山田耕史のファッションブログ

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”カワイイ”カルチャーの原点。中原淳一が語る「美しさ」「美しい服装」「あなたらしくあること」。

こんにちは。兼業主夫/ファッションアナリスト/ワークマン公認アンバサダーの山田耕史(@yamada0221)です。

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丸山敬太さんが中原淳一さんについて語る記事を、ほぼ日刊イトイ新聞で見かけたのですが、金言連発でびっくりしました。

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 特にこの言葉。

VANの創業者である石津謙介さんが提唱したTPOとほぼ同じ意味でしょう。TPOとはTime(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)の頭文字で、服装選びの基本は時間と場所と場合に合わせるということです。 

 

日本のメンズファッションのゴッドファーザーである石津謙介さんの言葉は僕の書籍でも引用させてもらっています。

 

 

カワイイカルチャーの原点 

Amazonに掲載されている中原淳一さんの略歴がこちら。  

香川県生まれ。幼少の時より絵や造形に才能を示し、18歳の時、趣味で作ったフランス人形が認められ東京の百貨店で個展を開催。それがきっかけで雑誌『少女の友』の挿絵、口絵、表紙絵、付録等を手掛けるようになり、一世を風靡する人気画家となる。
終戦後は、女性に夢と希望を与え、賢く美しい女性になってほしいとの理想に燃え、自分の雑誌『それいゆ』(1946年)『ひまわり』(1947年)『ジュニアそれいゆ』(1954年)『女の部屋』(1970年)を相続いて創刊。編集長として女性誌の基礎を作っただけでなくイラストレーター、ファッションデザイナー、スタイリスト、インテリアデザイナーなど多彩な才能を発揮、その全ての分野において現代につながる先駆的な存在となる。昭和30年代半ば、病に倒れ長い療養生活の後70才にて逝去。

丸山敬太さんはこう語っています。

今っぽく言うとすれば「スーパーマルチクリエイター」って感じですもんね。

物資のない戦中・戦後のあの時代、編集長として『それいゆ』や『ひまわり』をつくっていただけでなく、アートディレクター、デザイナー、イラストレーター、スタイリスト、ヘアメイク‥‥本当に、おひとりで何もかも、やってらっしゃったって言うから。 

中原淳一さんのことは知らなくても、「それいゆ」や「ひまわり」の表紙に見覚えのある人は多いでしょう。 

 

高田賢三さんが好きだったんですが、彼も淳一さんから影響を受けていて。上京後、弟子入りさせてくださいと、淳一さんの自宅まで訪ねたっていう話を耳にしたんです。 

この言葉がいいかどうか、ぼくには、ちょっとわからないけど、日本の「カワイイ」カルチャーを、最初に、つくった人だと思いますよ。淳一さんから枝分かれしていくから。

石津謙介さんがメンズファッションのゴッドファーザーなら、中原淳一さんは今や日本を代表する文化のひとつとなった、カワイイカルチャーの原点と言えるかもしれませんね。

この記事で中原淳一さんに強い興味を持ったので、手始めに書籍「ひまわりみだしなみ手帖 」を読んでみました。

 

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雑誌「ひまわり」に掲載された、中原淳一さんのイラストと文章をまとめた一冊です。「ひまわり」のターゲットは少女、だいたいティーンエイジャーくらいだと思われますが、語られている言葉は少女だけでなく、大人の女性や男性にも響く内容だと感じたので、いくつかピックアップしてご紹介します。

 

美しさに欠けてならぬもの

美しさに、欠けてならぬものは清潔です。

汚い服を、そのまま着たりはしないでしょうか?あなたの襟や袖口は、いつもきれいにしていて下さい。

「ひまわり」が創刊されたのは1947年。つまり、第二次世界大戦終戦直後です。  当時は物資も欠乏していたでしょうし、今のように気軽に洗濯もできなかったでしょう。そういう背景もあって、「清潔であること」についてかなり力を入れて語られています。

すべてのユニホームにとって。清潔にすることと、きちんと手入れしておくことが、それを美しくする、最大の要件です

 

 

あなたが一番美しく見える時 

 あなたが一番美しく見える時は、あなたが一番立派な服を着た時ではなくて、あなたが一番美しい心をもった時ではないでしょうか。だからいつでもきれいな心をもつ少女であったならば、人々はあなたのことを美しい少女だということでしょう。

美しい服装とは、決して着飾ることでもなく、華やかな色彩をいうものでもありません。又、沢山のお金をかけてのみ、出来るものでもありません。

それは、程よい調和の中に、あなた自身を生かすことです。言葉を換えれば、あなたらしくあることです。

僕も自分らしくあることが、ファッションにおいて最も大事なことだと思います。

自分らしさ=ライフスタイル。自分のライフスタイルにマッチした服や自分の好きを追求した服を着ることが、最高のお洒落だと思っています。

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戦時中は美しさが罪悪だった

日本って、ファッションやお洒落をすることに対して批判的な雰囲気がどこかしらにあるなぁ、と以前から感じていたんですが、この本の冒頭にその答えがありました。

戦争が終わって一年半、皆さんの服装は確かに、美しくなってきました。しかし、皆さんの服装についての考え方の底にあるものを静かに考えてみますと、二つの流れがあると思います。つまり、戦時中、美しいということが罪悪であるかのように見られていたこと、一つのものを効果的に美しく用いるということが国民精神に反するとでもいうように考えられていたこと、同じものでも、出来るだけ美しくなく身につける方が、健康的で素朴な美しさと呼ばれるような傾向があって、それが醜ければ一番問題がなかったというよう考え方から抜け切れないで、美しくあることを誰かに遠慮しているような人や、又、美しさに対する感覚を失ってしまった人々。 

終戦後75年経った今でも、このような価値観ってほんの少しですが、残っているような気がします。

僕がパリで留学していたときに、フランス人のファッションの価値観が日本人のそれとはかなり違うことに気付きましたが、その根底にあったのは戦争だったのかもしれません。

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中原淳一さんについてはまだまだ知らないことが多いので、これからも書籍などで学んでいこうと思っています。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです!