90年代のファッション誌を中心に、昔のファッション誌のアーカイブを兼ねてご紹介する企画、ファッションアーカイブ。
これまでの記事はこちらから。
第4回目となるメンズノンノ1998年8月号のご紹介です。
ファッションリーダー永瀬正敏
前回ご紹介した藤原ヒロシさんの特集の続き、表紙にも登場していた永瀬正敏さん。当時の永瀬正敏さんはファッションリーダー的存在で、特に個人的な親交もある裏原系ブランドをよく着用していました。表紙同様、こちらで着用しているTシャツはアンダーカバー。スタイリングは祐真朋樹さんです。
こちらのページもアンダーカバーやウルフズヘッドといった、原宿界隈のブランドが中心。
迷彩柄のパンツなど、裏原系以外に使われいるのがゴムオム。
ゴムオム(レディスはゴム)は、今も存続しているブランド。デザイナーは元ワイズの真木洋茂さん。90年代は東京コレクションにも出展するなど、東京を代表するデザイナーズブランドのひとつでした。
ブランド休止が続くアントワープブランド
続いて、永瀬正敏さんと同じく当時のファッションリーダー的存在だったりょうさん。
右ページのトップスとスカートはヴェロニク・ブランキーノ。マルタン・マルジェラやドリス・ヴァン・ノッテンと同じくアントワープ王立美術アカデミー出身の女性デザイナーによる、当時人気が高かったブランドです。
現在は活動を休止しているようです。
左ページのニットワンピースはA.F.ヴァンデヴォースト。ヴェロニク・ブランキーノと同じく、ベルギー王立美術アカデミー出身の男女のデザイナーデュオで、やはり当時人気のブランドでした。
こちらも2020年春夏コレクションを最後に、ブランド終了となっています。どちらもアントワープ系らしいアーティスティックな印象の強い作風でしたが、20年以上デザイナーズブランドを存続させるのは難しいのでしょう。
今も活躍する人気モデルたち
次の特集は”人気モデルたちの日常着”。まずは、当時一番人気だったモデル、ユアンさん。
ググってみたら、2年前のユアンさんの画像を発見。格好良いですね。
仕事後、カフェに寄ったら
— 松森 亮 (@akira_matsumori) 2019年6月7日
久しぶり ユアンくん!
もう20年近く前かなー
Real Tokyo.(社会人サッカーチーム)で一緒タイ遠征行ったなー
MEN'S NON-NOモデル時代から見てた。
※2枚目の写真 上段一番左がユアンくん
また〜(^^)/#ユアン #メンズノンノ #モデル #変わらず #かっこいい #偶然 pic.twitter.com/PoXJBV9uAb
続いて、最近も何かと話題の伊勢谷友介さんと、今もファッション誌UOMOなどでモデルとして活躍しているリヒトさん。
今や俳優、渋川清彦としての方が圧倒的に有名かと思われるキイさん。当時から古着がメインの味のある服装で存在感がありました。
現在はファッションブランド、ノンネイティブの運営も手掛ける智さん。
右ページの大柴裕介さんは、中国軍のブルゾンなど個性的な服装がいいなーと当時感じていました。
ディオール香水広告。
マクセル乾電池広告。当時人気だった腕時計、スプーンをプレゼント。
ボシュロムコンタクトレンズ広告。
右ページ、ラグタグ広告。先程の大柴裕介さんも着用していましたが、オレンジレンズのサングラスは当時流行っていましたね。
”真夏のホラー映画・本・ゲームベスト25”。
夏休み映画をモデルが採点。
ミュージシャンインタビューページ。プレクトラム、スガシカオさん。
スガシカオさんはビフォー「夜空ノムコウ」ですね。
映画、本など。
読者投稿。
占い。
着まわし企画。ビームスのオリジナルアイテムが中心。
右下のベルクロのスニーカーは当時大人気だったルーディックライター。
当時のヘルムート・ラングっぽい、ミリタリーをベースにしたシンプルなカジュアルスタイル。
高校生でヨウジ、ラング、ヴィヴィアン…
”ファッション・コーディネート大賞受賞者発表!”。事前に開催日時が告知されて撮影されに来ている人たちので、偶然撮影されたストリートスナップではなく、キメキメにキメた人たちが中心のようです。
大賞の彼が着用しているのはクリストフ・ルメールのTシャツ。
右の彼はヨウジヤマモト、左の彼はコムデギャルソン。1998年はまだ僕が本格的にコムデギャルソンにハマるちょっと前。
審査員は栗野宏文さん、祐真朋樹さん、三原康裕さんなど錚々たる面々。プラダのバックパックやヘルムート・ラングジーンズのGジャンなど、受賞者の商品も豪華です。
W<のTシャツに個性的なアクセサリー。
左端の彼は15歳でヘルムート・ラングジーンズの上下。
同じくヘルムート・ラングジーンズ、ラフ・シモンズなど、今も人気のデザイナーズブランドの着用が目立ちます。
予選通過者。
ロールアップしたオレンジが目立つパンツはビューティービースト。右下は20471120のヒョーマくんTシャツなど、アヴァンギャルド系ブランドも人気です。
今とは違い、ハーフパンツや七分丈パンツは細身がメイン。
こんなピッタピタのシルエットも、当時はそう珍しくはありませんでした。
ヘルムート・ラングジーンズの代名詞、ペンキジーンズ。
カップルは何故かヴィヴィアン・ウエストウッドの着用が多いですね。
高校生でヴィヴィアンのロッキンホースとか、凄いすねぇ。こうやって高校生が買いまくるくらいデザイナーズブランドが流行っていたのも、90年代の特徴でしょう。令和の等身大でゆるさのあるファッション観とは180度違い、奇抜な服で強く自己主張するようなファッションが主流でした。当然、当時の僕もそうでした。時代の空気感、みたいなもんですかね。
憧れのミッドセンチュリー家具
”インテリアはユーズド&リサイクルでいこう!中古家具宣言!”。そう言えば当時僕は実家暮らしで、通っていた大学から1時間半と遠かったせいもあり、友達も誰も来ないクセに、こういったトレンドに影響されてか自分なりにインテリアにも凝っていました。
こういったミッドセンチュリー系の家具は憧れ。
当時は神戸でも、こういったレトロ系のインテリアのお店が多かったと思います。
右ページで紹介されているように、僕も自分のデスクを庭でスプレー塗装したりしていました…あの情熱は何だったんでしょうか…
中古家具ショップのアクメとか、雑誌で見て憧れていましたね。
デザイナーズの家具などはなかなか手が出ませんでしたが、実家のガレージから昔おじいちゃんが使っていた扇風機なんかを掘り出した記憶が残っています。
誌面も終盤。美容系の広告が増えてきます。
集英社文庫は広末涼子さん。
脱毛の広告にブラザー・コーンさん。
左ページ、”もののけ姫情報ガイド<保存版>”。切り取ってVHSのケースに入れられるサイズになっているそうです。
セブンティーンの表紙は松本恵さん。
スタイリスト、高木康行さんの連載ページ。小泉今日子さん。
このコムデギャルソンのチャイナ服を着た写真は強烈に覚えています。可愛い。
デザイナーズインタビュー。ゴルチエです。
ゴルチエもG-SHOCKを付けているんだ!と当時驚いた&親近感が湧いた記憶があります。
デザイナーズインタビュー。コスチュームナショナルのエンニョ・カパサ。コスチュームナショナルも当時は人気がありました。右ページのジーマの広告、写真の統一感のなさが気になります…
コンバース。デニス・ロッドマン。
”新世代サラリーマンのためのストリート誌、誕生!”だそうで。”ヒロスエ・スクリーンセーバーも入ってる!!”というキャッチコピーが時代を感じまくりです。当時、雑誌の付録とかでスクリーンセーバーは結構ポピュラーでしたね。
インフォメーション。
1997年ベストジーニストはキムタクさん、パフィーだったんですね。なんという90sな面々。
次号予告。
プレゼントはラフ・シモンズやヘルムート・ラングジーンズなどのデザイナーズブランドのTシャツ。
ランドクルーザー。こちら、あのトヨタのランクルのライセンスブランドのようです。
裏表紙は三菱自動車。