90年代を中心に、昔のファッション誌のアーカイブを兼ねてご紹介する企画、ファッションアーカイブ。
これまでの記事はこちらから。
今回ご紹介するのはl1996年9月10日号のPOPEYEです。
これまで、”賢く、安くオシャレする”という特集ページをご紹介してきました。
cKカルバン・クラインとDKNYどっちだ!
今回ご紹介するのは、”賢く、安くオシャレする”特集とは関係のないページ。
”再び注目を浴び始めているニューヨークのデザイナーたち。その代表ブランドが<cKカルバン・クライン>と<DKNY>だ”という、cKカルバン・クラインとDKNYの”ブランド対決ページどっちだ!”です。
個性的ながらも着やすいデザイナーズブランドのカジュアルライン
まずは、両ブランドについて、誌面の内容から学んでみましょう。
ckカルバン・クラインは、カルバン・クラインのカジュアルウェアのメインブランド。
カルバン・クラインは、当時ニューヨーク・コレクションでファッションショーを開催していた、いわゆるデザイナーズブランド。
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そのシンプルで洗練されたデザインは、プラダやヘルムート・ラングと共にミニマルファッションの旗手として、高い人気を集めていました。
同じように、DKNYもダナ・キャランのカジュアルライン。
ダナ・キャランもカルバン・クラインと同じく、シンプルで洗練されたデザインが支持を集めていました。
https://www.pinterest.jp/pin/41517627802276501/
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カジュアルラインとは、一般的に日常生活で着用可能なカジュアルなデザインで、価格もこなれている、万人に向けたブランドのこと。
で、ここで改めてcKカルバン・クラインとDKNYの服を見てみると、両ブランドともデザイナーの個性がちょうどいい塩梅に出つつも、着やすそうなデザインであることに気が付きました。
デザイナーズブランドのならではの凝った素材
僕がそれを確信したのが、次のページのこのビジュアル。まず、パッと見で、非常に今っぽい雰囲気だなと感じました。
右ページはcKカルバン・クライン。ベージュやオフホワイトを基調とした柔らかい色合いや、少し丸みを感じるリラックス感のあるシルエット。
このシーズンのモチーフは”J・F・ケネディのライフスタイル”。
↓の過去記事でもご紹介していますが、J・F・ケネディの服装はシャツやチノパンツといった、ベーシックなトラディショナルカジュアルスタイル。
cKカルバン・クラインはそんなベーシックなカジュアルスタイルをベースに、”ウォッシュしたり、シワ加工したり”といった、デザイナーズブランドのならではの凝った素材が用いられていたようです。
左ページのDKNYは、カジュアルなデニム素材をメインにしながらも、スウェットやマウンテンパーカなどのスポーツ・アウトドアアイテムも目立っています。
”素材はビーチの砂や岩などにヒントを得て、植物染めのガーゼやキャンバスなどあらゆる感触のものを用いている”と、こちらもやはりこだわって作られているようです。
ディグり甲斐がありそうなcKカルバン・クラインとDKNYの古着
楽天市場で、cKカルバン・クラインとDKNYの古着を探してみました。
こちらのcKカルバン・クラインのシャツは、ベージュ×グレーの温かみのありつつも、都会的な印象もある、他ではなかなか見かけないチェック柄が特徴。
【中古】CK Calvin Klein◆ヴィンテージ/90s
こちらのDKNYのアノラックは同系色のグラデーション配色のボディ、そして背中には同系色の大きなロゴがプリントされているという、個性的ながら洗練されたデザイン。
【中古】DKNY(DONNA KARAN NEW YORK)◆ジャケット
cKカルバン・クラインもDKNYも、古着屋やリユースショップではそれほど見かけないブランドですが、ディグっていくと面白いアイテムに出会えそうな予感がします。
現在のcKカルバン・クラインとDKNY
ちなみに。
ダナ・キャランは2015年にデザイナーを退任。
DKNYは2014年秋冬シーズンで日本から撤退しています。
DKNYは現在でも展開しているようですが、90年代のような雰囲気はあまり感じられないブランドになっています。
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cKカルバン・クラインは、現在日本のメーカーがバッグや財布などのライセンス製品を販売している模様。
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一時期ラフ・シモンズが手掛けていこともあったコレクションラインのカルバン・クラインは、今も百貨店などで展開されています。
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カルバン・クラインと言えば、90年代に一世を風靡したロゴ入りパンツ。
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実は先日、下北沢でお洒落な女の子が、このカルバン・クラインの下着のロゴを見せた着こなしをしていました。
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もしかしたら今後、カルバン・クラインの下着が復活する…かも?