山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

ビームスのアウトレットで「10年以上前の人気デザイン」の服がずっと売れ続けている理由。

どうやら少し前から話題になっていたようですが、今朝僕のツイッターのタイムラインに流れてきた、こちらのツイート。

「正規店には置かないアウトレット専用の低劣品は、いわゆるアウトレット専売品ですね。を混ぜて情弱に売るのはよくあったんだけど、もはや今は「それしかない」」

とっても辛辣な表現ですが、よくわかります。

 

大手セレクトショップのアウトレット専売ブランド

「正規店には置かないアウトレット専用の低劣品」は、いわゆるアウトレット専売品のこと。

アウトレット専売品の一番わかり易い例が、大手セレクトショップが展開しているアウトレット専売ブランドでしょう。

ビームスのアウトレット専売ブランドは、ビームスハート

現在、ビームスハートはビームスのオンラインストアでも取り扱われていますが、リアル店舗ではアウトレット専売です。

www.beams.co.jp

ユナイテッドアローズのアウトレット専売ブランドはA DAY IN THE LIFE

store.united-arrows.co.jp

その他、アーバンリサーチやナノユニバース、シップスなど、アウトレットに店舗を構えている大手セレクトショップでは、どこもアウトレット専売用のブランドを展開しています。

 

10年以上前に人気だったデザインがアウトレット専売品で売られている

で、今回改めてビームスハートのオンラインストアで商品をチェックしてみたのですが、「お前まだおったんか!」と叫んでしまいそうなアイテムがいくつもありました。

こちらのシャツです。

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マリンテイスト、七分袖、切り替えデザイン、トリコロールのボタン

全て、10年以上前の2010年頃にマリンテイスト人気だったときに大流行したデザインです。

こちらは以前当ブログで、ティーンズ向けメンズファッション誌「ストリートジャック」2011年7月号をご紹介した記事です。

www.yamadakoji.com

誌面に並んでいるシャツは、七分袖や切り替えデザインばかり。

こちらも同じ号。

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↓に掲載されているのは、アーバンリサーチやチャオパニック、フリークスストアなどのセレクトショップのオリジナルブランドアイテムです。


こういった、12年前にファッション誌の誌面を飾っていたデザインの服が、今でもアウトレット専売品として販売されているのです。

しかも、価格は7,260円。このご時世だとなかなかのお値段。ユニクロなら2枚、GUなら3枚のシャツが買えてしまいます。

3年前の2020年、久し振りにアウトレットを訪れたとき、これ系のシャツがビームスで販売されていることに驚きました。

↑から3年経て、街中でこれ系を着ている人をほとんど見なくなった今もまだ売られていることに驚きです。

 

今も売れてる「10年以上前の人気デザイン」

ビームスハートのオンラインストアを見ていると、更に驚きの事実に直面しました。

こちらも同じく、2023年現在ビームスハートで販売されているシャツです。

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2010年頃に人気だった大胆な切り替えデザイン

襟周りには細かい切り替えデザインが施されています。こちらも同じく、7,260円

しかもこの切り替えシャツ、先週のビームスハートの売上ランキングで20位の人気商品だということがわかりました。(画像右下です)

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そう。

売れているんです。

この「10年以上前の人気デザイン」のシャツが。

7,260円で。

 

「10年以上前の人気デザイン」のシャツが売れ続けている理由

つくるから売れるのか?

いや、つくっても売れない服は沢山、それこそ山のようにあります。

売れるからつくるのです。

おそらくこのシャツはこの10年以上ずっと売れ続けているのでしょう。

価値観の変化が非常に激しいファッションの世界において、10年以上も売れ続ける商品なんて非常に稀です。

では、なぜこの服が10年以上売れ続けているのか。

今、20代の若者が7,260円を出してこのデザインのシャツを買うことは、僕には想像できません。

僕の肌感ですが、シャツに7,260円を出せる20代の若者はなかなかのファッション好きで、なかなかのファッション好きの若者ならこのデザインのシャツは選ばないでしょう。

今こういった服を購入しているのは10年前でファッション感性のアップデートが止まっているアラフォーのオジサンではないか、というのが僕の仮説です。

以前の記事で、結婚などを理由に30代以降ファッション感性がアップデートされていないオジサンが多数見受けられるということを書きました。

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上掲の2011年の「ストリートジャック」に掲載されていたように、10年前のセレクトショップはこういった↓服で溢れていました。アウトレットではなく渋谷や梅田などの繁華街にある最先端のファッションを売るお店で、です。

当時、こういったデザインの服は時代の最先端とまでは言わないまでも、充分オシャレな服でした

ファッション感性のアップデートがこの時代で止まっている人にとって、10年以上経った今でもこういったデザインの服が最先端のお洒落であり続けているのではないでしょうか。

10年前でファッション感性のアップデートが止まっているオジサンが沢山いるから、今も「10年以上前の人気デザイン」の服が売れている。

繰り返しますが、僕の仮説です。

 

感性をアップデートするかしないかは自分次第

当ブログ開設以来のバズになった先日のこちらも記事でも、そして今回の記事でもキーポイントとなったのが、ファッション感性のアップデートです。

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どうやらこの記事を発端にツイッター上では様々なリアクションがあったようです。

僕はチラッとしか目にしていませんが、パタゴニアが若者にダサいと感じていることに激怒しているオジサンが少なからず存在していました。

パタゴニアがダサいなんて!今の若者はわかっとらん!

なんて思うのも、当然個人の自由です。

それをどういう言うつもりは、僕にはありません。

ですが、「ほぉ、そんな意見もあるのか」と一旦受け止め、チラッとでもいいから自分を客観視してみることは、決して悪いことではないというのが、43歳のオジサンである僕の考えです。

もちろん、感性をアップデートするかしないかは自分次第です。

誰しもが自由に、自分の好きなファッションを楽しめれば良いと思います。

ちなみに。

どんな服を選んでいいのかわからない、なんて人は僕の著書「結局、男の服は普通がいい」でを是非ご覧下さい。

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この本で提案している、シンプルでベーシックなデザインの「普通服」の主なメリットは以下の3つ。

・流行り廃りがないので長い期間着用可能

・誰にでも似合う

・様々な種類の服と相性が良い

この「普通服」をベースに、自分らしい服の選び方をご紹介しています。