山田耕史のファッションブログ

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オタクが「黒」を着る理由。

こんにちは。兼業主夫/ファッションアナリスト/ワークマン公認アンバサダーの山田耕史(@yamada0221)です。

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少し前に見たまとめ記事で、とある一節が気になりました。

himasoku.com

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「黒」はファッション版中二病?

黒に関しては以前、こんな記事を書きました。

www.yamadakoji.com

また、それに関連してこんなこともツイートしています。

 今回はオタクが「黒」を着る理由と題し、ファッションリテラシーが低い男性が黒に惹かれる理由を考えてみます。

 

ロックな黒

僕はメンズファッションには2つの黒があると考えます。

1つ目はロックな黒

革ジャン、ブーツにTシャツ…アイテムを問わず、ロック=黒というイメージは誰しもが持っているでしょうが、その中でも特に印象が強いのは革ジャン、つまりライダースジャケットではないでしょうか。

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ライダースジャケットの起源は諸説ありますが、戦闘機のパイロットのためのミリタリーウェア、あるいはバイク乗りのためのギアだとされています。どちらにしても、ファッションが目的ではなく、機能性を追求して開発された服だと言えます。

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そんなライダースジャケットがファッションアイテムとして脚光を浴びるきっかけになったのが、1954年公開のアメリカ映画「The Wild One(邦題:乱暴者)」です。

第二次世界大戦の帰還兵がバイクに乗ってカリフォルニアを暴れまわっていた「バイカーズ」と呼ばれるアウトロー集団をモチーフとした映画で、主演を務めたマーロン・ブランドは大人気を集め、一躍トップスターに登りつめました。マーロン・ブランドの白Tシャツにライダースジャケットを羽織ったスタイルを模倣する若者が急増しました。

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ナチスドイツの秘密警察、ゲシュタポがダブルブレストのレザーコートを制服として着用していたこともあり、当時ダブルブレストのライダースジャケットには悪を象徴のようなイメージがありました。

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バイカーズは自分たちのアウトローのイメージを強調するため、好んでライダースジャケットを着用していました。ここから、革ジャンには「ワル」のイメージが定着します。

映画が正式に公開されなかったので時間はかかりましたが、「The Wild One」の人気は海を超えてイギリスまで波及します。

1960年代初頭のロンドンでは夜な夜なカフェに集まり、ロックンロールを聴き、オートバイで爆音を撒き散らす不良少年がいつしか「ロッカーズ」と呼ばれるようになりました。

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このバイカーズとロッカーズがいわゆるロックファッションのルーツとされています。

 

モードな黒

もう1つはモードな黒。モードな黒については、こちらの過去記事で詳しくご紹介しているので、ここでは要点だけ。

www.yamadakoji.com

1920年代、当時ヨーロッパのファッション界ではタブーだった「黒」を持ち込んだのが、ココ・シャネルによるリトル・ブラック・ドレスです。

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そして1980年代初頭、ヨーロッパのファッション界に再び「黒」を持ち込み、大きな衝撃を与えたのが、コムデギャルソンの川久保玲とヨウジヤマモトの山本耀司です。

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ココ・シャネルが生み出し、川久保玲と山本耀司が蘇らせた「黒」は2020年代の今なお、モードを代表する色として存在しています

 

馴染みのある日常的なファッションである<アメカジ>

メンズファッションにおける「黒」の起源についてご紹介してきましたが、ではなぜオタク(=ファッションリテラシーが低い人)は「黒」を好むのでしょうか

僕はその理由を「わかりやすく非日常をアピールできるファッション」だからだと考えます。

現在、日常着として最もポピュラーなファッションが<アメカジ>です。代表的なアイテムはジーンズやチノパンツ、スウェットなど。 

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たいていの家庭は、親が子供の服を選んで買ってくるでしょう。僕の場合は母親がダイエーのような量販店で買ってくる服を着ていました。現在の我が家もそうですが、今の子供だとユニクロやGUが多いかもしれません。量販店やユニクロ、GUのメンズ子供服のベースになっているのは<アメカジ>です。つまり、多くの男子にとって<アメカジ>は非常に馴染みのある日常的なファッションなのです。

 

カラフル=日常、「黒」=非日常

僕もそうでしたが、たいていの男子は中学生や高校生になるとファッションに興味を持ち始めるでしょう。

ファッションに興味を持ち始めたとき、誰しもがそれまでに自分が着ていた服とは違う服を着たいと思うのではないでしょうか。 

また、摂取する情報が増えてそれまで自分が着ていた服とは違う服が存在することを知り、それを格好良いと思うということもあるでしょう。

それまで日常だった<アメカジ>はカラフルなファッションです。ベーシックアイテムだけを見ても、ジーンズのブルー(インディゴ)、チノパンツのカーキ(ベージュ)、スウェットのグレーと、色を多く使っています。

それに対し、ロックやモードをベースにした「黒」のファッションはわかりやすく非日常をアピールできるファッションです。これまでとは違う自分を演出できるのです。

また、年頃になると「ワル」に憧れる男子も少なくありません。「黒」は「ワル」を簡単にアピールできるファッションでもあります。

これまでとは違う自分、ちょっと「ワル」な雰囲気の自分。そんな自分を演出できるファッションとして「黒」は好まれるのではないでしょうか。

もちろん、「黒」以外にも非日常や「ワル」を演出できる服は存在しますが、手軽かつリーズナブルにそれらを演出できるという点で、「黒」は手を出しやすいのだと思います。

 

 

僕は「黒」が大好きです

長々と書いてきましたが、別に僕は「黒」ファッションが駄目だとか言いたい訳ではありません。

そもそも、僕は「黒」のファッションが大好きです。黒ファッションの象徴的存在であるコムデギャルソンがファッションの原体験だったので、今も大好きで頻繁に着用しています。

また、黒アイテムは汎用性が高い、汚れが目立ちにくいなどという利点があるので、靴やバッグは黒をよく選びます。

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僕は自分が着たい服を着るのが一番のオシャレだと思っています。この記事も、自分の着たい服を見つけるための一助になればと思っています。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです!