山田耕史のファッションブログ

ファッションは生活であり、文化である。

アシックスはいかにして、世界で最もクールなスニーカーブランドになったのか?

僕が最も愛するスポーツブランドはアシックスです。

 

僕がアシックスを愛する理由

子供の頃から、運動靴としてアシックスのスニーカーは履いていましたが、きちんとその良さを認識するようになったきっかけは、高校の部活で使っていたテニスシューズの履き心地が素晴らしかったからです。

地元神戸発の企業であることも相まって、それ以来アシックスのスニーカーを買っては履き潰し、最近は「チープアシックス」にハマっています。

www.yamadakoji.com

www.yamadakoji.com

 

プレミア化するアシックスのスニーカー

そんなアシックスですが、最近はファッションブランドなどとのコラボレーションが立て続けに発表されています。

これまで、プレミアスニーカーと言えばナイキの独壇場でしたが、最近ではアシックスでも、リセールマーケットで定価の数倍のプレミアが付くような高い人気を集めるスニーカーが出てきています。

https://stockx.com/search?s=asics

 

1年で3倍になったアシックスのスニーカーの記事数

ストリートファッションに大きな影響力を持つウェブメディア、HYPEBEASTでは連日アシックスのコラボスニーカーのニュースがアップされており、その勢いは今や王者ナイキに引けを取らないレベル。

hypebeast.com

試しに、この1年で、HYPEBEASTでのアシックスのスニーカーの記事がどれくらい増えているかを、グーグルのサイト内検索を使って調べてみました。

1年前の2021年11月は22件

そして、2022年11月は62件。なんと、アシックスのスニーカーの記事数がこの1年で約3倍になっているのです。

現在、アシックスは世界で最もクールなスニーカーブランドである、と言っても過言ではないでしょう。

 
 
 
 
 
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アシックスはいかにして世界で最もクールなスニーカーブランドになったのか?

では、アシックスはいかにして世界で最もクールなスニーカーブランドになったのでしょうか?

そのことについて、僕の友人である齋藤さんと、横浜仲町台の洋品店Euphonica店主井本さんがツイッターで言及していたので、引用します。

 

スニーカー界の重鎮が語るアシックス人気の出発点

こちらは、2020年に公開された、ゲルライトスリー30周年を祝した記事。

www.shoesmaster.jp

世界のスニーカーシーンをリードする、スニーカーショップの代表3人のインタビューです。

まず、ニューヨークの人気ショップ、KITHのディレクター、ロニー・ファイグ氏。(強調引用者以下同)

–––アシックスの展開を始めたのはいつからですか?

私が初めてアシックスと取引を始めたのは、2006年にDavid Zでバイヤーをしていた頃です。当時、私たちの店ではアスレチックシューズは取り扱っておらず、革靴を中心に展開を行っておりました。子供の頃からアスレチックシューズが好きだった私は、アシックスを含む様々なアスレチックブランドのアカウントを開設し始めました。そして、後の2007年に初めてフットウェアのコラボレーションへと発展しました。それが3足のゲルライトスリーです。

次は、これまで人気のコラボスニーカーを多数リリースしている、ミタスニーカーズのクリエイティブディレクター、国井栄之氏

アシックスが北米市場を取りにいくためにニューヨークにデザインオフィスを構えて、そこにゲルライトスリーの生みの親であるデザイナーの三ツ井さんが行って作ったストーリーも含めて。ゲルライトスリーを海外だけで販売している時から、日本でも展開させてほしいって、アシックスジャパンにずっと言ってたんです。結局、2008年のアシックス キリモミ プロジェクトで念願叶って、2009年にミタスニーカーズと初コラボレーションできた

 そして、アメリカの大手スポーツチェーン、フットロッカーが買収したことでも話題になった、アトモス代表の本明秀文氏

––––アシックスの展開を始めたのはいつからですか?
10年位前からです。オニツカタイガー、アシックスタイガーなどが出てくるより前からになりますね。

この記事から、2000年台中盤から、「早い」人はアシックスに注目をし始め、2000年代後半から有力スニーカーショップがアシックスのスニーカーが扱い出した、ということがわかります。

おそらく、2000年終盤からこういった有力スニーカーショップに通う感度の高いユーザーの目にも留まり始めたはずです。

つまり、齋藤さんのツイートの通り、約15年前からアシックスは徐々にファッションシーンでの注目度が高まっていた、ということです。

 

アシックス人気とニューバランス人気

続いて、井本さんによるアシックス人気の分析です。井本さんはファッションアイテムとしてのアシックスの人気の高まりを、ニューバランスのそれと重ね合わせています。

ニューバランスもアシックス同様、履き心地の良さに定評があるブランド

最近はまた、ニューバランスの人気が高まっています。

これはラグジュアリーストリートブームを牽引した、YeezyやTHE TENなどのデザイン重視のハイプスニーカー人気の反動と言えると思います。

https://www.pinterest.jp/pin/91620173659267585/

 

海外で人気のオニツカタイガー

さて、今回の件で僕が引っ掛かったのが、オニツカタイガーについて。

 
 
 
 
 
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これに対しては、オニツカタイガーは海外での人気が高いという指摘がされています。

 

本気なら、アシックス

自分勝手な話ですが、アシックスの良さを多くの人に知ってもらいたい気持ちがとても強い反面、アシックスがファッション的に注目されるのがなんかアシックスぽくないなぁ、なんて思ったりもしています。

こんな感じでワゴン売りになっている中から、いい感じのを探すのが楽しかったりするんですよね。

やっぱり、「本気なら、アシックス」なアシックスが好きなんですよね。

www.youtube.com

 

ネクストアシックスはミズノ?

最近はアシックスに加え、ミズノもスニーカーのファッション的な打ち出しを強めているようです。

実はミズノは、2000年代にミズノクリエーションというラインを立ち上げ、いち早くファッション的な打ち出しをしていました。原宿の明治通りに路面店を出店するなど、当時かなり力を入れて展開されていました。

ミズノクリエーションのリベンジなるか。

今後のミズノにも注目です。