山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

「本物」よりも「パチもん」のほうが格好良い時代?






​ こんにちは。最近OLが好きそうなチューハイをよく飲んでいるファッションアナリスト山田耕史​(@yamada0221)です。

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「本物」ってどれくらい求められているんだろう


先日、Amazonで見つけた面白パチもんブランドをご紹介しました。

 

山田耕史のファッションブログ: 【ネタ】個性的なスニーカーを探してる人にオススメのブランドを見つけました。【HONGJING】

ラグジュアリーブランドやスポーツブランドなど、人気ブランドのデザインからあまりに強いインスパイアを受けた商品が目白押しのブランドです。

HONGJING :¥ 4,780
(価格は記事執筆時のものです)



HONGJING :¥ 5,180
(価格は記事執筆時のものです)



この記事を書いている途中で、そもそも今の時代、「本物」ってどれくらい求められているんだろう、という疑問が湧きました。



・大人気ブランド公認のパチもんブランド



ヴェトミームス(VETEMEMES)というブランドがあります。

 

VETEMEMES | Home

これは今一番人気のブランド、ヴェトモン(VETEMENTS)のパロディーブランドなんですが、なんとヴェトモンがヴェトミームスを公認しているそうなんです。

VETEMENTSの公認パロディブランドVETEMEMESがNUBIAN原宿店で12/3に発売

ヴェトモンのTシャツは7万円もする超高級品。

 

Vetements: ブラック ブロ ロゴ T シャツ | SSENSE 日本

ですが、ヴェトミームスのTシャツは49ドル。


VETEMEMES | Vetememes White Staff Tee




今までこういった商品は「安モノのパチもん」というイメージが強かったのですが、インスタグラムなどでも見ていると、ヴェトモンとヴェトミームスの両方を着ている人もたくさんいることから、これはこれでアリ」というか、「有名ブランド直球ではなく、わざとパチもんを選ぶセンスがオシャレ」といった雰囲気もあるようです。








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他にもヴァンキッシュの石川涼氏のブランド、FR2ではバレンシアガのロゴをもじった「バレヘンガナ」のロゴアイテムを出して人気を集めたりと、ロゴもののパロディーも最近増えています。


・ブランドが自身のブランドのパチもんショップを出店


イタリアの人気ブランド、ディーゼルは先日こんなキャンペーンをニューヨークで行いました。


ブランド商品のイミテーションや海賊版を販売する露店が多いことで有名な場所で、“偽物っぽい品”を売る店を出したのです。


この店には、『DIESEL』のロゴを『DEISEL』に変えた、いかにも模倣品といった感じのアイテムが安売りされていますが、商品は全てディーゼルがつくった本物。ロゴだけを偽物っぽく変えたのです。


このキャンペーンの狙いは、『たとえ偽物であったとしても、それが本当に自分の好きな物であれば、最高にカッコいいファッションになるのだ』と伝えること。みんなに認められる完璧さよりも、不完全であること、つまり個性を大切にしよう!と呼びかけているのだそうです。

価値観がどんどん変化している時代


まぁHONGJINGをこれらの流れと同列に語るのはちょっと無理があるかもしれませんが、インスパイアものやパチもんに対する考え方が変化し始めていることは事実だと思います。​ 

ヴェトモンのデムナ・ヴァザリアやコムデギャルソンの川久保玲など、一流のファッションデザイナーがヤンキー御用達のクロックスのサンダルや、幼児向けアニメの「プリキュア」などの、一般的にファッションとは縁遠いと認識されているものに注目していることは当ブログでもご紹介してきました。



また、バレンシアガに代表されるような「ダッド(おじさん)スニーカー」のブームなどは、「悪趣味が趣味」みたいな近年の価値観を代表していると思います。


今はファッションの価値観がどんどん変化している時代だと思います。

もちろん本物があるからパチもんが存在する訳ですが、もしかしたら本物よりもパチもんのほうが格好良い、なんていう訳のわからない価値観が主流になる日が来るかもしれません。

最後までご覧いただきありがとうございました!


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