
90年代のファッション誌を中心に、昔のファッション誌のアーカイブを兼ねてご紹介する企画、ファッションアーカイブ。
これまでの記事はこちらから。
スクウェアトゥ
前回から引き続き、POPEYE1997年3月10日号のご紹介です。
が、その前に、記事のタイトルにもしたスクウェアトゥのシューズについて、横浜仲町台の洋品店Euphonicaさんが補足的なツイートをして下さっていたので、ご紹介します。
山田さんがPOPEYEをアップしていた1997年は、スクエアトウがマスマーケットを席巻しだしたころで、形状のスクエアっぷりも過激化し、街に四角い足元が氾濫していました(とはいえ、裏原宿界隈でのアイリッシュセッターブームもほぼ同時期でしたし、当然皆が皆というわけではありませんでしたが)。
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) August 30, 2021
Twitterで何度か引用している1997年の『Begin』増刊号に再度ご登場願いましょうか。うーん、とにかく四角いですねえ pic.twitter.com/pqwmdTMXJ8
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) August 30, 2021
シルバノ・マッツァも過剰に四角く。私の所持しているモンキーブーツの爪先と比較すると、その変化がよくわかると思います。 pic.twitter.com/BBT3mgcpzI
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) August 30, 2021
最近だとオーバーサイズブームがそうなっていますが、形状の流行って、マスマーケットに普及するころには過激化しているもので、この極端なスクエア化は、流行の終わりの始まりでした。この数年後、ポインテッドトウにその座を譲ることになります。 pic.twitter.com/HQIBHn2TyN
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) August 30, 2021
スクエアトウの流行が始まったのは93年くらいからでしたかね、wannabeが人気を博したのは94〜6年ごろでした。私がいま気になっているのは、あまりに四角くなりすぎた後期タイプではなく、このくらいの程よい具合のものです pic.twitter.com/XkrLGP4RDy
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) August 30, 2021
お台場=イケてる東京の象徴になった1997年
さて、誌面のご紹介です。
”初めての東京なのだ!だからポップな遊び場100徹底ガイド”。東京のガイドブック的な特集です。クラブに続いて紹介されているのが”有名人が来る店”。

”羽賀研二とアンナがほぼ毎日来る店”とか、本当だったんでしょうか笑。

”食べ放題”、”ライブ・シネマ・アート”。

”カフェ&ゲーセン”、”マニアショップ”。

前回の記事の冒頭でもご紹介しましたが、1997年はフジテレビがお台場に移転した年。当時、青春時代を送っていた僕もそうですが、お台場=イケてる東京の象徴、というイメージを持っていた地方民は少なくないと思います。

”Hスポット”!曲がりなりにもファッション誌で風俗店が紹介される時代だったんですねぇ。右ページは”フリマ・激安店”。

90年代の東京のストリートファッションを語る上で欠かせないのがフリマ。当時僕は神戸で軟式テニスに熱中する毎日を送っていたので、当然東京のフリマには行ったことがありません。どんな雰囲気だったんでしょうねぇ。


城南電気!宮路社長は当時よくテレビにでていましたねぇ。

”深夜営業”、”ひまつぶし”。

右ページ、ザ・アメリカン!なピックアップトラックが日本でも売られていたんですね。

”イチロ・ニッサン”。当時は日産のCMにイチロー選手が出演していました。

モノクロページは遊び場マップ。クラブ編は宇治田みのるさん、カルチャー編は渡辺祐さん。

食編は×-GUN、風俗編はバクシーシ山下さん。

ミーハー編はテリー伊藤さん。

”オール読み切り新鮮ネタ23本”。”意地悪ポップ・デュオ、ニール&イライザ”。

”噂の「ふかわりょう」クンが渋谷FMを乗っ取るぞ!”

小嶺麗奈さんインタビュー…。



ユーミンの”インターネットページ”、”ドラゴン・アッシュの1st”。

トム・クルーズが若い。

ナジフ・アリさんインタビュー。

メンズビギ広告。色遣いや柄が非常に特徴的ですね。ニットは超タイトなシルエット。

パイオニアのMDコンポ広告…というか、今も若者は「コンポ」って知らないかも?

右ページ、今はなき住友銀行の広告のキャラクターは佐藤雅彦さんによる「くまのバンクー」。

当時、バザールでござーるやドンタコスなどの人気CMを世に送り出していた佐藤雅彦さん。
ピタゴラスイッチの監修者でもあります。
小池栄子さん16歳
”激安旅行戦争勃発!”

”新宿南口は格安航空券業界の秋葉原となるか!?”


”ポパイプラザ”。

”小池栄子さん 16歳”の”好きな男子のタイプは、「武田真治みたいに、化粧が似合うキレイな人。もちろん年上”。

コラムページ。”プリクラ一番人気はサンリオバージョンだという話”。

左ページの漫画は水野純子さん!懐かしい!単行本持ってました。

調べてみたら、現在はサンフランシスコ在住だそうです。
Women’s Forest, my painting from 2018 will be on display as a part of Princesses Of Power group exhibition at L’Atelier in Biarritz, France starting on 8/6.
— Junko Mizuno (@Junko_Mizuno) 2021年8月4日
4 sets of my drawings with cup & saucer available at the show too. 🔥👸🏻💪🏼
More info👉🏼 https://t.co/gsfrrQMFlz pic.twitter.com/Ov4pvYFPpV
Close-up photos of my Rice Energy Balls painting. If you are at @LAArtShow this weekend, stop by Sally Centigrade Gallery booth (#1116) to see it in person!
— Junko Mizuno (@Junko_Mizuno) 2021年7月31日
If you have any questions, contact Sally Centigrade Gallery directly at: sallycentigrade@gmail.com pic.twitter.com/K2oWacF8By
”我らが前園のCMでおなじみのアステル東京のPHS”。

これですね。僕は見た記憶がありません。おそらく関西では放送されていなかったのでしょう。
”僕とドレッド”。

ヴィジョネア20号コムデギャルソンコラボ
特集”いま、ニューヨークで大ブレイクしていること”。まず紹介されているのが、当時大人気だったファッションヴィジュアル誌、ヴィジョネア。”知っている人も多いかと思うが、そのルイ・ヴィトンの号は既に品切れで、噂によると40万円というプレミアがついているとか。なんと通常価格の約40倍である”というくらい、当時大人気でした。

こちらですね。今はデッドストックで14万8千円。
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そして、当時の最新号がコムデギャルソン。表紙は「黒の衝撃」と並びコムデギャルソンの語り継がれているコレクションである通称「コブドレス」、1997年春夏コレクションの「Body Meets Dress,Dress Meets Body」で象徴的に使われていたギンガムチェック柄。


https://www.pinterest.jp/pin/805088870862972797/
僕は後年、服飾専門学生時代に神戸ファッション美術館の図書館でこのヴィジョネアを読みました。内容はあんまり覚えていないんですが、「めちゃくちゃ凄い!」というような内容ではなかったと思います。まぁ凄かったら内容を覚えているでしょうからね。衝撃度で言えば、当ブログで以前ご紹介したスタジオボイスのマルタン・マルジェラ特集号の方が強かったと思います。
ギャルソンのヴィジョネアは今もブランド古着屋さんなんかで置いているのを見かけることがあります。現在メルカリではデッドストックが89,500円で売り出されています。
楽天市場でも。こちらは10万円弱。
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”ストリートの流行はラファイエットから始まる”。

シュプリームです。”ユニオン、ステューシーのオーナーであるストリートの仕掛け人、ジェイムスの経営するスケボーショップ。この店からこのエリアは始まった”。約10年前に当時勤めていたファッション企画会社の出張でニューヨークに行ったとき、大行列が出来ていたのが非常に印象的でした。

マーズ・アタック。フィギュアが流行っていました。

”NYロックシーンの秘密は?”ルシャス・ジャクソンとジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン。

ナイキタウンNY。

読者プレゼント。

エアペニーとか、懐かしいですね。

エアマックストライアックスは、この前身モデルが僕の初のエアマックス。スニーカー好きになるまさしく第一歩となる一足でした。
これが出たら問答無用で買いますけどね。生まれて初めてのエアマックス。三宮センター街の靴屋で微妙なプレ値で買ったトライアックスエクストラ。 pic.twitter.com/B94lFPG2dD
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」(KADOKAWA)発売中! (@yamada0221) 2019年10月25日
”ニューヨークっ子たちのクールな遊び場、最新情報!”。こういう記事で当時のリアルなニューヨーカーの服装がわかると嬉しいんですが、残念ながらタイアップページでどれも「着せられている」服です。着ているのもモデルさんでしょうね。




ルーズソックスの代名詞、E.G.スミス。”僕の言えは祖父の代からソックスメーカーだったんだ”。

アートネイチャーのタイアップページ。

”最新ビデオ情報”。ジャン・レノとか。

右ページ、リラックス広告。カルチャー的なイメージが強い雑誌ですが、こちらはかなりベタなストリート系ファッション誌のような印象。

このアンドレ・アガシモデルのテニスシューズ、エアフレアですかね?真っ黒は初めて見ました。

”サポート 力、強さ、夢…かなう””……なんすか、これ笑

久保田利伸さんインタビュー。

LA・LA・LA LOVE SONGがヒットしてすぐの頃ですね。
全身ヘルムート・ラング。


”面白モノ情報”のコーナーのようです。

アディダスのスニーカー。おそらく、この5年くらい前もモデルではないでしょうか。似たようなデザインのテニスシューズを中学生の時に部活で履いていました。

ポルシェ・ボクスター。

桂木萌さん。

マックのパワーブック。流石に分厚い。

”美容の権威、日焼けを語る!”

DJ高木完さんインタビュー。

当時大人気だったG-SHOCKの中でも、特に高いプレミアが付いていた「イルクジモデル」。

”スーパーモテル君”。

グッチのビットローファーもスクウェアトゥ
左ページ、スタイリスト祐真朋樹さんの連載”Fashion大魔王”。

南国みたいな髪型。

で、ここで紹介されているグッチのビットローファーもやっぱりスクウェアトゥ。ちなみに、お値段はどれも5万円台後半。今と比べると相当お安いですね。

モデルによって多少値段は違いますが、今はだいたい12万円くらい。倍以上に高騰しています。
どん兵衛の広告はナインティナイン。お台場、フジテレビ、めちゃイケ、ナイナイ。

裏表紙。アルバの腕時計、スプーンです。G-SHOCKやデータバンクに並んで当時人気のモデルでした。

こちらは当時の開発者のインタビュー。面白いですよ。
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