僕が最も愛するスポーツブランドはアシックスです。
僕がアシックスを愛する理由
子供の頃から、運動靴としてアシックスのスニーカーは履いていましたが、きちんとその良さを認識するようになったきっかけは、高校の部活で使っていたテニスシューズの履き心地が素晴らしかったからです。
#私的ベストスニーカー
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) September 16, 2019
第4位:アシックス チャレンジャー
高校3年生のときに当時一番の情熱を注いでいた部活の軟式テニス部で履いていたテニスシューズ。画像は色違い。このスニーカーでアシックスの履き心地の良さを知りました。このデザインも、本来の白☓ダークグリーンの色も良かったです。 pic.twitter.com/df3MVIDxWE
地元神戸発の企業であることも相まって、それ以来アシックスのスニーカーを買っては履き潰し、最近は「チープアシックス」にハマっています。
プレミア化するアシックスのスニーカー
そんなアシックスですが、最近はファッションブランドなどとのコラボレーションが立て続けに発表されています。
ギャルソンシャツ×アシックスコラボ新作!
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年10月6日
川久保玲が認めたスニーカーブランド、アシックス!
CdGシャツxインベーダーxアシックスのコラボフットウェアが登場 https://t.co/7C6hxm3o0I
いいすね。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年10月12日
Jessica Gonsalves x ASICS GEL-Nimbus 9 Release Date | HYPEBEAST https://t.co/8cCjsspD2g
最近のアシックス、良さげなコラボが多いですね。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年11月13日
アシックスとballhoricが再びコラボ──最新フットウェア、「EX89」がリリースへ | GQ JAPAN https://t.co/Fd0SjK3Qx9
アシックス×A.P.C. !
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年12月7日
A.P.C. Prepares Three Tasteful Colorways Of The ASICS GEL-SONOMA 15-50 https://t.co/q6oOkNBL24
見たこともないアシックス!
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年12月10日
ASICS Like You’ve Never Seen Them Before https://t.co/5eRUebnYHO
これまで、プレミアスニーカーと言えばナイキの独壇場でしたが、最近ではアシックスでも、リセールマーケットで定価の数倍のプレミアが付くような高い人気を集めるスニーカーが出てきています。
https://stockx.com/search?s=asics
1年で3倍になったアシックスのスニーカーの記事数
ストリートファッションに大きな影響力を持つウェブメディア、HYPEBEASTでは連日アシックスのコラボスニーカーのニュースがアップされており、その勢いは今や王者ナイキに引けを取らないレベル。
試しに、この1年で、HYPEBEASTでのアシックスのスニーカーの記事がどれくらい増えているかを、グーグルのサイト内検索を使って調べてみました。
1年前の2021年11月は22件。
そして、2022年11月は62件。なんと、アシックスのスニーカーの記事数がこの1年で約3倍になっているのです。
最近のコラボスニーカーのニュース、ナイキよりもニューバランスやアシックスのほうがよく目にする気が。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年12月7日
愛するアシックスがコラボ依存症にならないかはちょっと心配ですが。
size? Puts New Balance’s 1906R In Pole Position https://t.co/gricVwmhfE
現在、アシックスは世界で最もクールなスニーカーブランドである、と言っても過言ではないでしょう。
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アシックスはいかにして世界で最もクールなスニーカーブランドになったのか?
では、アシックスはいかにして世界で最もクールなスニーカーブランドになったのでしょうか?
そのことについて、僕の友人である齋藤さんと、横浜仲町台の洋品店Euphonica店主井本さんがツイッターで言及していたので、引用します。
asicsってスニーカーに詳しくない人ほどいまだにダサいと思い込んでて、スニーカーに詳しい人ほど10数年前から普通にファッションアイテムとして認識してるというイメージがある。ところがオニツカになるとそれが正反対に逆転する。
— 齋藤 (@saito_d) 2022年12月13日
オニツカタイガーがファッションラインとしてasicsとは別に切り離されてブランディングされたあたりでスニーカー好きはむしろ離れたイメージがあるし、実際にそれ以降はヒット作も記憶にない。Mexico 66が比較的人気だったとき(20年ほど前)はまだasicsの一部だったと思う
— 齋藤 (@saito_d) December 13, 2022
10数年前にGEL LYTE Ⅲが最初に海外で火がついたときはさすがに驚きと意外性があったけど、スニーカー好きの間ではそこを転換期としてasicsとオニツカの立場が完全に逆転したと思ってる。オニツカってPATRICKとかスピングルムーヴを好きな層と被ってそうで。パパママ的な。ファッションではない。
— 齋藤 (@saito_d) December 13, 2022
なので「あのasicsにもこんなオシャレなモデルが」みたいなのを見かけると「イヤイヤイヤイヤ……」という反応をしてしまう。言えるとすれば、ちょっと前まではGEL LYTE Ⅲ以降は代表的な人気モデルがなかった。ここ最近になってようやくそれにGEL KAYANO 14とGEL NIMBUSあたりが加わったかなと
— 齋藤 (@saito_d) December 13, 2022
ここがちょっと説明が難しいんですけど、そういうインフルエンサー的な人が広めてしまうと、先に僕が言った靴好きの側の人たちは離れてしまいがちなんですね。そしてその靴好きな側の人たちの間では、わざわざアピールする必要もなく、asicsはもうすでに普通にかっこいいブランドなんです。
— 齋藤 (@saito_d) December 14, 2022
スニーカー界の重鎮が語るアシックス人気の出発点
こちらは、2020年に公開された、ゲルライトスリー30周年を祝した記事。
世界のスニーカーシーンをリードする、スニーカーショップの代表3人のインタビューです。
まず、ニューヨークの人気ショップ、KITHのディレクター、ロニー・ファイグ氏。(強調引用者以下同)
–––アシックスの展開を始めたのはいつからですか?
私が初めてアシックスと取引を始めたのは、2006年にDavid Zでバイヤーをしていた頃です。当時、私たちの店ではアスレチックシューズは取り扱っておらず、革靴を中心に展開を行っておりました。子供の頃からアスレチックシューズが好きだった私は、アシックスを含む様々なアスレチックブランドのアカウントを開設し始めました。そして、後の2007年に初めてフットウェアのコラボレーションへと発展しました。それが3足のゲルライトスリーです。
次は、これまで人気のコラボスニーカーを多数リリースしている、ミタスニーカーズのクリエイティブディレクター、国井栄之氏。
アシックスが北米市場を取りにいくためにニューヨークにデザインオフィスを構えて、そこにゲルライトスリーの生みの親であるデザイナーの三ツ井さんが行って作ったストーリーも含めて。ゲルライトスリーを海外だけで販売している時から、日本でも展開させてほしいって、アシックスジャパンにずっと言ってたんです。結局、2008年のアシックス キリモミ プロジェクトで念願叶って、2009年にミタスニーカーズと初コラボレーションできた。
そして、アメリカの大手スポーツチェーン、フットロッカーが買収したことでも話題になった、アトモス代表の本明秀文氏。
––––アシックスの展開を始めたのはいつからですか?
10年位前からです。オニツカタイガー、アシックスタイガーなどが出てくるより前からになりますね。
この記事から、2000年台中盤から、「早い」人はアシックスに注目をし始め、2000年代後半から有力スニーカーショップがアシックスのスニーカーが扱い出した、ということがわかります。
おそらく、2000年終盤からこういった有力スニーカーショップに通う感度の高いユーザーの目にも留まり始めたはずです。
つまり、齋藤さんのツイートの通り、約15年前からアシックスは徐々にファッションシーンでの注目度が高まっていた、ということです。
アシックス人気とニューバランス人気
続いて、井本さんによるアシックス人気の分析です。井本さんはファッションアイテムとしてのアシックスの人気の高まりを、ニューバランスのそれと重ね合わせています。
たぶんですけど、アシックスの昨今のファッションとしての人気の高まりには、性能やカラーリング、そして「敢えて」的な外連味が無関係ではないと思っていて、これ00年代にニューバランスがお洒落なスニーカーとして評価されはじめたときとちょっと似てるんですよね。 https://t.co/fXqXIIV9Pb
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) 2022年12月14日
それまでも1300とか576とかの例外はあれど、ニューバランス自体は「履き心地は抜群だが垢抜けないNマークの靴ブランド」のイメージが強く、2000とか1500、1600に至ってはどちらかといえば不人気モデルでした。いまからはちょっと想像しづらいですよね
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) December 14, 2022
それをファッションデザイナーやソニア・パークなど高感度な人たちが「履き心地がいいから」というエクスキューズとともに履き出して、「お洒落な人が愛用するスニーカーブランド」として評価が変わり、もともとの高い品質もあっていまに至るわけです
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) December 14, 2022
一方でオニツカタイガーは、ファッションシューズブランドとして位置づけられているがゆえに、外連味や選球眼を楽しむのにあたって、そうした発信側からの一種の「あざとさ」が妨げとなっているように見えます
— Euphonica 横浜仲町台の洋品店 (@Euphonica_045) December 14, 2022
ニューバランスもアシックス同様、履き心地の良さに定評があるブランド。
最近はまた、ニューバランスの人気が高まっています。
これはラグジュアリーストリートブームを牽引した、YeezyやTHE TENなどのデザイン重視のハイプスニーカー人気の反動と言えると思います。
https://www.pinterest.jp/pin/91620173659267585/
海外で人気のオニツカタイガー
さて、今回の件で僕が引っ掛かったのが、オニツカタイガーについて。
オニツカタイガーはミラノでランウェイショーを開催するなど、ファッションの打ち出しにかなり力を入れているけど、ファッション感度が高い層には響いてないと思うんですよね。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年12月13日
実際に履いている層は、そういう打ち出しをしてることを知らなさそうだし。
社内でどういう評価なのか、気になってます。 https://t.co/4PZ8lOtoDB
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これに対しては、オニツカタイガーは海外での人気が高いという指摘がされています。
これは面白い。asicsはコムデギャルソンシャツやkiko konstadinovとのコラボレーションもいて国内外のファッション好きの開拓も進んでいる。オニツカタイガーは85%が海外売上で外国人向け。毎回パリ出張時、ファッション関係者で満載のJAL機で流れるオニツカ広告を見るとビジネスは上手いなとは思う。 https://t.co/aYtzqGcuCc
— yusuke koishi | 小石祐介 | KLEINSTEIN (@yuurat) 2022年12月14日
本気なら、アシックス
自分勝手な話ですが、アシックスの良さを多くの人に知ってもらいたい気持ちがとても強い反面、アシックスがファッション的に注目されるのがなんかアシックスぽくないなぁ、なんて思ったりもしています。
バッシュは超派手派手デザインが主流。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) December 2, 2022
にも関わらず、地味地味なアシックス。
だからこそ愛せるし、信頼が置けるんですけどね笑 pic.twitter.com/cWzOnnTNrU
こんな感じでワゴン売りになっている中から、いい感じのを探すのが楽しかったりするんですよね。
チープアシックスも、そうじゃないアシックスも安い。 pic.twitter.com/dE7QkoUfcA
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年11月11日
やっぱり、「本気なら、アシックス」なアシックスが好きなんですよね。
ネクストアシックスはミズノ?
最近はアシックスに加え、ミズノもスニーカーのファッション的な打ち出しを強めているようです。
最近はアシックスもミズノもファッション系強化してるっぽいですね。これも格好良いなー。石とか入りそうだけど笑
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年10月19日
Mizuno Wave Prophecy LS "Wind Chime" D1GA2262-01 Release Info | HYPEBEAST https://t.co/h9HABYG5ih
いい感じ。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年11月29日
Mizuno x Highsnobiety Wave Rider 10: Release Date & Price https://t.co/LLsi8R6dIl
アシックスに続いてミズノもシャレオツ化?
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年9月23日
と言うか、10年以上前にミズノクリエーションで早すぎるシャレオツ化を果たしていたんですけどねー
Mizuno Wave Rider 10 Premium Green Blue White Release | HYPEBEAST https://t.co/8cmyU3tqhG
実はミズノは、2000年代にミズノクリエーションというラインを立ち上げ、いち早くファッション的な打ち出しをしていました。原宿の明治通りに路面店を出店するなど、当時かなり力を入れて展開されていました。
僕のブログの【ファッションアーカイブ】でミズノクリエーションを探してみたら、2004年のがありました。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2022年9月23日
良いです。
【2004年メンズノンノ】野口強1か月密着&祐真朋樹ワードローブ全貌公開。【8月号】 - 山田耕史のファッションブログ https://t.co/Izxc6m7bD0 pic.twitter.com/5HIuf9Oifl
ミズノクリエーションなんで休止したんだろ。今まだあったら売れてたろうに。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2015年2月22日
何度も呟いてますが、ミズノクリエーションは良いブランドでした。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) 2017年3月31日
Mizuno 1906’s Wave GV Satisfies All Your Tech-Luxe Dadcore Needs https://t.co/VWVzR7J5nI
ミズノクリエーションのリベンジなるか。
今後のミズノにも注目です。