山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

日本人が今も憧れる「フレンチファッション」と、その伝道師フリッパーズ・ギター。

こんにちは。兼業主夫/ファッションアナリスト/ワークマン公認アンバサダーの山田耕史(@yamada0221)です。
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「フレンチファッション」についてのこちらの記事の続きです。 

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前回と同じく、メンズファッション誌「2nd」7月号のフレンチファッション特集をベースにしているので、より詳しく知りたい方は是非こちらをご覧下さい。

さて、前回はセルジュ・ゲンズブールとポール・ウェラーへの憧れから日本独自の「フレンチファッション」が生まれたことをご紹介しました。

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世界を変えた小山田圭吾と小沢健二

2ndでは、この2人の話題に続いて、「フレンチカルチャーと’90年代の渋谷系」と題されたカジヒデキさんのインタビューが掲載されています。

 
 
 
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「フランス好きの若者がたった2人で世界を変えてしまった」という冒頭に続き、カジヒデキさんはこう語っています。(強調引用者)

現在のようなフレンチカジュアルスタイルを僕の周りで初めて取り入れたのは、間違いなく小山田(圭吾)くんや小沢(健二)くんの2人でした。フリッパーズ・ギターを結成して、当時’60年代のフランス映画や音楽にものすごく興味を持っていたので、ファッションにおいてもそういった要素を取り入れたんだと思います。僕も彼らとは当時から仲が良かったので、アニエスベーのボーダーTシャツやカーディガンプレッションを着ている姿を見て、素直にいいなと思っていました。あと、ボトムスにはホワイトジーンズや古着のリーバイスを穿いていたりしましたね。そういう姿を見ると、’80年代にフレンチに傾倒して活躍したスタイル・カウンシルのポール・ウェラーのファッションの影響も大きかったのだと思います。

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当時のフリッパーズ・ギターの写真を見ると、ポール・ウェラーを彷彿とさせる、上品で洗練された印象のカジュアルスタイルで、ボーダーTシャツやホワイトジーンズ、古着のリーバイスと思われるジーンズを着用しています。

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現在もこれらのアイテムは「フレンチファッション」の象徴的な存在ですが、このイメージを決定付けたのはフリッパーズ・ギターの2人と言えるでしょう。

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黒白のボーダーが一番落ち着く

カジヒデキさんは「アニエスのボーダーTとカーディガンが’90年代の正装でした」と語り、その中でも「黒白のボーダーが一番落ち着く」としています。

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 他に当時着ていたボーダーTシャツのブランドとして「セント・ジェームスとオーシバルもお気に入り」と挙げられています。

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普通の女の子たちのフレンチファッションを伝えたフリッパーズ・ギター

2ndのカジヒデキさんのインタビューの続きです。(強調引用者)

そんな彼らの当時紹介したレコードやファッションとかは、ものすごく影響が大きくて、フリッパーズは音楽誌とかよりも女性ファッション誌の「オリーブ」とかによく出てたんですよね。実際に2人がアニエスのカーディガンやベレー帽を紹介している記事もありますし、そういう露出の仕方で普通の女子高生とかにもフリッパーズが影響力を持って、彼らの着ていたフレンチカジュアルな服装がよりメインストリームになっていったんだと思います。

別の書籍のインタビューで、同じくフリッパーズ・ギターに関してカジヒデキさんはこう語っています。(強調引用者)

CD全盛の時代で、もはやレコードは過去のものとされていた90年代初頭、”レコード=オシャレ”という概念が生まれ、10〜20代の女子が輸入レコードを買うという現象が起きたのだ。

「フリッパーズがいろんな雑誌の連載でインディ・ギター・ポップやネオアコを紹介したり、雑誌「オリーブ」に頻繁に登場していたことも大きかったと思います。2人が紹介するレコードがジャケットもかわいいし、音楽的にも洗練されている。それをきっかけに女の子たちがレコードを買うようになり、レコ屋ブームみたいなものが訪れた印象があります。」

 引用元: 

音楽を通じて、フリッパーズ・ギターは「普通の女の子」たちにフレンチファッションとレコードカルチャーを伝えました。

 

リセエンヌに憧れるオリーブ少女

1982年にポパイの姉妹誌として創刊されたオリーブ。創刊当時のキャッチフレーズは「マガジン・フォー・シティガール」でしたが、1983年秋にリセエンヌに憧れる少女たちをフィーチャーし、キャッチフレーズも「マガジン・フォー・ロマンティック・ガールズ」と刷新。

その目標としたのがパリのファッションでした。当時の編集長だった淀川美代子さんはこう語っています。 

 やはりパリは何歳になっても、女の人の永遠の憧れです。「POPEYE」の妹分だった「Olive」をリニューアルする際、やはりパリを目標にしたいと思いました。そのときに”リセエンヌ”という言葉をつくりました。フランスの公立学校を指す”リセ”に通う中高生たち=リセエンヌです、と。”オリーブ少女”という言葉もつくりました。

引用元:

1980年代からオリーブはリセエンヌを手本とするフレンチファッションを発信し続けます。

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また、「男の子ブランドの服着たい!」「男の子になりたい!」「男の子が羨ましがるわたしのおしゃれ!」と、メンズファッションを取り入れることにかなり積極的でした。

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1991年5月18日号のオリーブの表紙を飾ったのは、ボーダーTシャツにベレー帽という直球ど真ん中のフレンチファッションのモデルを挟んだフリッパーズ・ギターの2人。

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そして、その傍らには「男の子とおしゃれ、一緒がうれしいね!」というキャッチフレーズ。

フリッパーズ・ギターはフレンチファッションとメンズファッションという、オリーブ少女が憧れる2つの要素を併せ持った存在でした。

その後、1992〜93年頃にフレンチファッションは全国的な大ブームになります。

 

今も続くフレンチファッション人気

ここ数年、ファッション誌の休刊(廃刊)が相次いでいますが、フレンチファッションを主に扱うファッジとクルーエルは未だ健在で、しかも両誌ともメンズとレディス両方を展開しています。

 

このように、フレンチファッション専門と言えるファッジとクルーエルが、レディスとメンズ両方とも販売が継続されているのは、現在もフレンチファッションの人気が高いことの現れではないでしょうか。

フリッパーズ・ギターがメンズとレディスの架け橋となり日本に根付かせたフレンチファッションは、今も変わらず日本人の憧れであり続けています

この記事があなたのお役に立てれば幸いです!