山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

メンズファッションの歴史を学びたい人にオススメの書籍3選。

f:id:yamada0221:20181226165937j:plain

昨日のブログでは「自分らしいファッション」を考えるうえで参考になる雑誌をご紹介しました。

www.yamadakoji.com

今回はちょっと深掘りしてファッションの歴史が楽しめる本をご紹介します。


​​

 


​​ ​

・ビームスの総力を結集した日本のファッション史

まずはこちら。

WHAT'S NEXT? TOKYO CULTURE STORY (マガジンハウスムック)

f:id:yamada0221:20181226164137j:plain

|画像タップでAmazon商品ページへ|

 2016年にビームスが40周年を迎えたことを記念して出版された書籍です。

この本の内容をベースとした動画もつくられ、当時は結構話題になりました。

www.youtube.com

この本の最大の魅力はビジュアル。ビームスが設立された1976年から2016年まで、1年毎にメンズとレディスそれぞれ1つずつスタイルが紹介されているのですが、当時撮影された画像をそのまま使っているのではなく、全て新しく撮影されたものなのです。しかも服だけでなくヘアやメイクまで、当時のファッションの再現性がとてもハイレベル

f:id:yamada0221:20181226165136j:plain

f:id:yamada0221:20181226165132j:plain

それぞれのスタイルには詳し解説やアイテム画像も掲載されているので、リアルに知らないスタイルも深く理解できます。

f:id:yamada0221:20181226165122j:plain

それだけでなく、時代時代で話題になったあれこれを紹介するコラムも充実。サーファーや裏原ハイテクスニーカーなどのファッションにまつわる事柄だけでなく、エヴァンゲリオンやジンギスカンといった、時代性を語る上で欠かせないサブカルチャーや食なども取り上げられています。

f:id:yamada0221:20181226165120j:plain

f:id:yamada0221:20181226165116j:plain 

f:id:yamada0221:20181226165112j:plain

f:id:yamada0221:20181226165126j:plain

 また、コラムだけでなくDCブームはメンズビギの菊池武夫氏とメルローズの横森美奈子氏の対談、パンクは高木完氏のコメントしているなど、ブームの当事者や専門家によるコンテンツは読み応えたっぷりです。


​​

 


​​ ​

・スニーカー視点でファッションの歴史を紐解く

次はメンズカジュアルファッションとは切っても切れない存在であるスニーカーを軸とした一冊。

東京スニーカー史 (立東舎)

f:id:yamada0221:20181226164311j:plain

|画像タップでAmazon商品ページへ|

今やスニーカーはファッションアイテムとして一般的な存在になりましたが、そこに至るまでにスポーツや音楽、カルチャー、ビジネスなど様々な要因が絡み合っていたことがわかりやすく解説されています。

f:id:yamada0221:20181226165105j:plain

内容の中心は関係者へのインタビュー。現アシックス代表取締役社長などのスポーツ関係者や

f:id:yamada0221:20181226165101j:plain

 ビームス創設者の設楽氏などのファッション関係者、

f:id:yamada0221:20181226165058j:plain

藤原ヒロシ氏などの音楽関係者(まぁHFはファッション関係にくくってもいいでしょうけど笑)など、多様で豪華な顔ぶれがコメントしているので、様々な視点からのスニーカーの歴史を知ることができます

f:id:yamada0221:20181226165138j:plain

個人的にはミスターハリウッドのデザイナー尾花大輔氏が古着屋勤務時代にレアスニーカーの買い付けのために小田急線をひと駅ずづ降りて靴屋をしらみつぶしに回っていた話なんかは面白かったです。

f:id:yamada0221:20181226165129j:plain


​​

 


​​ ​

 ・(ほぼ)全てのファッションのルーツは音楽である

 最後は今年出版された一冊です。ストリートから発生したメンズファッションを1つずつ丁寧に解説されています。

ストリート・トラッド: ~メンズファッションは温故知新 (単行本)

f:id:yamada0221:20181226164447j:plain

|画像タップでAmazon商品ページへ|

 ↑の帯にもある通り、この本のウリは矢沢あいさんによる描き下ろしのイラスト。やっぱりこの人上手いですねぇ。服や小物のディティールまで精細に描かれているので、とてもわかりやすくてありがたいです。今までの矢沢あい作品の登場人物を思い起こさせるイラストもいくつかあります。

f:id:yamada0221:20181226165054j:plain

矢沢あいさんの漫画は僕もよく読んでました。特にNANAにはハマってましたねぇ。今ならKindleでも読めますし、古本ならAmazonで全巻セット1,500円くらいで買えるみたいなんで、また読んでみたいですねぇ。

NANA - ナナ- 1-21巻 セット (りぼんマスコットコミックス―クッキー)

f:id:yamada0221:20181226164542j:plain

|画像タップでAmazon商品ページへ| 

Paradise kiss 全5巻 完結セット (Feelコミックス)

f:id:yamada0221:20181226164643j:plain

|画像タップでAmazon商品ページへ|

もちろんこの本の魅力はイラストだけではありません。というかイラストはオマケみたいなもの。文章だけでも充分読み応えがありました。やはりほとんどのファッションのベースには音楽がある、ということがよくわかりました。

 

f:id:yamada0221:20181226165109j:plain

 僕は音楽にはあまり詳しくないので、例えばこの本で紹介されている音楽も聴いた経験のないものがたくさんありました。

例えば同じパンクスでもパンクス、ハードコアパンクス、USハードコアパンクスの違いなんて全然知りませんでしたし。

f:id:yamada0221:20181227120710j:plain

知らないミュージシャンが出てくるたびに、僕はAmazonのPrime Musicで検索して聴いていました。

f:id:yamada0221:20181227120342p:plain

Amazon.co.jp: Prime Music

この本に出てきたミュージシャンの曲はほとんどPrime Musicで聞けましたし、Prime Musicはそのミュージシャンの人気のある楽曲がわかるので、僕のような音楽の知識が乏しい人間にはとても便利でした。ファッションのルーツになった音楽を実際に聴くと、理解の解像度がかなり上がりますね。

f:id:yamada0221:20181227120338p:plain

 この本の著者はメンズファッション誌「smart」の元編集長。そのせいもあってか、裏原なんかも取り上げられています。

f:id:yamada0221:20181226165051j:plain

この本を読んでから、もっと音楽の知識を深めないとなぁと思ったので、今読んでいるのはこの本です。

ビートルズ原論

f:id:yamada0221:20181227122516j:plain

|画像タップでAmazon商品ページへ|

ビートルズはよく聴いているのですが、知識はないので読んでいて楽しいですね。色々勉強してブログなどの内容にもっと深みが出せたらなと思っています。

 

最後までご覧いただきありがとうございました!