90年代のファッション誌を中心に、昔のファッション誌のアーカイブを兼ねてご紹介する企画、ファッションアーカイブ。
これまでの記事はこちらから。
POPEYE 1978年11月10日号
今回ご紹介するのはPOPEYE 1978年11月10日号です。1980年生まれの僕が生まれる2年前。当ブログでは初めての70年代の雑誌です。今のPOPEYEとはかなり雰囲気の違う、貫禄のあるモデル。
表紙を開くとすぐに目次ページ。
ナショナルの広告。当時の最新鋭のテレビはこんな感じだったんですね。
海外ニュースページ。「ホモ人種」という言葉に時代を感じます。
情報量がかなり多いです。
ポロはラコステでなくてはいけない
ワードローブチェックリスト。まずは春夏。
アイテムはイラストで表現されています。
ブランドについてはあまり言及されていませんが、ポロシャツについては”「ポロはラコステでなくてはいけない」。あえてこう言い切りたい。フィラやタッキーニも頭を下げるというすぐれモノなのだ”とのこと。そして、”ポロの下にランニングなどの下着をつけていたとすればこのラコステのポロを着る資格ナシ”だそうです。
ポパイが”持っているモノは塗りつぶしてゆこう”と呼びかけています。
次は秋。
どうみてもスイングトップのイラストに”このタイプはジャンパーとかスイング・トップとか言ってはダメ。正式には<ウィンドブレイカー>と言うの”という注釈が。どういう事なんでしょうかね。
ダウンベストじゃなくて”グースダウン・ベスト”。
ネルシャツが”スポーツ・シャツとして欠かせない”。
コンバース。ハイカットではなく、”ハイトップ”。
冬。
ダウンジャケットではなく”グースダウン・パーカ”。こちらはノースフェイスやシェラデザインズを名指し。
スウェット上下と思われる”トレーニングスーツ”。
70sを感じさせるウェスタンシャツやリーバイスのブーツカットも。左端にはケルティのバックパックの広告。
右ページ、伊勢丹広告。
NCAAのスタジャン。
男前になるための7アイテム
左ページからは”男前になるためにポパイが提案する7アイテムを紹介しよう”。男前な表情のモデル?さん。
”革ジャンでパーティーに出る。”
”親父の古ベストは新鮮だ”。”流行に敏感なオリーブたちにちゃっかり男モンのベストが失敬されたみたいだ。コイツはシャクだ”。
”街のカウボーイはピカピカ・ブーツをはく”。
”ところでこのブーツは。不思議とウエスタン風以外にも合ってしまうんだ。たとえば、アロハとヨーロピアン調のジャケットとの組み合わせ。あるいは、ツイードのパンツやスーツなどに履いてしまう”。
”スポーツシックとでもいおうかな”。スポーツブランドのトラックジャケット。”健康陽気な西海岸であり、また、ボルグ、コナーズといったスーパー・イメージでもあるわけ”と、当時のスポーツは西海岸とテニスが主流だったことが伺えます。
提案されているトラックジャケットはチャンピオン、セルジオ・タッキーニ、プーマ、アディダス。
タイドアップしたシャツや、クラシカルなニットと、トラックジャケットとのコーディネート。今も人気のスポーツブランドが並ぶ中、マルボロもブランドの1つとして紹介されています。
”フットボール観戦にラクーンはつきものだった”。リアルファーがこれだけフューチャーされているのも、この時代ならではですね。
渋いイラスト。
”どこまで色を着こなせるかという実験”。
メンズビギやメンズバツなど、後にDCブランドとして人気を博すブランドのアイテムが使われています。
”古くてダブダブ…これがよいのです”。
今の感覚からするとそれほどダブダブには感じられません。とはいえ、この雰囲気良いですね。ちょっと真似したくなります。
ホンダのバイクの広告。
モンキーはブルーハーツの歌にもなっていましたね。
システムコンポの広告。シスコンって略してたんですね。
右ページ、ブルーウェイのコーデュロイパンツ広告。
良いカラーバリエーション。シルエットはストレート、スリムフィット、アメリカンフレアーの3種類。
”ボクシングのトレーニングこそ、あらゆるシェイプ・アップのチャンピオンだ”。
ミニ留学、ホームステイの広告。
ナイキのスニーカーに白ソックス。
きっちりベルトを付けたブッシュショーツ。
43年前のスニーカー特集
”30歳になったときボクたちはスニーカーを履いているだろう”。つまり、スニーカーは主に20代以下の若者のアイテムだったってことなんでしょうね。
ハイトップ(ハイカット)のスニーカーはまだ珍しい時代だったようです。
提案されているハイトップのスニーカー。ナイキのブレザーやコンバースオールスターに混じって、タイガー時代のアシックスやプロケッズ、スポットビルトという見慣れないブランドも。
”スタン・スミス”。
”歴代モデル勢揃い”。
スタン・スミスのデザインの変遷。90年代のハイテクスニーカーブームのときも、こういったスニーカーの細かい分析記事をよく見ましたが、似たようなのは70年代からあったんですね。
”原田真人のムーヴィ・リポート”。「ミッドナイト・エクスプレス」が紹介されています。
その他映画紹介。ジャン・リュック・ゴダールの「ワン・プラス・ワン」、ウディ・アレンの「インテリア」などをピックアップ。
”天性のロック・ギタリスト、ジェフ・ベック”。
大貫憲章さんによる”ポパイ推薦盤”。グレース・ジョーンズ、泉谷しげる、ザ・フー、ダリル・ホールとジョン・オーツなどなど。
”片岡義男のアメリカノロジー”。
”男の編みもの”。
”セーターの1着くらいオチャノコで編めちゃう”そうで。僕はマフラーしか編んだことありません。
右ページ、CBSソニー広告。渡辺真知子、浜田省吾。
シャツは男の財産だ
”男前になるための83の秘訣”。”男前。健康にして肌黒く、知性に満ちあふれ、ニコヤカですべてにヨキ感覚を持つ。そんな少年になりたい”。
ルノーサンク。格好良いす。
右ページ、BVDのトレーナー。
七分袖もあったとは。
フジボウのライセンス商品です。
”アーガイルはお坊ちゃまだなあ”。
”巻き方にコってみたい”。
プロデューサー巻きしてます。
右ページのハンテンの広告、格好良いですね。
ライセンシーがずらり。
コードバンの靴。高くても3万円台。
右ページ、コロンの広告はアメフト。
”長袖ポロはお坊ちゃま風でなく”。
右ページ、クラリーノ広告。
右ページ、キリンレモン広告。女性は片平なぎささんですね。
”外国の女の子モン雑誌を気にしよう”。
右ページ、スポルディング広告。これは格好良いですね。
ライセンシーはアキレス。
バカチョンという表現にも時代を感じます。
右ページ、サンヨーベイカー広告。
バーバリーチェック?
”シャツは男の財産だ”。これ良いですね。座右の銘にしようかな。
右ページ、ライトニングボルト広告。
”メンズ&ギャルズスポーツウェア”。
革ジャン。ルイスレザーズやベルスタッフ、軍モノなど。
”フィッシング・ベストはおもしろいぞ”。フィッシングベストもこの時代からファッションアイテムとして扱われていたんですね。
パイオニア広告。
右ページ、スポルディング広告。
レザースニーカーです。
こちらのライセンシーは東洋ゴム工業。
”トレパンVSウォームアップ・ジャージー”。ブレザーやツイードジャケットとのコーディネートを提案。
右ページ、アイヴァン広告。
右ページ、デサント広告。
”あたたかさのメカに注目!”。
ワークブーツのコーディネート提案。
右ページ、三菱自動車ミラージュ広告。
車の上にチアリーダー。
アメフトのキャンペーン。当時のアメフト人気の高さが伺えます。
”クラシックなベストそれもフロント・ボタン型が大好き”。
イギリスの老舗メーカー、ラレーの自転車。
右ページ、ミズノ広告。
ミズノじゃなくて美津濃。
”愉快な仲間たち”。
右ページ、ペンタックス広告。
良い雰囲気。
バッグ・デザイナーの吉田克幸さん
空き缶でバッジ作り。
”バッグ・デザイナーの吉田克幸さん”!
そう、あの吉田カバンの吉田克幸さんです。
右ページ、アシックスかと思ったらアキレス。
”感じるスニーカー”。
ナショナル広告。
エドウィン広告。
”アメリカ綿使用”。
”キーリングはシティ感覚そのもの”。そうだったんすか?
右ページ、ビッグベンというスニーカー広告。
格好良いですね。
モノクロコラムページ。
アウトドアブランドのインポーター?広告。ラッセルのスウェットなど。
ゴアテックスジャケットは38,000円。好日山荘は既に他店舗展開していたんですね。
”この際アロハを作っちゃう”。
コンバースのバッグやキャップ。これはかなり昭和感ありますね。
ブルックスのスウェットはちょっと欲しいです。
喜多郎インタビュー。
なかなかインパクトのある写真。
半裸でシンセサイザーに囲まれています。
ツンツン・ヘアに安全ピンでおなじみのパンク・ファッション
”LONDON'S MOVIN'”。
”1977年においてロンドンで最も興味深かったファッションは、言うまでもなくツンツン・ヘアに安全ピンでおなじみのパンク・ファッションだった”。
そうなんですね。セックス・ピストルズの「Never Mind the Bollocks」が発売されたのが、この号の前年の1977年です。
で、”注目のパンク・バンド”として挙げられているのがレイプトというバンド。
”LONDON'S MOVIN'”続き。Sham69、Japan、ビリー・アイドル。
アイヴァンのアイビー・リーガースという眼鏡の広告は”青山学院大学絵画部の皆さん”。
迷路。
4WD靴。良いキャッチフレーズですね。
イラストもいい感じ。
ポパイアパレルニュース。ゲイリーズというロサンゼルスのショップレポート。
アウトドアブランド、マーモット。
こんなロゴだったんですね。
ポーズはひょうきんだけど、真顔。
ウェスタンショップ。
ブルックス広告。
金沢や和歌山など、地方のスポーツショップの紹介。
マクセルのカセットテープの広告。
ラングラー広告。
当時はラングラーのジャパン社があったんですね。
ダイハツのシャレード。
めちゃくちゃ格好良いすね。超好みのデザインです。
ポパイフォーラム。
田淵幸一選手のベースボールカード。
ビートルズのパロディ番組、ラットルズ。
紅茶。
テレビとかラジオとか。
ミュージカルとか書籍とか。
映画とかディスコとか。
読者ページ。車の売買とかスケボーチームのメンバー募集とか。
次号はテニス特集。左ページはセイコー広告にジミー・コナーズ。
裏表紙はオンワード樫山のJプレス。