山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

ワークマン初のスーツは予想外の両A面仕様。「SOLOTEX リバーシブルワークスーツジャケット」徹底レビュー。【2月中旬発売】

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昨年末放送されたカンブリア宮殿で、ワークマンからスーツが発売されることがアナウンスされました。

 ネット上でもかなり話題になっていました。

今日、1月19日はワークマン2021年春夏製品の情報解禁日。ということで、今年の春の目玉商品になるであろうワークマンのスーツを全世界最速レビューします。

先行して先日ご紹介した「超撥水シェフパンツ」同様、今回のスーツもワークマン☓山田耕史共同開発製品です。

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便宜上スーツと表現していますが、厳密に言うとセットアップ。ジャケットとパンツは別売りになっています。

2021年春夏のワークマンでは、それぞれ全く違う特徴を持つ生地を用いた2型のスーツが発売されます。

今回ご紹介するのは、ソロテックスという機能素材を用いた「SOLOTEX リバーシブルワークスーツジャケット」です。

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SOLOTEX(R)(ソロテックス)リバーシブルジャケット(オンラインストア商品ページ)

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夢の機能素材ソロテックスとは

スキニーパンツなどのストレッチ生地には、ほとんどの場合ポリウレタンが用いられています。こちらの過去記事でもご紹介していますが、ポリウレタンは劣化が避けられないというデメリットがあります。

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その代表的な例がスニーカーの加水分解です。ポリウレタンが用いられた服もこれと同じように、劣化は避けられません。

 
 
 
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ですが、「SOLOTEX リバーシブルワークスーツジャケット」に用いられているソロテックスにはポリウレタンが用いられておらず、劣化しづらいのにストレッチ性が高いという特徴があります。

ソロテックスは帝人フロンティアが開発した機能素材です。その特徴を公式サイトの記述を引用します。

従来のポリエステル、ポリウレタン、ナイロンでは表現できなかった、ソフトな風合い、ストレッチ、発色の良さ、ソフトなクッション性…。「ソロテックス」の数々の特性は、しなやかなバネのような、らせん状の分子構造から生み出されます。さらに他の繊維とも複合しやすく、相手となる繊維の特性を活かしながら、新たな感性や機能性を加えることが可能です。「ソロテックス」は、あらゆるものの着心地や使い心地を快適にする、無限の可能性を秘めた繊維です。

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https://www2.teijin-frontier.com/product/post/1/

こちらはソロテックスの特設サイトなのですが、ソフの清永浩文さんやニートの西野大士さんなどの人気ファッションデザイナーがソロテックスを絶賛しています(ソロテックスのサイトなので当たり前と言えば当たり前ですが笑)。

m.solotex.net

m.solotex.net

 

絶対に欲しかったネイビー

で、本題のワークマン「SOLOTEX リバーシブルワークスーツジャケット」をじっくり見ていきましょう。カラーはブラックとネイビーの2色展開。

当初、ブラックを開発しているというお話を聞き、僕は「絶対にネイビーも作って下さい!」と強くお願いしました。こういったスーツはブラックが主流ですが、合わせる服も着る人も選ばない汎用性の高さではネイビーに軍配が上がると思います。

パッと見のデザインは非常にシンプル。 

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やや細めでイマドキなスマートな印象のラペル。 

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2つボタンです。

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ポケットは一般的なスーツのジャケットに用いられるフラップポケット。

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バックスタイル。

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ベントは現在の主流のセンターベント。

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まさかのリバーシブル仕様テーラードジャケット

と、ここまではデザイン的にもセレクトショップオリジナルアイテムに今までもよくあった機能素材を用いたテーラードジャケット、という印象でしょう。

ですが、ここからがワークマンならではの機能のご紹介になります。

まず、スナップボタンで袖口が調節できるようになっています。

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これは、自転車通勤などで暑くなってしまったときに、まくった袖が落ちてこないように考えられたディテール

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僕は往復40kmの道のりを5年以上ロードバイクで通勤していたのですが、自転車通勤では体温調節が非常に大事になります。汗をかき始めても、袖をまくるだけで体感温度が大きく変わり、汗もかきづらくなります。

そして…ここからが「SOLOTEX リバーシブルワークスーツジャケット」の真骨頂です。

フロントをガバっと広げると、表れるポケットなどのディテールの数々。

 

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完全に裏返してみると…

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そう、実は「SOLOTEX リバーシブルワークスーツジャケット」はリバーシブル仕様なのです(製品名でネタバレしていますが笑)。

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シンプルなデザインの表面はビジネスユース、そして機能性が充実した裏面はワークユース、という使い分けが可能です。

 

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胸元の左右には大きな止水ジップポケット。

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ボタンは2重仕様になっているので、表面でも裏面でも自然に留められるようになっています。

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両裾にもジップポケット。

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首元には突然の雨にも対応できるフード。生地には耐久撥水加工が施されています。

ロードバイク通勤をしているときは、ゲリラ豪雨に遭って大変な思いをしたことが何度もありましたが、このようにフードがあれば多少の雨は凌げるでしょう。

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フードはジップで脱着可能です。

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フードのフィット感も調節可能。

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ラペル右側にゴムループが隠されています。

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こちら、このようにラペルを閉じてブルゾンのように着るためのディテールです。

こうしているとインナーが汚れにくくなるので、例えば現場で作業するときには汚れが気にならない裏面で、接客などをするときはキチンと感のある表面で、という使い分けも可能です。

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ベント部分には夜間も安心のリフレクターが配されています。

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右裾のジップポケットは2重仕様になっています。

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こちらのポケットでパッカブルできるようになっています。下に置いている13インチのMacBookよりも2まわりくらい小さいサイズ。

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打ち合わせにも着ていけるキチンと感 

LLサイズを着用してみました(176cm65kg)。Lサイズも着用可能でした。よりスマートな印象だったので、もし仕事で着るならLサイズでもいいかもしれません。僕はカジュアルに着たかったので、LLサイズを選択。

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僕が以前務めていたIT業界なら、社外での打ち合わせなどにも余裕で着ていけるくらいのキチンと感はあります。が、やはり生地はカジュアルな印象なので、業界や職種によってはビジネスユースは難しいかもしれません。

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パンツはセットアップで着用可能な「SOLOTEX 2WAYワークスーツパンツ」

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レビュー記事はこちらです。

www.yamadakoji.com

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SOLOTEX(R)(ソロテックス)2WAYパンツ(オンラインストア商品ページ)

これ、裏側のフードは付けたままなのですが、外見的にほとんどわからないと思います。着用していても、不快感は特にありません。

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裏面で着てみると、こんな感じ。 パッと見は普通のブルゾンです。どちらで着ても違和感のない、まさに両A面仕様と言えるのではないでしょうか。

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気になる着心地は?

着心地は非常に良いです。

ソロテックス生地は非常に軽くストレッチ性が高いので、ロードバイク特有の前傾姿勢や、激しい脚の上下にも余裕で対応してくれます。

重さを計ってみました。フードを付けた状態で418グラム。

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 止水ジップなどのディテールが付いている割には、非常に軽いと思います。着ていてストレスは全く感じません。

追記:着用レビュー記事を公開しました。

www.yamadakoji.com

 

 

高機能テーラードジャケットが2,900円(税込)

これだけの機能が詰め込まれ、お値段は2,900円(税込)

明日ご紹介する「SOLOTEX 2WAYワークスーツパンツ」は1,900円(税込)。つまり、高機能スーツが4,800円(税込)というワークマンならではの驚きの低価格。

先述しましたが、2021年春夏はもう1型スーツが発売されます。こちらは、「SOLOTEX リバーシブルワークスーツジャケット」「SOLOTEX 2WAYワークスーツパンツ」とは違う特徴を持った製品です。こちらも近日中に徹底レビューする予定ですので、お楽しみに。

追記:記事公開しました。

www.yamadakoji.com

この記事があなたのお役に立てれば幸いです!

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