好きだったクリストフ・ルメール

”クリストフルメールの新世界”。今はUniqlo Uを手掛けるクリストフ・ルメールの特集です。ユニクロの前は押しも押されもせぬフランスの老舗ラグジュアリーブランド、エルメスのディレクターを務めていたこともありました。

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クリストフ・ルメール本人がスタイリングしているそうです。当時は↑のスタイリングのように、シャツの上にナイロンアウターを羽織るような、上品なスポーツテイストというイメージが強いブランドでした。まぁクリストフ・ルメールに限らず、この頃はこういった雰囲気がトレンドだったので、どのブランドの同じようなイメージでしたが。

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このルメール本人が着ているシャツ、ブラウンの生地にパープルのステッチが入っているんですよ。こういった洒落た配色が当時本当に大好きでした。

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ですので、左ページで紹介されている代官山のお店は、当時住んでいた神戸から東京に旅行したときに訪れましたよ。生まれて初めて代官山を歩いて、「オシャレな街だな〜」と感じた記憶があります。

インタビューで「日本が好きだし、日本で、初めて成功というものを経験したし(笑)」と話していることから、当時は日本でかなり売れていたんでしょうね。

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入手困難の欲求不満がつきまとうグッドイナフ

”無敵のリアルブランド””グッドイナフ新作プロフィール”。90年代の日本を席巻した裏原宿ブームの中心的ブランド。現在、アーカイブアイテムとして人気が再燃しており、日本国内のみならず、海外インスタグラム市場などでも高値で取引されています。

右ページのムートン素材のダッフルコートは19万5千円。左ページはベンチレーションやメッシュなど、機能性へのこだわりが伺えるアイテムが並んでいます。当時の僕はクリストフ・ルメールのようなデザイナーズブランドに首ったけで、裏原系にはほとんど興味がなかったのですが、今見ると面白い服だと感じますし、もしかしたら裏原系にどっぷりハマっていた可能性もあったかも、と思います。

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”デザイナーの顔ではないアイデンティティーを持つ特別なブランド”と紹介されていますが、デザインや色遣いなどから完全に藤原ヒロシ感がビシビシと感じられますね笑。しかし、雑誌にはっきりと”つきまとう入手困難の欲求不満”と書かれているのは面白いですね。

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左ページのスタッズベルトはスタイリスト私物となっていますが、ウルフズヘッドのものでしょうか。

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以上ののページのスタイリングは藤原ヒロシさん、SKATE THINGさんとともにグッドイナフの中核メンバーだったトールアイさんです。

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グッドイナフの取扱店リスト。全国で9店のみ。神戸はTWICE。

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12月号ということで、ブランド小物特集。

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ラグジュアリーブランドビジネスの転換期

エルメス、ルイ・ヴィトン。エルメスのストライプ柄が配された財布はフールトゥ。当時、フールトゥシリーズのトートバッグが大人気でした。ヴィトンは市松柄ダミエはCDケースという時代が感じられるアイテム。マーク・ジェイコブスがメンズのデザイナーに就任した頃で、若返りが図られていました。考えてみれば、当時はラグジュアリーブランドビジネスの転換期でもあったんですね。光沢感が強いヴェルニも当時人気でした。

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プラダにグッチ。当時のグッチはトム・フォードがクリエイティブディレクターを務めていました。

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ドルガバ、ミュウミュウ、ジル・サンダー。

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この頃のミュウミュウ、好きでした。当時、神戸にミュウミュウのショップができて、何度か足を運びました。そういや、偶然何かのパーティをやってて、関係者でも顧客でもないのに入らせてもらい、ちょっとしたお酒やおつまみをいただいたという、よくわからない思い出もあります笑。

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格好良すぎのクラークスのキャッチコピー

ロレアルのブリーチの広告は伊勢谷友介さん。

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プジョーの広告、攻めてますね。

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三陽商会のライセンスブランド、イージーバイゼニア。

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右ページ、クラークス広告。

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”はじめは異端だったが、いつのまにやら正統になっている、という意味のオリジナルズ。”…このキャッチコピー、格好良すぎでしょう。

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またまたプレゼント特集。

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アクセサリー。

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バッグ。ファー素材が目立ちます。

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富士通のパソコンの広告。”デジタル・コミュニケーションなんて、楽ちんだ”。

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次回に続きます。

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